第211話 中間テスト結果発表
中間テストの結果が張り出され…
8位 小佐田恋
9位 五味 聡
10位 斉藤宏介
11位 永瀬綾
俺と五味は一点差…
五味は勝負に負けた俺を散々煽り散らかしたんだけど…
『…古文の訂正が反映されていない!』
五味『…バカな?!
だったら僕にだって!』
風雲急を告げるテスト結果発表!
俺は2点加算は間違い無い。
…五味も1点?
俺は急ぎ教員室へ向かい古典の先生を捕まえて、スマホに撮った中間テスト結果発表の張り紙を見せる。五味も着いて来ている!
『…という訳です。』
五味『先生!俺も!』
貼り出しなんて別にどうでも良い。
キチンと正規の成績表に正しい点数が付いていれば。
ままある事だし、過去にも訂正は多いし。
でも、今回は勝負している!
一点差!この二点で逆転もあるなら話しは別でしょ!
先生『おー、すまんすまん…ちょっと確認するな…待ってて?』
先生のチェック中隣の五味に聞いてみる。
たぶん俺二点加算だけど五味も一点加算なら…引き分けかも。
『五味も点数訂正されて無かったの?』
五味『…いや、訂正された点数だった…。』
…なぜ着いて着た?
俺が不思議に思っていると、五味が呟く。
五味『…これで点数が変わると…まずい。
なんとか阻止出来れば…。』
五味…お前卑怯な事するなって言って無かった?
微妙な空気が漂う中、
先生『おー斉藤、悪かったな?訂正されて無かったな。
週明けに訂正版がもう一度張り出されるだろうけど間違い無い!二点加算だね!』
先生はごめん!って小さく手で謝り、すぐ手配してくれた。
五味『…本当ですか?間違い無いですか?
僕のは訂正が反映されてましたよ!斉藤の点そのままじゃ無いですか?』
コイツ…
先生『いや、斉藤は二点加算を先生が忘れてたの。』
五味『なんで!僕のは反映されてたのに!』
反映されてたんだからクレーム入れる意味がわからない。
すると先生がゲンナリした顔で、
先生『五味はうるさいんだもん。
斉藤はごめんな!気をつけるよ!』
『…いえ、騒ぎ立ててすいませんでした。』
結果発表の貼り出しに戻るまで五味は一言も口をきかなかった。
☆ ☆ ☆
永瀬『どうだった?!』
二宮『斉藤くん?』
戻るなり永瀬二宮ペアに揺すられる!
揺らさないで!
『…二点カウントされて無かった…。』
永瀬さんはガッツポーズ!
康司と田中くんはハイタッチ!
高橋さんと浩は…うん、ふたりの世界…!
康司『…五味くぅん?』
五味は俺たちから距離を取り始めていた…。
あ、こいつ…!
五味『…ちっ…。』
今後採点ミスなどで順位が動いたとしても俺と五味の点数はこれで確定!
なら順位の上下があったとしても俺と五味の勝負は…。
田中『…宏介くんの…勝ちだね。』
五味の顔が歪む…。
五味『…たった一点差!実質引き分けだろぉ!僕は認めてない!』
※前回一点差とか言わないよね?🪃
ここで二宮さんが五味のモノマネ…
『1点差だろうが負けは負け!バスケだってそうだろう?
負けたけど1点差なんて言い訳しないよねぇ?』
…上手い…!
さらに二宮さんは屍に鞭打つ!
二宮『一桁と二桁は意味が違うんだよ?一点が明暗を分ける世界。
真の特進!特進の中でもカーストはある!
とにかく!一桁順位は特別ってことだ!
わかったなら!もう!綾さんに近づくな!』
田中、康司『おお…。』
再現率高い!
ふう、って満足そうに吐息を漏らすと、
二宮『これで綾に近づかないよねぇ?』
横でコクコク頷く永瀬さん。
五味は往生際悪く、
五味『…永瀬さんに近づかないとか…賭けれる内容じゃ…無くない?』
ぶつぶつ文句をつけ始める五味にそうだそうだ!と声を出す田中くんと康司。
しばらく俯いたあと五味はキッと顔をあげる。
永瀬さんにずずい!っと距離を詰め!
五味『永瀬さんはそれで良いんですか?
僕が距離置いて寂しく無いですか?』
永瀬『さみしくないよ。
うん、まったく。』
うん、うんって納得しながら永瀬さんは続ける、
永瀬『私の周りには友だち居るし!
宏介くんや浩くん!康司くんとか旧4組メンバーも居るもーん!
今回のテストもこのメンバーで勉強会したし!』
なかま!ってアピる永瀬さんに五味はしょんぼりしながら…
五味『離れてわかる大事さもあります…男はつらいよ…!』
五味は俺たちをキッと睨みつけて去っていった…
永瀬さんには手を振って…永瀬さんは見ない様にしていた。
そして俺の横では…
田中『…この女…自然に僕をハブりやがった…!』
あの温和な田中くん激おこ。
永瀬さん…田中くん…もうそれやめて?
vs五味戦…辛勝!!
それでも勝ちは勝ち!
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