先輩日和 4話



会社にて


花乃音「今日ってゴミ拾いの日だったよね?」


あど「ですね、、、はぁ、このイベント疲れるから嫌なんすよね〜」


花乃音「そう?私は掃除好きだから楽しいけどな」


あど「え、、意外」


花乃音「い、意外ってなによ!」


あど「なんか掃除とか出来なさそうなイメージありました僕」


花乃音「どんなイメージだよ!!」


あど「はははは」


部長が皆に声をかける


部長「今日は街のゴミ掃除の日だぞ〜みんな気合い入れて取り組むように!」


部長「街の人から「あの会社の人たち凄いわよ〜」とか「あそこの子達のおかげで店の周りが綺麗になるのよぉ」とか言われてるから、私も鼻が高いよ」


あど(武志さんだろ、、それ)


部長「はい!ということでみんな、ゴミ袋は持参したかな?忘れた人は私があげるから、来るように。それでは」


部長「スタート!」


社員たちが次々に外に出ていく


あど「さてと、、やるからには、やりますか」


花乃音「結局やる気だね〜」


あど「ま、まぁこの街好きですから」


あどが自販機の近くを掃除している時


千尋「おっ、あどくん〜」


あど「あれ、千尋さん」


千尋「どうよ?ごみ拾いの調子は」


あど「まぁまぁですかね」


千尋「とか言ってるけど、半分ぐらい溜まってるよそれ」


あど「え?」


あどが袋の中を確認する


あど「あれま、、いつの間に」


千尋「気づいてなかったの、、?」


あど「はは、夢中でして」


千尋「熱心だなぁ」


千尋「あ!そうそう!これ道に落ちてたんだけどさ」


あど「ん、、?なんですかコレ?」


千尋「ん〜、、よくわかんないけど、新品だね、あどくんにあげるよ」


あど「ええ、、こんなの使い道あるんですか?」


その頃花乃音は


花乃音(吸殻にペットボトル、、はぁ、ちゃんとゴミ箱に捨ててよねもう、、)


花乃音が夢中でゴミを拾っていると


花乃音「ふぎゅっ!!」


前にいた人に気づかずぶつかってしまった


花乃音「あいたたた、、ご、ごめんなさい!」


花乃音が顔を上げると


たつや「あれ、花乃音さん」


花乃音「な、なんだぁ、たつやくんか」


たつや「あどと一緒じゃないんですか?」


花乃音「え?、、あ、あぁ、気づいたら離れ離れになってたよ」


たつや「気づいたらって、、ゴミ拾いに夢中になりすぎじゃないっすか?」


花乃音「えへへ、、楽しいからね!」


たつや「そ、そうですか、、」


そして昼に近づいている時


花乃音「ここも、、あとここも、、あれ?」


花乃音が前にいたあどに声をかけた


花乃音「あどくーん!」


あど「ん?あぁ、花乃音さん」


花乃音「こんなとこでぼーっとしててどうしたのさ?」


あど「ははは、、ちょ、ちょっとこの箱があかなくて」


花乃音「えぇ?箱?」


あどが箱を取り出して花乃音に渡す


あど「これ開けてくれませんか?」


花乃音「仕方ないなぁ、、、ふんっ」


花乃音が箱を開けると


箱の中から黒い棒状のものが飛び出してきた


花乃音「うひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


あど「ぶっ!!!」


あどが吹き出す


花乃音「な、、、なによこれぇ!!」


あど「はっはっはっはっはぁ!!いやぁーナイスリアクション最高っすよ!!」


花乃音「ま、まさかあどくんこれ、、!!」


あど「そうですよ!ビックリ箱!千尋さんから貰って」


花乃音「っ、、、こ、この、、」


あど「いやぁ写真撮れなかったのが悔やまれますねぇ」


あどが笑い疲れて地面に座る


あど「いやほんと最高でしたよはっはっ、、」


そのとき花乃音の平手が


あど「へ?」


あどの右頬にとんでもない速度でぶつかる


花乃音「こんのぉぉぉぉぉぉ!!!!」


とてつもない音と共にあどの体が吹き飛ぶ


あど「ブルァァァァァァァァァ!!!」


数分して


あど「ぶ、、ぶほっ、、」


花乃音「はぁーっ!スッキリ!」


花乃音「さぁ!もっと掃除するよ!」


あど「ば、、ばい」


そして昼頃


あど「まったく、、花乃音さん容赦ないんですから、、」


花乃音「あんなことしたあどくんが悪い!」


あど「だとしてもそんなにしなくてもいいじゃないですかぁ、、いちちち、、」


花乃音「、、、」


花乃音(ちょっとだけやりすぎちゃったかな、、、)


