命日
玲歌の墓に俺はいる。
「玲歌俺は必ず君を生き返らせる。多分俺のこと心配でこの世に止まってくれてるんだろ?そうじゃないと俺泣いちゃうからな。今度学校でカウンセリングを受けるんだ。玲歌の話することになるけど許して欲しい。」
俺は墓を磨き萎れた花と交換し、ただただ玲歌に話しかけた。
「そういえば昨日兄貴にあったぞ。今だにバカそうだったわ。でもあんな人でも俺たちの味方をしてくれたよな。」
思い出話に花を咲かせていると、玲歌の両親が来た。
「刃くん……また来てくれてたのね……」
玲歌のお母さんだ。義理の母だな。なんか嬉しそうな、悲しそうな相反する顔をしている。
「刃……お前は若い。玲歌のことが忘れられないのは知っているが無理はするなよ。他に好きな人ができたらそれはそれでいいんだ。君は俺たち夫婦の息子みたいなものだから君が幸せになることが大事なんだ。」
義父さん……でも俺は玲歌以外見てません。でも息子なんて嬉しい……親公認でしかも労わってくれる。
それでも悔しい。無理をさせているのを感じる。その表情には申し訳なさを隠そうと努力しているが隠しきれていない。
「お義父さんお義母さん俺は玲歌を愛しています。僕を息子として見ていただいて本当に嬉しいです。でも、二人が誰よりも苦しい思いをしているはずです。僕はやりたいようにやるだけです。それが幸せですし、玲歌を生き返らせてもう一度お二人にお会いさせるのが夢ですから。必ず生き返らせます。生き返らせることができないなんて考えてもいません。気を使っていただいてありがとうございます。俺は話したいこと話したので親子で後は話してあげてください。」
「俺たちのせいで早く切り上げるなら気にするなよ」
「いいえ、1時間近く話してしまったので大丈夫です。では失礼します。」
そう言って場を後にした。
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次から2章です!次の投稿で連続投稿は終了しますが、毎週火曜日に投稿しますのでぜひフォローよろしくお願いします。
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