第4話 9月9日 晴れ

また子供のころの夢を見た。


中学生の制服をきた女の子が、机に向かって一心不乱にノートをとっている。

なにをそんなに書いているのか気になりノートを覗き込んだが、そこは夢らしく何も書かれていなかった。


なのに私は『真面目に勉強してて偉いなー』と謎の関心をしていた。


ふいに校内放送がながれた。

放送では女の子が職員室に呼ばれ、放送が終わると同時に女の子は慌てた様子もなく立ち上がり教室を出ようとした。


後を追って私も教室をでた。すると、一瞬にして景色がかわりそこは商店街の中だった。


それなのに、私は少しも驚くことがなく”職員室に行く”という気持ちでいっぱいになていた。

商店街を進む途中、私はそこが通っていた高校の通学路であることに気が付いた。


学校帰りにはいつもお腹がすいていて、商店街の中にある総菜屋さんでいつもコロッケを買い食いしていた。

懐かしい気持ちなっていると、私の手にはいつの間にかコロッケが握られていた。


我慢ができず勢いよくコロッケに嚙みついた、その瞬間に目がさめた。


起きた後もしばらく食べそこなったコロッケがどうしても食べたいきもちでいっぱいだった。


そういえば、夢の中で私は私を第三者の視点で見ていたのはなぜだろうか。少し不思議に思えたので調べてみようと思う。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る