花乃音「し、仕方ないなぁ。お昼奢るから、それでチャラにしてくれる?」


あど「ほんとですか?!」


あど「、、、仕方ないですね。チャラにしてあげますよ、、ぐふふ」


花乃音「まったく、、現金なんだから」


2人が一旦休憩に入りいつものうどん屋に行く


武志「いらっしゃい2人とも!今日はゴミ拾いなんだって?」


あど「はい」


武志「いやほんと。あどちゃん達のおかげで助かってるのよ!」


武志が2人にうどんを出す


武志「はいこれ。午後も頑張ってね!」


あど「いただきます!」


花乃音「いただきま〜す」


花乃音「チュルルル、、んまぁ」


あど「モグモグ、、」


その頃たつやと千尋は


たつや「はぁ、、休憩するか、、」


たつや(昼どうしよ、、何か買うか)


たつやが悩んでいると千尋がやって来る


千尋「あれ、たつやじゃんどうしたの?こんな公園に1人」


たつや「お前もなんでこんな所にいるんだよ」


千尋「ゴミ拾いよゴミ拾い」


たつや「お前が?」


千尋「失礼ね!私だってやりますよ〜だ」


たつや「そう、、」


たつやが座っているベンチの隣に千尋が座る


千尋「はい、これ」


千尋がたつやにおにぎりとお茶の入った袋を渡す


たつや「、、、なんだよ」


千尋「あんた用の昼。どうせ困ってるだろうな〜って思って買ってきたの」


たつや「お見通しですか、、、」


たつや「とりあえずありがとな」


千尋「と、当然よ」


たつやがおにぎりを食べ始める


たつや「ん?これコンビニとかのじゃねぇな、、」


たつや「千尋が作ったのか?」


千尋「う、うん、、一応ね」


千尋「そ、それよりも、、美味しい?」


たつや「あぁ、普通に美味いぞ」


千尋「ま、まぁ当然よね!」


たつや「なんでそんなに嬉しそうなんだよ」


千尋「は、はぁ?!別にそんなことないから!」


たつや「そ、そう、、か」


そして午後に入るゴミ拾い


あど「もうここら辺ゴミないっすね」


花乃音「だね〜、、もう結構拾っちゃったからね」


あど「ん?」


あどがふと公園の木を見る


あど「な、なんであんなとこに、、?」


あどが見た木には上の方にある枝に何本かペットボトルが置かられていたのだ


あど「花乃音さん!この木見てくださいよ」


花乃音「ん、、?」


花乃音「うげ、、なによこれ、、」


花乃音「イタズラかぁ?」


あど「多分そうでしょうね、、取りますか」


あどがペットボトルを取ろうとするが、かなり上の方にあるため届かなかった


あど「参ったな、、花乃音さんは使い物にならないし、、、」


花乃音「なんだと?!」


あど「う〜ん、、、」


花乃音「こら!使い物にならないとはなんだ!!」


あど「なにかいい策は、、」


花乃音「無視するなぁ!!」


あど「あ!そうだ!」


あど「花乃音さん!」


花乃音「な、なによ、、」


あど「おんぶですよ!」


花乃音「は、はぁ?!」


あど「僕の背中にに花乃音さんが乗れば取れますよ!あれ」


花乃音「や、やだよ、、」


あど「、、、、イタズラを見逃すんですね、、花乃音さんって」


花乃音「あ、、い、いやそういう訳じゃ」


あど「この木、、可哀想だな、、」


花乃音「うっ、、、」


あど「まぁ、花乃音さんがやらないのなら、仕方ない、、他のところ、行きましょ」


花乃音「ああああぁぁ!もう分かったよ!!やればいいんでしょ?!」


あど「そう言ってくれると思いましたぁ!!はい!どうぞ!」


あどが地面に膝を着いて花乃音偽を向ける


花乃音「うぐっ、、、」


花乃音(こうなったらヤケだヤケ!)


