ダンジョンに落とし穴
ダンジョンへ潜ってゴブリンを避けながら先に進む
『カチッ』
何かを踏んだ音がした。
「うわぁぁぁ落ちる落ちる落ちる」
俺はとにかく落ち続けた。そういえばまれにダンジョンには落とし穴などのトラップが発生すると受付の人が言ってたな……説明をよく聞かない性格が災いするとは……死にたくない……でも死ねば玲歌に会えるかな?そう思っていると落下が収まった。周りを見るとガイコツの山があった。骨がクッションになっただと?どう考えてもおかしいが事実だ。
「よおボウズ。起きたか?」
誰だ?声のする方を見ると不思議な男が立っていた。人ではないオーラを漂わせながら近づいてくる。
「そう身構えるな。殺すつもりならお前が落ちてくるときにわざわざ骨を召喚した上に骨を軟化させてクッションになんかしないっての。」
「命を救っていただき感謝します。ただ、何故俺を生かしたのですか?」
当然の疑問だ。どう考えても人間ではないモンスターとしか考えられない生き物が命を救うなど考えられない。
「俺はな暇なんだよ。今までは定期的にモンスターが入ってきては倒して傀儡にしていたが突然このダンジョンが別の場所に繋がったせいで何もこの部屋に入ってこなくなった。そこでだ、落とし穴を作って落ちてきた人間を遊び相手にでもしようかと思ったわけだ」
「遊び相手って?」
「遊び相手と言っても俺の趣味に付き合って貰う感じかね。それにお前にとっても悪くない話だ。何故ならネクロマンサーのスキルを手に入れることができるからな。」
ネクロマンサーのスキルだと?俺が喉から手が出るほどほしいスキルじゃないか!これがあれば霊になった玲歌を見ることだってできる!でも属性があったら……
「あの、ネクロマンサーのスキルって属性あります?」
「あるぞ。大体は闇だ。ただ、普通の人間にもお化けが見えたりするだろ?あれは目の構造が少し違うからなんだ。そういった体の構造が少し変化するようなスキルは属性がない。そういったスキルは属性があるスキルより習得が難しいができない事はない。」
「俺、属性すべて無効化するんです。それこそさっき助けていただいたのも骨を軟化させたあとの柔らかい骨だったから良かったものの見えない手的なやつで助けてもらってたら多分すり抜けてあの世でしたから」
「そりゃラッキーだな。普通なら見えない手、ゴーストハンドを使ってキャッチするが、驚かせつつネクロマンサーとわかりやすいように骨を使ったんだよ。骨自体人体の物だし軟化だってする。闇属性でも結果が無属性と同じなら無属性扱いなのかもな。」
すごいことを知れた。結果が無属性と同じになるなら俺にもスキルを適用できるということだ。それに霊を見ることだってできるならこの人に頼むしかない。
「お願いします。俺に霊を見れるようなスキルを教えてください!」
「おう!スキルを教えるのはちょうど暇つぶしに良いからな!」
それから俺はネクロマンサーとの修行に入った。
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