先輩日和 21話



とある日


蒼司「たしか、、ここだな」


蒼司はアテナに指定された駅前にいた


蒼司(アテナさんとたしか、紗来ちゃんも来るんだったな)


蒼司は2人の買い物を手伝いに来ていた


それから数分して


アテナ「今日は楽しみデスねー!」


紗来「ほんまですわ。あたしこういうことしてみたかったんです」


ふたりが蒼司の元に着いた


蒼司「お、きたきた」


アテナ「集まったことデスし!行きましょ!」


紗来「ですね」


3人はショッピングモールに向かって歩き始めた


アテナ「ほんと蒼司さん今日はありがとうデス!」


蒼司「い、いやぁこれくらい手伝いますよ!」


蒼司(まあ本当は、アテナさんと一緒に居られるから即答して来たんだけどなあ、、)


紗来が小声で蒼司に言う


紗来「蒼司さん。本当の目的は?」


蒼司「えっ、、?!」


蒼司「い、いや別に、、ほ、本当の目的とか、、」


蒼司「、、ないし、、」


紗来(、、、バレッバレやな、、)


紗来「まぁ、いいですわ」


アテナ「ん?どうかしました?」


蒼司「い、いや?!なんでもないですよ!」


アテナ「そうデスか?」


蒼司「はい!ほんとほんと!」


紗来「、、、」


蒼司(紗来ちゃん、勘が鋭いぞ、、)


そして3人はショッピングモールに入っていった


紗来は観葉植物を見ていた


紗来「おおー、、品ぞろいええなぁ、、」


アテナ「紗来さんは植物好きなんデスか?」


紗来「はい。一人暮らししてから、ひとりじゃ寂しくて」


紗来「こういうの飼うようになっちゃたんですわ」


蒼司「なるほどなぁ、、」


蒼司「、、にしても、どれも同じ草な気がする、、」


蒼司がそう言うと


紗来「な、何言うてるんですか!みーんなそれぞれ違いがあってええんです!!」


紗来が蒼司に迫って言う


蒼司「おおっ、、」


紗来「あの子もその子も!みーんな形違う!みんな違ってみんなええねん!!」


蒼司「そ、そう、、だね、、」


アテナ「ほんとデス!この植物も綺麗デスね〜、、お!こっちも!」


紗来「うんうん。アテナさん分かっとるわ」


蒼司(、、、奥深い物やなぁ、、)


アテナは1つ植物を買った


それから3人は洋服を見ていた


アテナ「ふむふむ、、」


紗来「早いですなぁ、、もう夏物でてますわ」


アテナ「あっという間に夏来ちゃいますもんね〜」


紗来「お、アテナさん。これアテナさんに似合うんとちゃいます?」


紗来がアテナに洋服を渡す


それはフリル袖のブラウスだった


アテナ「おおー!可愛いデスねこれ!」


紗来「でしょでしょ?絶対似合いますわ」


アテナ「ちょっと試着してみます!」


アテナが試着室に入っていった


紗来「ふふん。似合うで〜アテナさん」


蒼司「、、、、、」


蒼司(つ、ついていけねー、、)


蒼司(完全に女子会話、、男の俺は無理だ、、何もわからん)


それから数分後


アテナ「どうデスか?!」


アテナが試着室のカーテンを開ける


紗来「おー!似合ってます似合ってます!」


紗来「、、けど、、」


アテナ「えへへ、、これ」


アテナ「胸がキツイデス」


蒼司「っ?!」


紗来「大っきいってのも困りもんですわな、ほんま」


アテナ「デスね〜」


蒼司(き、気になる、、、けど見たら引かれそう、、)


そう蒼司が思うと


アテナ「蒼司さん見てくださいよ!どうデス?似合ってます?!」


蒼司「ん、ん?」


蒼司が恐る恐るアテナを見る


蒼司「、、、、、」


蒼司「に、似合ってますよ!!」


蒼司(アテナさんを見ろ。下を見るな)


アテナ「えへへ、良かったデス!」


アテナ「ならこれ買います!」


蒼司「ほっ、、、」


蒼司が油断してアテナの胸元を見てしまった


蒼司(うおっっっ、、、!!!)


