ファイル1
ラドラ1
これはまさか?
「おぉ」
誰が言ったか分からない程、今いる場所はとても豪華な作りになっていた。
俺の名前は戸田寛大、高校二年生、趣味はコンビニの店員と仲良くなること、記憶もしっかりしている。
回りには俺のクラスメートが全員いる。特に誰かと仲が良いとは言えないが顔と名前は全て覚える質なのだ。
そして目の前には茶髪のロン毛に王冠被ったThe 王様がいる。
「よく来た!歓迎しよう。」
少し胡散臭い笑みを浮かべながらロン毛が言った。
「俺の名前はイドラ·ペセド、このラドラ王国の王だ。」
他の皆は困惑したり、はしゃいでいるやつもいた。しかし、俺はこの時心の中でとても感動していた。何故なら
名前が覚えやすい………
これにつきた。いや、違う世界に来たことにも興奮しているが、アニメや漫画をよく見る身としてはこれが正しいのではないかと勝手に思っている。
だってそうだろう?いつもいつもカタカナで他の作品の名前が混ざりあって変なキメラが生まれるし作品の話をする時も名前がどうしても出てこねぇし………心の中で誰にも届かない熱弁を続けていたが、
「まぁ、今日は疲れただろう。部屋を用意してある、ゆっくり休んで明日また話そうではないか。」
ロン毛もといペセド王が言った。
クラスメートのまとめ役、内田理子が質問をしていたようだ。全然聞いてなかった………
案内された部屋で自分のステータスを見る。案内中に、声がデカイで有名な湯浅廉がステータスの見方を内田に聞いていたのを俺も聞いていたからだ。
……盗み聞きとかじゃないよ?
まぁ念じれば出てくるという恥ずかしくないタイプだったため少し安心だ。だって態々声出さないといけないとか拷問かよ。
この世界には人はスキルが二個まで、自分の潜在能力として成人の十五の年に教会に行くことで身体に宿るとか何とか…。異世界人には言語獲得とアイテムボックスが元々あるため、スキルは全部で四個になる。
【言語獲得1】
【アイテムボックス1】
【状態異常無効1】
【投擲1】
これが俺のスキルだ。……【状態異常無効】は当たりだろうか?俺は安眠したいのだかいつまで寝転んでいても眠れない。…どうせ興奮で眠れないだけだけどね。
【投擲】も使ってみないとわからないな…もしも……………はぁ…考えるのやめよ。
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