第142話 あたしも付いていく!【side立花望】

『…す、ずびばせん…でした…。』


兄ちゃんげきおこであたしは皆さんに半泣きで謝った…。

永遠ちゃんも直後に来てこの惨状に首を傾げる。

言いたい事あるよぅ!でもね、今は言えないし言う時では無い…。

愛莉さんのバインバインを見て我を見失ったのは反省してる。

…アレは凶器、女のあたしが見てヤベェって思うんだよ?高校生の男子の宏介くんならぜったい『こうかはばつぐんだ!』でしょ?


兄ちゃんはマジおこで人に迷惑かけて!とかすっごいキレてる…。

兄ちゃんは自分の事では怒らない…でも人に迷惑かける事や人を傷付ける事をすごく嫌う。

…これ家帰ってからも…怒られるパターンだ…。


愛莉『…立花くん?私なら大丈夫だし?お兄ちゃんたちを盗られるって思っちゃったのかな?許してあげて?』

永遠『そうだよ!承くん!望ちゃんたちも一緒に遊びに行こうよ?

大丈夫、お兄ちゃんと付き合っても望ちゃんを大事にするよ♪』

宏介『…承!望だししょうがない。兄ちゃん大好きなんだよ。』


皆んながフォローしてくれると余計に泣きたくなる…。

デートを尾行するつもりが、愛莉さんのおっぱいにアテられてすり替わってやろうとか頭おかしい事考えた…。

ゲームでお色気で混乱すると仲間攻撃したり意味ない行動をするって真実だったんだね…!


あたしは宏介くんたちのダブルデートに随行が許された…。

結構ダメージを負ったし、ちょっと頭おかしい娘って印象が付いてしまったけど…悲しいかな過去の実績でさほどの痛手で無いあたしのイメージ。


軌道修正が必要だ…ヒロインになるには最低でも永遠ちゃん…出来れば香椎先輩やこの愛莉さんくらいのヒロイン力が必要でしょ!


☆ ☆ ☆


セリー『…それで?なんで私は望ちゃんのお兄ちゃんと望ちゃんのお兄ちゃんの親友さんのダブルデートに同伴しなきゃいけないの?デスカ?』


『…金髪巨乳の芹可愛いー…!』


芹がお怒り。

もっともらしい理由を付けて、変装させて付き合わせた芹が不満を言うよ。

そりゃそうだよね…変装も人前で1人は恥ずかしいから同じように金髪ヅラ、巨乳パッド、カラコンで仮名でセリーなんて付けて…。

しかもこのあと他人のダブルデートに同伴するって…。


セリー『…ウロヤは良いよ?皆んな知り合いだもん。

お兄ちゃんと宏介くん。家にも遊びに来たお兄ちゃんの彼女候補に2回会ったことある美人お姉さん。

私は望ちゃんのお兄ちゃん以外面識ないんだよ!デス。』



セリー…変装に忠実で可愛い…。

芹は地味っぽいけど磨けば光ると思うんだよね…。


芹『百歩譲って望ちゃんお兄ちゃんと香椎先輩デートなら!是非同伴したい!けど他人デートなんてお邪魔虫でしか無いデショ!』

※芹は本編ヒロイン香椎玲奈の大ファンです。


ちょっと慣れてきたのかな?


『ごめんて…。

ね?セリーが居ないとあたしダメなんだよ?セリー?ね?セリー♪』


あたしは芹にじゃれつく、ね?お願い!芹!

え?セリーって呼べ?


セリーはしょうがないなぁって呟く、

よしよし、なんとか!


セリー『…今日だけだよ?みなさんの邪魔しないで望ちゃんはお姉さんたちの所作や気配りや女子力を学ぶんだよ?私も良い機会だからデート見学スルヨ!』


…自分でフッておいてなんだけど…まだ変装はするんだ?

あたしとセリーは宏介くんと兄ちゃんのダブルデートに付いて行く。

指を咥えて見てるだけ。

…憧れのお兄さんが…大人のお姉さんとデートするとこを!


☆ ☆ ☆

ターミナル駅から徒歩十分の所にあるデパートや最新のお店やファッションの集うショッピングエリア。

そこが今日のデート場所。カフェやレストラン、映画館から展望台ゲーセンなどありとあらゆるモノがここにはある。

…先日ラケット買いに来たのもこのエリア。

若者率も高くて永遠ちゃんや愛莉さんはその中でもずば抜けた美貌で目立ってる…!

特に永遠ちゃんの黒髪ロングの迫力にある美貌と愛莉さんの男性ウケしそうな癒し系美人に胸部の強化装甲みたいなど迫力バストは男子の目をこれでもかと引いてる。

あたしとセリーも金髪巨乳だからかな?目を引いてるって感じする。嬉しくは無いけど。でも?みんなあたしのおっぱい見てる?


セリー『…みんなおっぱい見てるけど…悲しいけど中身空っぽなんだよネ?』


『…夢が詰まっているのさ?』


承『バカな事を言ってるな?…お前はこっちに来な!』


『痛った!兄ちゃん!痛いって!』


あたしとセリーは強制的に兄永遠チームに編入されちゃった!

あー!宏介くんチームに入れて!

そうじゃ無いと!あたし今日一日中監視されちゃうよぉ!


宏介『…じゃ承、俺たちバスケ用品見にスポーツショップ行く。』


承『…あ!俺も見たい!』


宏介くんは嬉しそうに笑って、


宏介『…やっぱり?承も見たがるんじゃ無いか?って思ったんだ…!こっちこっち!』


…妹ながら思うよ…。

兄ちゃん…ダブルデートで相手フォローするならさ?

相手チームが独自で動く時は離れて時々合流する形が良いんじゃない?

あたしはそう思ったけど都合がいいので黙っていた。


セリー『デートに着いて来た私達が言うのも何だけどもね?

ダブルデートで別行動を提案してるのに着いて行く望兄ちゃんも問題だし、着いて来るって聞いて今日1番の笑顔の宏介くんも…度し難い…。

お姉さんたち大変そう…デス。』


芹は少し心配そうに呟いた。


☆ ☆ ☆

芹ちゃんがセリーを少し気に入っていますw

あと承が居ると宏介は!が多くなります(笑)

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