アテナが目線に気づく


アテナ「やっぱり胸元キツいと思いますよね?蒼司さん」


蒼司「へ、へ?!?!」


紗来「、、、、、」


蒼司「あいや、、いや、、」


アテナ「もうちょっと大きめの買いますかぁ」


アテナ「とりあえず着替えてきます!」


アテナがまた試着室に戻る


蒼司「、、、、」


紗来「蒼司さん、、、」


蒼司「な、なに?」


紗来「、、、男の子なら、しゃーないんでしょうけど、、」


紗来が察した感じで言った


蒼司「なっ、、ぼ、僕は間違えただけ!け、決して意図的にとかそういうのじゃなくて!」


紗来「、、、、」


蒼司「し、信じてくれよぉ、、、」


紗来「はぁ、、」


そしてアテナは着替えて試着室から出て服を購入した


時間はお昼時


歩いている時、不意にお腹の音が鳴る


アテナ「ん?」


紗来「す、すんません、、あたしです、、」


蒼司「もうお昼だからね。ここら変ファミレスあるっぽいし、そこ行かない?」


アテナ「いいデスね!お腹も減ったんでちょうどいいデス!」


紗来「賛成〜」


そして3人はショッピングモール内のファミレスに行った


店員に案内されテーブル席に座る3人


アテナと紗来が隣同士、蒼司は向かいの席に座っていた


アテナ「なににしましょうか、、」


紗来「あたしは、、ハンバーグ!」


アテナ「ハンバーグデスかぁ、じゃあわたしは、、」


アテナ「唐揚げ食べます!」


蒼司「ぼくは、、んー、、悩む、、」


紗来「蒼司さん。優柔不断ですよ」


蒼司「う、うるさいなぁ、、ぼくはこういうの苦手なんだよなぁ、、」


アテナ「なら!私が蒼司さんの決めましょうか?」


蒼司「え?」


蒼司「いやまぁ、、いいですけど」


アテナ「なら、、んー、、蒼司さんだから、、」


アテナ「カレーライスデス!」


蒼司「お、いいですね!」


アテナ「えへへ。そう言ってくれると思いました!」


蒼司(まぁ、アテナさんが選んでくれるなら、なんでも食べるんだけどさ)


蒼司は嬉しそうな顔をしていた


紗来(アテナさんが選んだもんなら、なんでも食いそうやなぁ蒼司さん、、)


そして数分して3人の元に料理が届いた


紗来「んー!美味しそう!さっそくいただきます!!」


アテナ「私もいただくデス!」


蒼司「いただきまーす」


紗来「モグモグ、、、んー!」


紗来「ばり美味い!最高やぁ!」


アテナ「モグモグ、モグモグ、、この唐揚げなかなかやりますねぇ、、!」


紗来「ほんまですか?1つ欲しいです!」


アテナ「お、ならハンバーグ1切れ!」


紗来「交渉成立ですね」


アテナが紗来に唐揚げの乗った箸を向ける


アテナ「はい、あーん」


紗来「んあーん!」


紗来「モグモグ、、、んーっ!うまぁ!」


紗来もお返しした


紗来「はい、あーん」


アテナ「あーん、、」


アテナ「はむ、、モグモグ、、しゅごいデス!じゅーしーデス!」


蒼司「、、、、、」


蒼司(う、羨ましぃ、、、)


蒼司(僕もあーんされたい、、)


蒼司が物欲しそうな目で二人を見ていることに気づくアテナと紗来


紗来「蒼司さんも食べますか?」


蒼司「え?」


アテナ「ひとつあげますよ!」


蒼司「へ?」


ふたりが料理の乗った箸を蒼司に向けて


紗来・アテナ「はい、あーん」


蒼司「はわ、、はわわ、、」


蒼司「、、、あーん!!!」


蒼司はその箸たちにかぶりついた


そして食事が終わり会計を済まして店を出た


紗来「ふーおなかいっぱいやぁ、、」


アテナ「デスね〜」


蒼司(ほかの意味で満足、、、)


