第124話 期末試験結果

3月2週、期末試験を終えていよいよ順位が張り出される!

真面目に部活に試験勉強に頑張っていたけど久しぶりに思い出された気分…。


俺は今回も永瀬さんと勝負!

また永瀬さんとそして康司、浩と見に行く。


浩『…今回崩れなければ特進行ける…はず!』


康司『…30位…以内ならなんとか?厳しいか?』


(まあ前回並の手応えだけど…どうだ?)


わいわい生徒が集まる中、先生が順位表を張り出す!


期末テスト順位


9位 永瀬 綾

10位 斉藤 宏介



『…俺は…10位。』


永瀬『…9位!YES!YES!

YES we Can!!』


両手を握って目を(><)って感じにして小さくガッツポーズ!


これは日本語訳の『はい、私は出来ます。』では無く、米大統領の『為せば成る!』って意味だろう…。

悔しい…10位は決して悪く無いが、前回の8位から若干のマイナス…!



永瀬『…!

あ、ごめん、嬉しくてちょっと興奮しちゃって…。』


赤くなって恥ずかしがる永瀬さん。

いやいや、俺も前回嬉しくてちょっとテンションあがっちゃったし言えないでしょ?



☆ ☆ ☆

前回の順位発表の宏介。


8位 斉藤宏介


よっっし!!!

ガッツポーズ出ちゃう!

頑張って結果出す!これに勝るストレス解消、肯定感、自信ってある?いや無い(反語)。


今回手応えあったんだ!前回より点数良いし、順位も2位上がってるー!!

俺頑張った!ヒャッハー!!!!

※珍しい宏介ハイテンションです。

91話 期末テストの結果 より。


☆ ☆ ☆

10位は恥じるような結果じゃ無い、でも負けた。

永瀬さんは申し訳ないって顔と勝った!リベンジ!って嬉しさで複雑表情。


『勝ったんだから喜んで良いんだよ?』


永瀬『…うん、嬉しい!やった!』


永瀬さんは、勝負の勝ちを宣言して俺に申し訳無さそうにオドオドと…。



永瀬『それでさ?勝負に勝ったから?…私のお願い聞いて欲しいな?』


恥ずかしそうに目をキョロキョロさせて勝負のご褒美を要求してくる。

うん、勝負だしね。


『いいよ、何?』


永瀬『春休み!春休みに1日お出かけ付き合って!…ください。』


…えー。女性恐怖症の俺が学年一の美人とも言われる永瀬さんと?

他に喜んで行く奴居るでしょ?

永瀬さんは俺を気に入ってくれてる。

俺も永瀬さんは良い娘で、陽気で話し合う…いや?

俺これも克服して行かなきゃ行けない…。


不安そうにこっちを伺う永瀬さん。俺は出来るだけ明るく声をかける。


『…うん、わかった。どこ行く?春休みまでに決めようか?』


永瀬『…やった!』


さっきの勝った時と同じ位の輝く笑顔でガッツポーズする永瀬綾は間違い無く可愛くって周囲の男子生徒の目を集めていた。


ちなみに浩は24位、康司は38位。

特進は浩がギリギリのライン、康司は多分苦しい。

そこに、


小佐田『斉藤くん、今回は勝たせてもらったよ?』


…小佐田さん?

小佐田さんは…?


8位?!逆転されたのか?!


小佐田さん…口が緩んでる…?

隠しきれない喜びが口元に…?


小佐田『まあ、2回負けてるから?今回位勝たないと?負けっぱなしだし?』


ちょっと怖めなギャルっぽい小佐田さんは努力家で負けず嫌い。

今回頑張って勉強したのだろう。

努力して結果出すってこれ以上気持ち良いこと無いでしょ?


『今回は小佐田さん勝ち!特に難しかった英語と数学点数取れてるの凄いね?相当反復したんでしょ?』


小佐田『…うん、まあね。』


『どうやったら?あそこの…』


少し数学と英語について語り合う。

小佐田さんも最初は警戒してたけど最後は照れながら色々手の内を明かしてくれた。


『参考になったよ、ありがとう。』


小佐田『はは!まあ来年はクラスメイトかも知れないね?』


『よろしくね?』


小佐田さんと別れて永瀬さんと教室へ帰る。

小佐田さんと会話中黙ってた永瀬さんは、


永瀬『…恋ちゃんは彼氏居るからね?中学時代からラブラブな仲良し彼氏が!』


『…?

うん?知ってるけど…。』


永瀬『…分かっているならいいよ…。』


永瀬さんはちょっと頬を膨らませながら俺の二の腕をつねった。

痛った!


☆ ☆ ☆

放課後


愛莉『宏介くん。期末どうだった?』


『…。

10位でした。』


愛莉先輩だ。愛莉先輩は最近一人称が『お姉さん』なっていて、

バスケ部の一年生の絶大な支持を得ている。


慈愛の女神のようなその包容力に二年生も、


キャプテン『マネージャー!俺も姉さんって呼んでも?』


愛莉先輩は困った顔で、


愛莉『…私たち同学年なんだけど?…いやかな?』


キャプテン以下『やっぱダメか…。』


キャプテンの打診に固唾を飲んで見守ってた二年生たちを悲しがらせた。

愛莉先輩の人気はまさにアイドル!みんな愛莉に夢中!


…一方差堀先輩は大学…ダメだったって…。

一応卒業は確定したっぽいけど…ご愁傷様です。ちーん。


愛莉先輩の天井知らずな人気と、差堀の進学も就職も無い予定真っ白のカレンダー。

その2人の対比を見てバスケ部員は、


『愛莉はアイドル!差堀は空いとる!』


と噂した。

話しズレた。



愛莉『すごいじゃない!

部活も勉強も両立してて頑張ってるね!お姉さんが褒めてあげる!』


愛莉先輩はいつも大げさに、声に出して俺たちを褒めたり認めてくれる。

俺たちのやる気スイッチの場所完璧に把握してるよね?


シュートフォームを確認しながらの雑談で色々2年時に気を付ける事や、特進クラスのくせのようなものを教えて貰った。

いつも参考になるんだよ、ありがとう愛莉先輩。

そんな先輩のにこにこ笑顔を見ながら『あの先輩』どうなったんだろう?って思いを馳せた瞬間、

ばん!体育館の扉が乱暴に開け放たれる、



差堀『愛莉!今日こそ!良い返事聞かせてくれよ!』


ご存知!差堀先輩…!

こいつ…早く卒業しないかなぁ…!



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