第7話 9月12日 晴れ
恐ろしい考えが頭から離れない。
夢日記を書き始めて今日で7日となるが、始めなければよかったと後悔している。
というのも、今回見た夢の内容があまりにも受け入れられないからだ。
私は夢の中でベットに横になっていた。
ベットの周りでは何人もの人が、私を囲むように立ち、私のことを覗き込んでいる。
多くが涙をたたえ、そうでなくても悲しみをその姿からたたえいた。
私は直感的に自分の死を感じた。
とても恐ろしく抗いたいにもかかわらず、体から力が抜けていく感覚と、眠気にもにたまどろみのなか、少しずつ視界がぼやけまぶたを閉じていった。
暗闇と静寂のなか声にならない叫びをあげ……夢からさめた。
起きた時には鼓動が煩いくらいに鳴り、そこが自分の部屋であることを理解するのに時間がかかった。
夢にしてはあまりにもリアルすぎて、日記を書くきにもならなかった。
それなのに夢の内容が気になって頭から離れず、本当に自分が体験した事のように感じてしまう。
と、ぐるぐると考えているうちに、気がついてしまった。
『夢日記を書き続けると、自分が見たい夢を見ることができる』
もし、夢の中の私のように死ぬまで日記を書き続けていたのなら……。
死ぬ間際に夢を見ているとしたら……。
私は、今の私は……。
今日、眠るのがとても怖い。
もし考えがあたっていたら、私は明日も起きることができるのだろうか……。
夢日記 遊bot @asobot
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