先輩日和 5話



会社にて


花乃音(何飲もうかな、、)


花乃音(お茶にするか、、)


花乃音が自販機に向かう


花乃音「あれあどくん」


あど「どうもー」


花乃音「あどくんもなにか買ったの?」


あど「はい」


適当に話しながら花乃音がお金を入れて1番上にあるボタンを押そうとする


花乃音「よっ、、あれ」


花乃音「ほっ、、ほっ!!!」


花乃音「んんん!!なんだこれ!」


あど「はははっ、花乃音さんお茶よりも牛乳買った方がいいんじゃないですか?」


あどが笑いながら言う


花乃音「う、うるさい!!」


花乃音がジャンプするが、届かない


花乃音「ムキィィィ!!なんだこの自販機!欠陥品だ!!」


あど「まったく、、」


あどが花乃音の買いたがっていたお茶のボタンを押す。ガコンと音を出してお茶が出てきた


あどがお茶を取って花乃音に渡す


あど「はいこれ」


花乃音「、、、、」


花乃音が無言で受け取ろうとするが


あどがお茶を持っている腕を上にあげる


花乃音「あっ、こら!」


あど「花乃音さんお礼言わないと〜」


花乃音「こ、こんのぉ、、!」


花乃音がジャンプして取ろうとするが、取れない


花乃音「ぜぇ、、はぁ、、はぁ、、」


あど「いい運動になりましたね」


花乃音「むぅぅ!!」


あど「お礼言えば終わる事じゃないっすか」


花乃音「っ、、、」


花乃音「か、、買って、、く、くれて、、」


花乃音が額に血管を浮き出させながら言う


花乃音「ありがとう、、、」


あど「よく言えました。はい」


あどがお茶を花乃音に差し出すと


花乃音「ふんっ!!」


花乃音がお茶をぶんどった


あど「ははは、、」


それから時間が経って


花乃音(なんで私が千尋にコーヒー作らないといけないのさ、、)


花乃音は千尋のためにコーヒーを作っていた


花乃音「ええっと、、砂糖は、、」


砂糖は上にある棚にあった


花乃音(ゲッ、、また高いところ、、)


花乃音が手を伸ばしたりジャンプしたりするが、届かない


花乃音「あああああ!!!もう!!」


その時千尋がやってくる


千尋「あははっ!やっぱりこうなってるや」


花乃音「ち、千尋?!」


千尋「やっぱちっちゃいな〜花乃音は」


千尋が花乃音の頭に手を置く


花乃音「な、なんだと、、、!」


千尋「身長伸ばしなさいよね〜、まっ、もう成長期は終わったんだけど〜」


花乃音は自分の頭に置いてある千尋の手を振りほどく


花乃音「こんなに高い位置にあるのが悪いんだよ!!」


花乃音「みんな私に合わせればいいんだぁぁ!!」


千尋「そ、そんな無茶苦茶な、、」


花乃音「ふんっ!」


千尋「まったく、、仕方ないな」


千尋が花乃音の腰を持つと


花乃音「はっ?ちょ、ちょっと?」


花乃音を持ち上げた


千尋「そーれたかいたかーい!」


花乃音「うひゃぁぁぁぁ?!」


花乃音「お、おおっ、下ろせ!おろせぇぇ!!」


千尋「コラコラ暴れないの〜」


千尋「それそれ〜たかいたかーい」


花乃音「私は子供じゃなぁぁぁぁい!!」


それからまた時間が経って


軽い会議があり、あと片付けをしていた花乃音


花乃音(あとはホワイトボードを綺麗にすれば、、、って)


花乃音が見たホワイトボードの1番上には文字が書かれていた


花乃音「こ、、こんのぉ、、!」


花乃音が文字を消そうと必死にジャンプする


花乃音「このっ!ほりゃ!それえっ!」


案の定、届かない


花乃音「も、もうやだぁ、、」


その時たつやが部屋にやってきた


たつや「あれ花乃音さんどうしたんすか?息切らして」


花乃音「あれ、、たつや、くん?」


たつやが花乃音とホワイトボードを見て察する


たつや「、、、」


たつやが無言でホワイトボードの文字を消す


花乃音「なっ、、あぁ、、」


たつや「も、戻りましょ?」


花乃音「なんで、、なんで、、」


たつや「?」


花乃音「なんでみんなそんなに背が高いんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」


花乃音が今まで溜め込んでいた物をぶちまける


たつや「うわっと、、ど、どうしました?」


花乃音「なんで、、なんでぇ!」


花乃音「ねえたつやくん!どうしたら背が高くなれるの?!」


たつや「どうしたらって、、そんな事言われても、、」


たつや「牛乳を飲む、、?」


花乃音「飲んでる!!!!」


たつや「じゃ、じゃあ、、ストレッチ?」


花乃音「してるぅ!!」


たつや「、、、、」


たつや「ご愁傷さまです」


たつやがそう言って部屋から出ていく


花乃音「なっ、、ま、待っておくれよぉぉぉぉ!!!!」


花乃音が地面に崩れ落ちる


花乃音「うぐっ、、なんで、、なんでそんなに背が高いんだよぉ、、」


花乃音「絶対背を高くしてやるぅぅぅぅぅ!!!!」


花乃音の叫びがこだまする


たつや(恐ろしい執着、、だな)


その日の夜。花乃音の家にて


花乃音はスマホで身長を高くする方法を調べていた


花乃音(なにこれ、、わかんないよ)


