第3話 9月8日 晴れ

今回は昨日よりも夢の内容を憶えている。


夢の中で私は幼い子供になって、多くの同い年の子供と一緒に、歌ったり遊んだりしていた。

おそらく、あそこは幼稚園だったのだろ。


どうしてそんな夢を見たのかはわからない、だけど夢の中の幼い私が、一生懸命に泥団子を作っていたのは、なんとも幸せな気持ちになった。


というのも、私が幼い頃に"光る泥団子"というものが流行り、友達と競いあって作っていたからだ。


つまり、今回見た夢は私の幼い頃の記憶が影響したのだと思う。


不思議な事に、"光る泥団子"ができる頃には、夢の中の私は小学生くらいになっていた。

黄色い帽子をかぶる私は、完成した泥団子を持って運動会に出ていた。


いつの間にか、手に持っていた泥団子は大人程の大きさとなっており、友達と一緒に転がして競争する大玉ころがしが始まっていた。


夢中になって転がしているなか、懐かしい声がして思わず足を止めた。声のした方を振り返ると、そこには亡き母の姿かあり、泣きながら駆け出していた。


そして、あと少しで母に抱きつくというところで、夢からさめたのだ。

頬には涙が流れていた。


明日も夢を見よう。そして日記を書こう。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る