花乃音があどの背中に乗る


そしてあどが立ち上がる


花乃音「うわわわっ!」


あど「危ないですよ〜」


花乃音「よ、よーし、、」


花乃音がペットボトルに向かって手を伸ばす


花乃音「ふんっ、、このっ、!」


あど「取れますか〜?」


花乃音「だめだぁ、、後ちょっとでととがないよ、、」


あど「まじっすか、、、なら」


あどがまた膝を着いて花乃音を地面に下ろす


花乃音「もう策なくない?」


あど「いや、、強引に行きます」


花乃音「へ?」


あどが花乃音の後ろに回って花乃音を持ち上げる


あど「それっ!」


花乃音「うわぁぁ!な、なにするのさぁ!」


あど「これなら、、取れますでしょ?」


花乃音「ぐっ、、、屈辱的、、!」


花乃音(さっさと終わらせないと、、!)


花乃音が手を伸ばすと


花乃音「おおっ!取れたぁ!!」


あど「やりましたね!」


花乃音が残りのペットボトルも取る。そしてあどが花乃音を下ろす


あど「何とかなりましたね〜」


花乃音「まったく、、恥ずかしいったらありゃしないよ、、」


あど「あ!花乃音さん!あそこにもまた木の上にペットボトルがありますよ!」


花乃音「はぁ?!」


あど「もういっかり取りましょうか!」


花乃音「も、、も、、」


花乃音「もういやぁぁぁぁぁぁ!!」


花乃音がその場から逃げ出す


あど「あ!待てい!!」


結局あどに捕まって、またペットボトルを取った


そしてゴミ拾い活動が終わる


会社にて


部長「みんなお疲れ様!今日はありがとうね!」


社員がそれぞれゴミの入った袋を捨てて帰っていく


あど「ふぅ〜、、今日は疲れましたねぇ」


花乃音「ホントだよ、、もぅ」


あど「まぁでも楽しかったからいいじゃないですか」


花乃音「楽しくないよ、、最後らへんは」


あど「はははは」


あどたちの元に千尋とたつやがやって来る


千尋「おーっすお疲れ〜!」


花乃音「お疲れ〜」


たつや「ったく今日はほんとに疲れた、、、」


千尋「たつや意外とゴミ結構拾ってたもんね〜」


たつや「意外とってなんだよ、、」


千尋「別に〜」


あど「あ、そうそう2人とも今日花乃音さんがいい仕事してくれてさ」


千尋「なになに?気になるな」


あど「さっき花乃音さんがあの公園で」


花乃音「わ、わぁぁぁぁ!それはいいから!」


あど「え?どうしてです?」


花乃音「は、恥ずかしいからいいよ!!」


千尋「なによ〜気になるじゃない〜」


花乃音「う、うっさい!」


たつや「あ、その事なら俺見てたぞ」


花乃音「えええええっ?!」


たつや「花乃音さんがあどに」


花乃音「わぁぁぁぁぁぁ!!やめてぇぇぇ!!」


千尋がたつやからさっきのことを聞く


千尋「ほっほー、、、」


千尋「羨ましいなぁ、、あどくん」


あど「う、羨ましい?」


千尋「私も花乃音抱っこしてあげたかったな〜!」


花乃音「も、もういいからぁ!」


千尋「なら、、今抱っこしちゃおー!」


花乃音「は、はぁ?!」


千尋「それぇ!」


千尋が花乃音を持ち上げる


花乃音「う、うわぁ!お、下ろせ!離せぇ!」


千尋に抱っこされて暴れる花乃音


あど「あ、、、撮ろ」


あどが暴れている花乃音を撮った


千尋「お家までこのままでちゅよ〜」


花乃音「私は赤ちゃんじゃなぁぁぁぁい!!」


花乃音の叫びが、街に轟いた


次回に続く

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