花乃音がスマホをソファに投げ出す


花乃音「あぁ、、もうダメかぁ、、」


花乃音「、、、早く寝よ、、」


花乃音がベッドに入り眠りにつく


花乃音「、、、すぅ、、すぅ、、」


花乃音はとある夢を見ていた


花乃音「ほら!あどくん!どうだこの身長!」


あど「うわ〜!でかい!」


花乃音「ふふん!そうだろー?」


花乃音は自分が大きくなる夢を見ていた


花乃音「身長が高くて大人っ!」


花乃音「身長が高いって最高だなぁー!」


そして翌日


花乃音が目覚める


花乃音「んっ、、、あれ、、」


花乃音「、、、夢かぁ、、」


花乃音「あ〜あ、、あのまんまで良かったのに、、」


そして会社に行く花乃音


花乃音「おはようございます、、、」


あど「あれ花乃音さん。どうしたんですか?そんな落ち込んで」


花乃音「、、、、」


あど「も、もしかして、、身長のこと?」


花乃音「うっ、、うぐっ、、、ひぐっ」


花乃音が急に泣き出す


あど「おわっ、ど、どうしたんですか?」


花乃音があどの膝に顔を埋めて泣く


花乃音「うわぁぁぁぁん!どうして背が大きくならないんだよぉぉぉ!!」


あど「ま、まぁまぁ、、」


花乃音「うぅ、、酷いよこんなのぉ、、」


花乃音が顔を上げる


あど「だ、大丈夫です!!花乃音さんはそのままだからいいんですよ!」


花乃音「、、、ふぇ?」


あど「だって、花乃音さんが身長大きくなったら、僕嫌ですよ」


あど「花乃音さんはそのままが1番だと思いますよ!」


あど「今の方が1番輝いてますから!」


花乃音「あ、あどくん、、、」


花乃音の目にまた涙が溜まる


花乃音「ううっ、、うわぁぁぁぁん!!」


あど「よ、よしよーし、、ははは、

、」


あど(昨日千尋さんとたつやからなだめとけって言われたからなぁ、、ちょうど良かった)


それから花乃音は千尋と話していた


花乃音「千尋、、私ってこのままの身長の方がいいのかなぁ、、」


千尋「へ?」


千尋(そういやあどくんとたつやになだめてって言われてたなぁ、、)


千尋「う、うん!花乃音はそっちの方がいいよ!」


千尋「いじりがいっ、、ゴホンっ!か、可愛いからね!!」


花乃音「え?いまいじりがいって聞こえ」


千尋「な、なんの事かなぁ?!そ、そんなことよりか、花乃音は今の方が可愛くて好きだよ!」


花乃音「ち、千尋ぉ、、」


花乃音「そんなこと言ってくれるなんてっ、、うぐっ、、ひっぐ、、」


千尋「あ、あはは、、と、友達なんだから当然だよね〜、、ははは〜、、」


千尋(何とかなった、、な)


それから花乃音はたつやにも話しかけた


花乃音「たつやくん、、私ってさ、、このままの方がいいのかな?」


たつや「えっ?!」


たつや(そういやあどと千尋になだめろって言われてたなぁ、、)


たつや「し、身長の、、ことですか?」


花乃音「うん、、」


たつや「い、いいと思いますよ!全然!」


たつや「花乃音さんは唯一無二って感じがします!」


花乃音「唯一、、無二、、」


たつや「逆に誇った方がいいですよ!花乃音さん!」


花乃音「誇る、、」


花乃音「だ、だよね!やっぱりこのまんまの私がいいよね!!」


たつや「も、もちろん!」


花乃音「あははっ!やっぱりこのまんまがいいんだぁ!!」


花乃音がスキップでその場を去っていった


たつや「は、ははは、、」


その日の帰り道。珍しく4人で帰っていた


あど「か、花乃音さん今日は気分がいいですね〜」


花乃音「まぁねっ!」


千尋「花乃音が調子いいと私達も良くなるな!」


花乃音「やっぱり〜?」


たつや「いや〜花乃音さん見ると明るくなれますよ」


花乃音「えへへっ、、あ、当たり前だよ!」


少し歩いていると


ビラ配りのお姉さんがいた


そのお姉さんが4人に話しかけてくる


お姉さん「すみません!ご家族の方々でしょうか?」


花乃音「へ?」


千尋「い、いや私たちそういうのじゃ!」


お姉さん「今ならそちらのお子様をお連れしていただいて来店してくださると子供割引が通用されてですね!」


千尋「わ、私たち家族じゃないので結構ですー!!」


千尋が花乃音の腕を握って走り去る、あどとたつやも走り去る


花乃音「は?子供、、?」


千尋「き、気にする事はないよ!」


あど「そ、そうそう!」


花乃音「だ、、だよね!」


花乃音「は、ははは!まったく間違えてもらっちゃ困るなー!」


その時前からおばちゃん3人がこちらに歩いてくる


すると花乃音に話しかけてくる


おばちゃん「あら!可愛い子ね〜」


おばちゃん2「ほんと!今何年生なの〜?」


あど「あ、ちょ」


花乃音「は、、?」


おばちゃん3「これ飴ちゃん!あげるよ!」


おばちゃん3から飴ちゃんを受け取る


花乃音「、、、」


おばちゃん「それじゃあねー!」


おばちゃん軍団が去っていく


たつや「、、、」


千尋「、、、」


あど「、、、」


花乃音「、、、、、、」


花乃音が飴の袋を開けて口に入れて


花乃音「ガリっ!!」


噛み砕いてこういった


花乃音「絶対に、、、ガリっ!」


花乃音「じぇったいに、、ガリっガリっ!!」


花乃音「身長伸ばしてやるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!」


あど「、、、はぁ。やれやれ」


いつもの花乃音に戻ってしまい、呆れるあど千尋たつやであった


次回に続く

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