先輩日和 22話



とある日の夜


たつやと千尋は共に帰っていた


千尋「ねーねー、夜ご飯どっか食べに行かない?」


たつや「お、外食か、、」


たつや(金は余裕あるし、、まぁ、乗ってやるか)


たつや「いいぞ。で?どこ食べに行く?」


千尋「んー、、、」


千尋「回転寿司!!」


そして2人は回転寿司に来た


テーブル席にお互い向き合って座る


たつや「回転寿司なんて久しぶりだなぁ、、」


千尋「たまには、お寿司なんてのもいいでしょ」


それぞれが注文したものを食べ始めた


たつや「ん〜、、美味い、、」


千尋「ん〜!!ここのエビおいひぃ!」


たつや「じゃあ、次はこれに、、これ」


千尋「私のも選んで〜」


たつや「何頼む?」


千尋「ん〜、、やっぱえび!えび4つ!」


たつや「お前、、」


たつや「さっきからえびしか食ってなくないか?」


千尋の周りにはえびの皿が沢山あった


千尋「だって美味しいんだもん!」


たつや「まぁ別にいいけどよ、、」


たつやが注文し終わると


たつや(わさび少ないなぁ、、)


千尋が席を立つ


千尋「ちょっと冷水汲んでくる〜」


たつや「ん〜」


たつやは自分の頼んだえびとシャリの間に


たつや「やっぱこれぐらい必要だよなぁ、、」


たっぷりワサビを塗りたくった


たつや「俺も水欲しいな、、」


たつやが席を立って水を汲みに行った


千尋「あらたつや、あんたも?」


たつや「おう。水の方が好きだしな俺」


そして千尋は席へと戻った


千尋「、、、ふふふ」


千尋(たつやが水を汲んでるスキに、、)


千尋は自分のえびに


大量のわさびを塗りたくった


千尋「にひひ、、これを」


千尋は自分のエビの皿とたつやのエビの皿を取り替える


千尋「んふー♪さすがのたつやも、悶絶ね」


少したってたつやが戻ってきた


たつや「さてさて、、」


席に座るや否や、えびをひとつ食べるたつや


たつや「モグモグ、、、」


千尋「、、、、」


たつや「、、なんだよ、そんなジロジロ見て」


千尋「あ、い、いや、、別に?」


千尋(なぜだ?!あの量のわさびなのよ?!なんで平気な顔して、、)


たつや「うん。やっぱ美味いなぁここの寿司」


たつや「ん?千尋手が止まってるぞ?もう腹いっぱいか?」


千尋「い、いや別に?!」


たつや「、、なにそんなに焦ってんだ?」


千尋「あ、焦ってなんかナイナイ!」


千尋はそう言いながらえびをひとつ食べる


千尋(おかしい、、わさびなら、あの辛いもの好きのたつやも落とせると思ったのに、、)


千尋(まさかわさびも行ける、、と、、、は)


千尋「んぐぅ?!?!」


たつや「おわっ!ど、どうした?!」


千尋「んー!!!!」


千尋は手元にあった水を飲み干した


千尋「げっほげほ!げっほ!!!」


たつや「だ、大丈夫かよ、、?」


千尋(な、なぜこんな量のわさびが?!)


千尋「か、辛いぃ、、、」


たつや「辛い?おま、わさび入れたのか?」


千尋「げほっ、、、」


千尋(ぐっ、、予め自分のにわさびを入れていたのか、、、)


千尋「、、ま、、負けたわ、、」


千尋が机にもたれてそういった


たつや「は、、はぁ?」


それからとある日


毎年恒例の街のゴミ拾いイベントが開催されていた


花乃音「よーし!今年も頑張るぞ!」


あど「やる気満々ですね〜」


花乃音「ふふん!今年は頑張るって決めたもん!」


2人は街の中にある公園に居た


あど「ジュースの缶に、、空き瓶、、吸殻に、、ビニール袋、、」


花乃音「都内の公園ってこともあるし、色々ポイ捨てされてるね、、」


あど「ですね〜、、って、あそこのにも、、」


あどは率先してゴミを拾っていた


花乃音(がんばるなぁ、、)


花乃音(よーし、、私も頑張るぞ!)


花乃音も気合いを入れ直し取り掛かった


その頃たつやたちは歩道を中心にごみ拾いをしていた


たつや「お、ここら辺は綺麗だな」


千尋「去年の成果かもね!」


三玖「去年頑張られたんですか?」


千尋「そりゃもちろん!バリバリよ!」


たつや「嘘つけ。お前隙見つけてはサボってただろ」


千尋「な、何を言うか!そんな事ない!!」


千尋「ち、ちゃんと拾ってたし?」


たつや「、、、、」


三玖「ま、まぁまぁ!千尋さんも頑張った、、らしいですし!」


千尋「み、三玖ちゃぁん、、」


千尋「ほら!三玖ちゃんは信じてくれてるよ!」


たつや「そらお前三玖ちゃんは今年来たばっかだもんな。嘘かどうかは分からないぜ」


千尋「ぐっ、、ほ、本当だよ!」


千尋が三玖の後ろに隠れながらそう言った


たつや「まぁ、信じるのは三玖ちゃんだから、俺は何も言わないが」


たつやはそう言い残してゴミを探し始めた


千尋「ふんっ!意地悪なやつ!」


三玖「ま、まぁまぁ、、」


三玖「それよりも!ゴミ拾い頑張りましょ!」


千尋「ま、まぁ三玖ちゃんがそういうなら、、」


千尋も徐々にやる気を出していった


そして蒼司たちは駅前を担当していた


紗来「駅前っていうのもあって、ゴミホンマに多いですなぁ、、」


紗来「あーこら!!そこ!ポイ捨てしない!」


アテナと蒼司はやる気に満ちていた紗来を見ていた


アテナ「すごいデスね、、紗来さん」


蒼司「え、えぇ、、」


紗来「ほらおふたりさん!手が止まってますよ!」


アテナ「ご、ごめんなさいデス!」


蒼司「は、はい!」


紗来「まだまだあるで〜、、」


蒼司(うぅ、、ごみ拾いは苦手なんだよなぁ、、)


アテナはゴミ袋を広げていた


アテナ「ゴミ拾いやってまーす!!どなたかゴミくださいデース!」


紗来「ちょ、アテナさん!それゴミ拾いじゃなくてゴミ貰いです!」


アテナ「ほえ?」


蒼司「やれやれ、、、」


それからごみ拾いは夕方に差し掛かった


蒼司「もう駅前も完璧じゃない?」


紗来「ですね。いやぁー頑張ったかいがありましたわ」


アテナ「デスね!すっごい綺麗になりました!!」


朝の駅前と比べて夕方の駅前はとても綺麗になっていた


紗来「んー!自分の手でやったって思うと、気持ちがええなぁ、、」


紗来がふと駅前を見ていると


紗来「んぁ!あの人ポイ捨てしよった!!」


紗来が飛び出して行った


アテナ「いやー。一生懸命デスね〜」


蒼司「ははは、、元気なこった、、」


その時紗来は


紗来「こら兄ちゃん!この吸殻ポイ捨てしよったやろ!」


男「あ?なんだお前」


紗来「なんやその態度!この吸殻!ちゃんとした所に捨てぃ!」


男「うるせえなぁ、、どこに捨てたって変わらねぇだろ!」


紗来「なんやと、、、」


紗来「ここはあたしが今日一生懸命綺麗にしたんや!!お前みたいなやつに汚されたくないんや!」


男「な、なんだとコノヤロウ、、」


男「あんま調子に乗んなよ!」


紗来「あぁ?!やるか?!」


男「やったるわゴラ!!!」


その時男の所に3人の男が来た


男2「お前何してんだよ」


男「あぁ?このアマがよ」


男3「へぇー。正義ウーマンってか!」


男4「あのな姉ちゃん。俺らが捨てようが捨てまいが変わらんねん」


紗来「なんやて?!お前らみたいなチンピラに捨てられんのがイッチャン腹立つねん!!!」


男「こう言って聞かねぇんだよ」


男2「めんどくせぇなぁ、、どっか連れて締める?」


男3「それでいいだろ」


そして男が紗来の腕を掴んだ


紗来「うわっ!なにするんや!」


男「俺らにポイ捨てやめて欲しいんだろ?じゃあちょっとこいよ!」


紗来「ひ、卑怯や!!この!!」


男2「さっさとそいつ連れて、、」


男2がそういった途端


男の腕を


アテナ「何してるんデスか?」


アテナが掴んだ


男「あぁ?!なんだお前!!」


男3「またまた正義ウーマン?」


紗来「あ、アテナさん!」


男4「おうおう姉ちゃん。邪魔するってんなら容赦しないぜ?」


男4がアテナの手を掴んだ


アテナを引っ張ったが。丸で石像のように1ミリも動かなかった


男4「な、なんだこいつ、、!」


アテナ「あなた達紗来さんに何しようとしてたんデスか?」


男2「そんなもん。こいつがあーだこーだいうから、ちゃっちゃと分からせようって思って」


アテナ「そうデスか、、」


紗来「あ、アテナさん、、?」


アテナが男4の腕を握り返し


男4「ぬおっ」


アテナ「ハァッ!!」


背負い投げた


男4「ごベええええ!!」


男「なっ?!」


アテナ「さぁ、紗来さんの手を離してください」


男がよくアテナの顔をのぞき込む


男「お、、お、、お、」


男「お前は!!」


アテナ「ん?」


男「あの時の女!!!」


男2「お、おいおいまさか、、この金髪の外人、、!」


男3「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!」


男3人が逃げ出す


アテナ「待つデス」


アテナが男の肩を掴む


男「うわぁぁぁ!!!」


アテナ「あなたがポイ捨てした人デスね?」


男「た、たすけ、、」


アテナ「こっちに来るデス」


アテナが男を引っ張って行った


男「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


その一部始終を紗来は見ていた


紗来「い、一体、、何もんなんや、、アテナさん、、」


それから少したって


男は紗来に謝罪していた


男「も、もうじわげございまぜんでしだぁぁぁ!!」


紗来「おわっ、、」


アテナ「まぁ、こう言ってるデスし、許してあげるデス」


紗来「ま、まぁいいですけど、、」


紗来「とりあえず!もうポイ捨てすんなよ!次したらどえらい目に合わせたるけ!!!」


男「は、はい!!」


男が男4を担いでその場を去っていった


紗来「おとと行きやがれえええ!!!」


アテナ「ふぅ、一件落着デスね!」


2人の元に蒼司が来た


蒼司「2人とも、これ」


蒼司は2人に缶コーヒーを渡した


蒼司「僕からの労いですよ」


アテナ「ありがたいデス!!」


紗来「気が効きますな、、」


それから3人は会社に戻って行った


紗来が帰り道、こっそり蒼司に話す


紗来「蒼司さん、アテナさんナニモンなんすか?」


蒼司「え?き、急にどしたの?」


紗来「い、いや話すと長くなるんですけど、、」


蒼司「、、、、」


蒼司が色々察する


蒼司「気づいてしまったか、、アテナさんの強さに」


紗来「や、やっぱりナニモンなんすか?!」


アテナ「?どうかしましたかー?」


紗来「なっ、なななんでもないです!!」


アテナ「そうデスか?」


紗来「は、はい!早いとこ戻りましょ!」


アテナ「了解デス!!」


蒼司(、、、アテナさんの活躍してるところ、、見たかったなぁ、、)


少し残念と思う蒼司であった


その頃たつやたちは


千尋「いやー!今日は頑張った頑張った!」


三玖「千尋さんすごかったですよ!沢山集めてました!」


たつや「今年は頑張ったみたいだな」


千尋「こ、今年はって何よ!毎年頑張ってますー!」


花乃音「嘘つかないの!あどくんたちがまだ来てない時どれだけ酷かったことか、、」


千尋「なっ、、花乃音まで!」


あど「どんな感じだったんですか?」


花乃音「そりゃもう」


花乃音が口を開けようとするが


千尋に手で止められた


花乃音「むぐぅ!!」


千尋「な、なんも無いからね?あどくん?」


あど「は、はぁ、、、そういうことにしときます、、」


花乃音「んー!!!」


その時5人の前から男4人が走ってきた。その中の一人はおぶられていた


千尋「おわっと、、なんだなんだ、、?」


千尋が咄嗟に花乃音から手を離す


三玖「大丈夫ですかね、、1人担がれてましたよ?」


たつや「大変だなぁ、、」


あど「、、、」


花乃音「、、、」


あど・花乃音「どこかで見たことあるような、、」


千尋「知り合い?」


あど「いやそういう訳じゃなくて、、どっかで、、」


花乃音「ね。どこかで見たことある気がするんだよね、、」


あど「まぁ」


花乃音「いっか」


千尋「いいのね、、」


三玖「でもあの3人の顔、すっごい怯えてましたよ?」


たつや「言われてみれば、、」


たつや「とてつもない人に会ったとか?」


千尋「何言ってんのよ。そんな人そうそういないわよ?」


たつや「それもそうか、、」


そして5人は会社に戻って行った


アテナ「ハッックシュン!!!」


次回に続く

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先輩日和 ろあんせんせい @Adroa114514

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