それから3人はまたモール内を歩いていた


アテナ「あ!2人とも!あれ!」


蒼司・紗来「ん?」


アテナが指さす方向にあったのはわたあめ屋だった


紗来「ほえーわたあめ、、」


蒼司「うまそー、、」


アテナ「買っていきましょうよ!」


2人も賛成しわたあめを買いに行った


アテナ「うわっ!1つデカすぎません?!」


紗来「確かに、、こりゃ、一人一つ無理ですわ、、」


蒼司「3人で1つなら食べられるんじゃないですかね?」


アテナ「ナイスアイディアデス!!」


アテナ「わたあめ1つお願いします!」


店員「はーい」


数分待ってわたあめがアテナの手に届いた


近くにあるベンチにアテナを真ん中にして腰をかける3人


アテナ「早速食べてみるデス!」


それぞれがちぎって食べ始めた


蒼司「ふむふむ、、、」


アテナ「んー!甘くて美味しいデス、、」


紗来「ひっさびさやなぁわたあめ!」


アテナ「この味で食べ応えのある食感だったら最高だと思うんデスけどねぇ、、」


蒼司「たしかに、、まぁ、このすぐ溶ける感じが僕は好きですけどね〜」


紗来「ん〜、、うまうま」


蒼司「あ、紗来ちゃんちょっと食べ過ぎだぞ〜」


紗来「しょんな食べてないですって、、んま」


蒼司「そう言いながら食いまくってるじゃないか、、」


紗来「早い者勝ち〜」


アテナ「まあまあ、みんな仲良く食べましょ!」


蒼司「、、ですね」


紗来「、、ですな」


皆をまとめあげるアテナであった


それからまた時間はたち


3人はモール内のスーパーに居た


蒼司「えーと、これもほしいな、あとこれも、、」


紗来「蒼司さんって結構自炊するんですか?」


蒼司「ん?まぁするかな。健康には気をつけてるからね」


紗来「ほえー、、」


紗来「私なんて自炊めんどくさくて、ほぼ外食だったり弁当ですよ」


蒼司「そうなのか、、」


蒼司「自炊めんどくさいってのはあるけど、慣れれば楽しいし、自分の料理の腕も上がるってもんよ」


紗来「ふーん、、そういうもんなんですかねぇ、、」


ふたりがそんなことを話していると


ピーナッツの入った袋を持ったアテナが2人に話しかけてきた


アテナ「2人とも!2人とも!」


紗来「おわっ、どうしたんです?そんな目ぇ輝かせて、、」


アテナ「ふふん!豆知識ってやつデス!」


アテナ「ピーナッツの花言葉!知ってます?!」


紗来「ぴ、ピーナッツの花言葉ぁ?」


紗来「なんやろなぁ、、んー、、」


蒼司(、、知ってるけど、答えない方が良さそうだな、、)


蒼司はアテナが知識を披露したいのを察していた


紗来「んー!分からん!答えは?!なんなんですの?!」


アテナ「よくぞ聞いてくれたデス!答えは〜!」


アテナ「仲良し!!」


紗来「ほえー、仲良し、、あー、確かに言われてみれば、、」


紗来「どうです?蒼司さん、分かりました?」


蒼司「ん?あ、あぁ、、初知りだよ」


アテナ「またひとつ知識が増えましたね!」


蒼司「そうですね、、あはは」


蒼司(子供みたいで可愛いな、、アテナさん、、)


いいものを見れた蒼司であった


それから買い物を済ませ、モールから出る3人


時刻は午後4時半


アテナ「んー!今日は楽しい1日でしたね〜」


紗来「ほんまですわ。他人と買い物なんて滅多にしなかったんで」


蒼司「買いたいものも買えたし、、当分買い物はいいかな、、」


蒼司(歩きまくって疲れたし、、)


蒼司(この2人全然疲れて無さそうだな、、体力が羨ましいよ、、)


紗来「どうしたんですの?蒼司さん、そんな顔して」


蒼司「え?い、いや、、ちょっと疲れてさ」


紗来「蒼司さん体力ないですなぁ、、鍛えた方がええんとちゃいます?」


蒼司「鍛える、、かぁ」


アテナ「お!それなら私も手伝いますよ!」


蒼司「あ、アテナさんのトレーニングは大丈夫です!!!」


紗来(アテナさんが手伝ってくれんのに拒絶しとる、、)


紗来「そんなに辛いんですか?アテナさんのトレーニング」


蒼司「つ、辛いってもんじゃないよ、、」


紗来「そ、そうなんすか、、」


紗来(痛い目見たんやろなぁ、、)


アテナ「そんなに辛いデスかね〜、、別に普通な気がしますけど、、」


蒼司「は、ははは、、、」


それから3人は電車に乗った


紗来「じゃあ、あたしこっちなんで!」


アテナ「さよならデス!」


蒼司「ばいばーい」


紗来は電車から降りた


紗来「ふぅ、、ひっさびさに楽しかったわ、、」


それからアテナたちも目的の駅に着き降りる


改札を出て歩き出すふたり


アテナ「今日は付き合ってくれてありがとうデス!蒼司さん!」


蒼司「いえいえ、楽しかったし、買いたいものも変えたんでありがたかったですよ」


アテナ「えへへ、、そう言ってくれると助かるデス」


アテナ「また今度、みんなで遊びに行きたいデスね、、」


蒼司「いいですねー、、どこ行きます?」


アテナ「んー、、遊園地もいいし、、夏にもなったら海にも行けるし、、」


アテナ「いっその事ぜーんぶ行きたいデス!」


蒼司「ははっ、アテナさんらしい選択ですね」


蒼司「なら、とことん付き合いますよ!ぼくも!」


アテナ「お、言いましたね〜?」


アテナ「なら、沢山沢山!今年は遊びまくるデス!!」


そう言って夕焼けに照らされながら、アテナは蒼司に向かって笑顔を見せた


蒼司「、、はい!」


こうして3人の買い物の旅は終わって行った


次回に続く

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