第17話
討伐隊が結成された
メンバーはエーデルワイス、キッカ、スフィア、フィーネ、アルフレッド、レス、リベラ
龍使いの居場所はわかるのでリフェルが相手取る
「これで良いな」
「あぁ問題ねぇ……他のメンバーはスタンビードに備える」
レイズは討伐隊に入らず都市防衛に配属された
不満はあるが納得している
「決行は1ヶ月後、各々準備せよ」
会議は終わる
国民や後衛都市から不安の声が上がっているが今それを気にする余裕は誰にも無かった
「キッカ」
エーデルワイスはキッカの元へ行く
討伐隊に加わることはキッカにも伝えられている
「ワイスさん……」
「私とレスが訓練する」
「レスが?」
「どういう訳かレスは黒龍討伐に参加するらしいよ、詳しくは知らないけどね」
訓練場でレスが待っていた
「来たか」
片手剣を持っている
キッカは魔力を通し災厄の聖剣を長剣二刀に変化させる
このやり方はリフェルから教えてもらった
普段の大剣モードと2本の長剣モードの二つがあるという、魔力を通すことで変形が可能
2人と全力で戦う
レスもかなりの腕があるようで今のキッカでは敵わない
「この程度では勝てない!」
「遅い!」
吹き飛ばされる
「立て!」
キッカは何度も立ち上がり訓練を再開する
毎日ボロボロになるレベルで戦い続ける
討伐隊に選ばれたメンバーは死に物狂いで訓練を行い黒龍に備える
治療も武器も防具も万全の状態多少の傷ならすぐに完治する
黒龍討伐には皆が全力だ
「キッカさん少しよろしいですか?」
休憩中にフィーネが話しかけてくる
「……えっと」
「フィーネと申します」
(フィーネって)
名前に聞き覚えがある
スラム街にいた時に別れたキッカの妹の名前と同じだった
「アルクティスというのは貴女の本名ですか?」
「そうです」
「わ、私フィーネ……フィーネ・アルクティスです……覚えてますか?」
覚えていなかった時が怖く怯える
「覚えてる……私の唯一の妹」
「キッカ妹居たの!?」
近くにいたエーデルワイスが驚く
妹の件は誰にも話していない
死んだと思っていたからだ
「姉を探していると言っていたがまさか冒険者になっていたとはのぉ、こんな状況でもなければ盛大に祝ったのじゃがな」
リフェルは涙ぐんでいる
フィーネの親代わりをしていたリフェルは何年もフィーネが姉を探しているのを知っていた
暫く休憩として姉妹水入らずで会話をする
過去にあった出来事や面白い出来事など様々なことを話す
「フィーネ……黒龍は危険」
「分かってます、それでも戦います。私はフィルドスの騎士団副団長……逃げる訳には行かない」
黒龍の件に関してフィーネは覚悟を決めている
「姉さんこそ逃げてください、冒険者にも義務はありますが……」
「私は戦う!黒龍討伐を絶対に果たす」
「お互い頑張りましょう」
「そうだね」
2人は笑い合い訓練に戻る
「キッカまた会ったな」
「アルフレッドさん」
討伐隊としてアルフレッドも招集されていた
「……姉さん恋人ですか?まさかアルフレッドさんをとは」
「いや、違うから」
「……フィルドス魔法騎士団副団長のフィーネ・リスベルさんと会えるとは感激です。キッカの妹さんだったとは」
フィーネは騎士団に入った時に名字を変えていた
アルクティスは貴族位から落ちた家周りの貴族に邪魔されかねないからだ
「後衛都市最強の騎士と呼ばれる貴方と共に戦えるなんて光栄です」
アルフレッドも訓練に混ざり戦いに備える
『ワイス姉さん』
「レーネどうした?」
『孤児院の子達が』
「うーん?」
『ワイス姉さん黒龍頑張ってね!』
「お姉ちゃんに任せなさい!絶対倒すから」
孤児院の子供たちと会話する
『気をつけてねワイスちゃん』
「わかってるよシスター終わったら会いに行くよ。黒龍討伐と言う土産を持ってね」
各々準備を済ませる
時間が経ち討伐隊は集められる
「これより黒龍討伐へ向かう。必ず討ち取るぞ」
指揮を執るのはエーデルワイスだった
戦闘の指揮はレスが主にとるらしい
リフェルは龍使いの元に行くため指揮は取れない
数日かけて頂上に向かい黒龍と戦う
時空間魔法で逃げられないように頂上に着くと同時に龍使いに奇襲をかける
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