10月10日火曜日10:30
小夏視点
地球が終わる、しかも今日の昼に。
今日の朝それを知って私は絶望した。
朝ごはんが喉に通らないくらいに。
だって、もう友達と会えなくなるし、ペットのフェレットとも遊べなくなる。将来私は看護師になりたいと思っていつも勉強してきたし、まだやりたいことだって沢山あるのに。
そんなことを考えたら涙が目から止まらなくなった。
涙を拭いても拭いても私の涙は止まることを知らなかった。
それに1番は、悠冬に想いを伝えられてないことだ。
私はずっと悠冬のことが好きだった。
いつも悠冬に話掛けようとしても恥ずかしくて目を逸らしてしまって、最近は全然、話をしていない。
いつか悠冬に告白したいと思っていたけどいつも理由をつけて引き延ばして逃げてばかりでいた。
今後悔したって遅いことなんて、自分が一番分かってる。だけど、もう、こんな状況になってしまったからどうしようもない。
そんなことを考えていると無意識になぜか私は悠冬と初めて出会った公園に来ていた。けどいいや、最後の時間はここで過ごしたい。
彼との思い出がカバンがパンパンに膨らむくらい溜まっているこの場所で過ごしたい。
あ〜あ。もっと沢山の事をしたかったな。
このまま死んじゃうのは嫌だなぁ。
私が泣きながらブランコを漕いでいたら
『小夏!』
と、よく聞き慣れた声が響いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます