第95話 冬休みのゆかり【side友永ゆかり】
先日の体重当てクイズ正解者特典、
@reiado21さんのリクエスト作品!
今日のゆかり冬休みスペシャルをお送りします。
☆ ☆ ☆
小佐田さんの提案【九頭くんと在学中は別れない】は、ご褒美でしょ?って感じ。
九頭くんは真面目だから絶対は無いからみたいに真剣で誠実な男の子らしく即答出来なかったけど、最後は誓ってた!
あれ!本当は小佐田さんのアシストなんじゃ無い?
私たちが上手く行くように?なんて思っちゃう。
そして、終業式式が終わった。
パパ『じゃ!我が家の忘年会を兼ねて?焼肉食べに行くぞー!』
『わーい!』
かおり『お姉ちゃん!絶対太ったよ!食べすぎちゃダメだからね?』
私は、かおりに優しい目で教えてあげる。
『かおり…?牛さんは牧場で草食べて育ってるんだから、牛肉は野菜みたいなものなんだよ…?』
かおり『そんな訳ないでしょー!!』
二学期は色々あったなあ、
ダイエット大変だったり、一軍女子になったり、ミスコン獲ったり。
※どれも二学期中に成果を失いました。
彼氏出来たり、停学になっちゃったり、山あり谷あり。
でも、リセット!二学期終わったからリセット!
明日から補習だけど、まあ九頭くんに会えるし?補習に出てる人みんな赤点なんだから仲良くなれるかもね?
☆ ☆ ☆
補習1日目。
今日から1週間、1限の国語と3限の英語の補習に出席しなきゃいけない…。
その後、追試があってそれパスすると期末テストの点が多少プラス判定みたいな?一年通して赤点の状況や出席、課題の提出などで進級が決まる。
1限国語の補習を受ける。
2限は無いけど3限はあるから帰れない。1限、5限補習とかだと大変じゃ無いかな?
※それ以前に補習受けなきゃいけない状況が大変です。
冬季休暇は学食が縮小営業で、12〜13時までランチメニューしか出せないって!ショック!補習の空き時間に学食食べようって思ってたのに!
※味噌ラーメンセット食べるつもりでした。
3限英語補習。
…隣の席は三島皐月だった。
三島『またあんたか…。』
『こっちのセリフだね。』
三島皐月は世話になった宏介くんを裏切ってさ?しかも寝取られって言うの?短期間の付き合いで肉体関係まででしょ?人間性疑うよ!
※お前が言うな。ミスコン時も似た事言ってました。
『『ふん!』』
私たちはそれ以後一回も目を合わせる事なく補習を受けた。
補習終わって、11時過ぎ、まだ時間あるけどご飯食べて帰ろうか?家に何かあったかな?
初日で疲れちゃったかも?それにこの時間で帰らないと部活終わりの生徒達にも会っちゃうかも…。
しばらく見てないけど宏介くん元気かなあ?
まあ色々面倒くさい事になっちゃうよね?
私は今日は帰宅を選ぶ。
真っ直ぐターミナル駅へ向かい、ホームで電車を待つ。
田舎の路線で通勤時間から外れるせいで電車の本数は少なく、車両数も短い。
三島『げ。』
『うわ。』
また、三島皐月と遭遇した…。
同じ3限の英語補習が最後だから帰り時間がほぼ一緒…。
私は二駅の東光駅、三島は隣の新川駅。
同じ路線なのだ。嫌な奴と…。
三島『赤点でぶ女!』
『自意識過剰赤点女!』
罵りあって分かれる、本当にあいつ嫌い。
九頭くんは2限、4限の補習だから会えると思ったけど会えなかった。
…残念。寂しいね?
☆ ☆ ☆
補習3日目のゆかり(クリスマスイブ)
九頭くんがクリスマスは家族と過ごすって言うからランチだけ一緒に食べる。
九頭『ここのケーキも…カロリー三分の一とは言え食べ過ぎない方が良いよ?』
『うん、だから2個だけ!』
※クズの嘘です、本当はなんらカロリー減っていません。
ゆかりはケーキ2/3個分と思ってますが、実際2個です。
夜は家族と過ごして、
クリスマスケーキは1番大きく切って貰った!
ケーキの上の砂糖菓子のサンタさんも私が貰った!
☆ ☆ ☆
今日で補習終わり!
土日挟んで、月曜日に追試がある。
これ通らないと本気で留年が確定しかねない。
景気付けにカツ丼食べて帰る。
…やっぱり追試の日の朝食べなきゃ意味ないって気づいた。
追試の日、朝ママが用意してくれたカツ丼食べたよ!
1限国語の追試。
うん、週末も間食を完食しながら勉強したから好感触!
私冴えてる☆
2限時は空いてるから学食のテーブルで3限の英語の追試対策を復習する。
3限、英語追試!
三島『あんた、2限空いてたでしょ?…羨ましい…。』
三島は2限、3限と追試だから、3限の直前追い込みが効かないんだよね。
『普段の行いでしょ?』
三島皐月は悔しそうに、でもお互いそれどころじゃ無いから必死にノートを読み込み、暗記を試みる。
終わった!!
もう、気力も無いし、駅へふらふら向かう。
これで本当の冬休みだぁ。
結果は新学期に告知される。
電車待ってると隣に三島皐月が来てた。
もう罵る気力も無かった。
私も三島皐月も顔を合わせて背けてお互い無視しながら電車で帰った。
やっと冬休みが始まるよー!
その夜、多少ハメを外しちゃったw
カレーライス大盛り2杯はちょっとだけ食べ過ぎたって思った。
☆ ☆ ☆
正月、良いよね?のんびり気分で。
やっと補習が終わって3日。もう元旦。
4日もするともう新学期だよ?冬休み短く無い?
※貴女は補習だったからです。
ママ『ゆかりー!お餅何個食べるー!?』
うち、お餅の日はお昼ご飯無しで夕飯が早めって風習なんだよね?
だから多めに食べておこうかなあ。
『ままー!年の数だけー!』
ママ『もう!ゆかりはふざけて!
節分でしょ?年の数だけ豆たべるのは!』
パパ『あはは!モッチモチの色白でゆかりはおもちみたいな美人だな!』
あはははは!新年から笑いの絶えない良い家族だよね!
妹のかおりだけは、
かおり『白くてもちもちしてって…お餅よりミシ⚪︎ランタイヤのキャラクターじゃない…。』
って言ってた。
※ピッグモーターにミシュ⚪︎ンw
ちなみにお餅は7個食べた。
お昼無いから年越しにも食べた、ど⚪︎兵衛の天ぷらそばをオヤツに食べた。
☆ ☆ ☆
肉食?草食? side友永かおり
私には2歳上の姉が居る。
昔から姉は痩せれば美人なんじゃ無いか?
って思ってたんだけど、夏に中学時代からの片思い相手にひっどいフラれ方して何を思ったか『痩せる』って言い出した。
続くまいって思ってたダイエットはトントン拍子に上手く行く。
もちろん大変そう。
姉にカロリーを摂取させたがり両親を抑えて私は姉のダイエットをフォローした。
その甲斐あって、
『かおり!ミス北翔になったよ!』
姉は見違えるほど綺麗になり、スレンダーな体型に、多少縮んだとは言え、太ってた頃の遺産巨乳をキープして信じられないほどの美人になった。
…ところが。
『かおりー!カップラーメンのお湯沸かしてー!』
あの信じられないスレンダー巨乳美少女がたった2ヶ月でほぼ元に戻ってしまった…。
あんな頑張って、運動しながらカロリー計算してたのに…勿体無くない?
それを言っても、
ゆかり『考えるのやめたの。』
姉は思考を放棄した。
痩せたら姉はどこか歪んでしまった。
どうしてこうなった?
今の姉は太っている上に歪んでいる。
☆ ☆ ☆
話は遡るが、私とお姉ちゃんが申し込んでた大型ビュッフェレストランの開店前のセレモニーで高校生、中学生限定のモニター試食バイキングに応募してた。それがペアで当たった。
もう明後日はお互いに新学期を迎える頃、私たち姉妹はターミナル駅前の噂の新店舗前に向かって歩いていた。プレオープンなんだって。
『90分食べ放題で、感想を提出する事が義務だね。』
ゆかり『どんなメニューあるかな?』
姉はワクワクが抑えられない。
私もこの日の為、少し抑えてたから今日は食べちゃおう!って気合い入れてた、もちろん常識の範囲ね?
お店の前で待ってるとたわいも無い話から、ローストビーフとかステーキ目の前で焼いてくれるらしい!なんて話して盛り上がる。
私!お肉大好き!でも太っちゃうから制限して、我慢してるんだよって話をする。姉は、
ゆかり『かおりは肉食系だね?』
って言われた、カチンと来たよ!
かおり『…彼氏とすぐ結ばれて、不純異性交友で停学になったお姉ちゃんに言われたく無い…。』
あ!私言い過ぎた!
お姉ちゃんだって気にしてるかもなのに…。
でも、お姉ちゃんは、
ゆかり『そう見えるかもね?でも姉ちゃんは草食系なんだよ?
きっと合コンとかでも私から話しかけたりしないし、出来ないね。』
そう言って笑ってた。
ちょっと言い過ぎた…。反省してると。
呼ばれた!お店に入る。
店内は高校生、中学生の男女がいっぱい。
今日はそういう客層を招いたプレオープン。
中高生向けのメニューで私たちの感想を聞くのと宣伝の企画。
でも、店内は本当に中高生しか居ない。
ここから90分!
私とお姉ちゃんはビュッフェを回る。
ビュッフェは人の欲望が出る。
センス、好み、性格。
私は気取ってオシャレプレートを作って彩り、バランス、ヘルシーにこだわったものを作る。
お姉ちゃんは欲望の赴くまま、最初の揚げ物、ステーキ、ローストビーフ、天ぷらとカロリーの高いメニューを次々プレートに放り込む。
テーブルに戻り、2人で食べる。
『『美味しいー!!!』』
味は絶品!すごいね!スイーツコーナーもあるよ!
そうふたりで盛り上がって話してると、
男『ね?2人で来たの?』
男『この辺の子?』
ナンパされた…!
人生初ナンパだったよ!
思ったより怖くて、話す気になれなかった。
お姉ちゃんは無視してプレートを持ってまた新しい獲物を求めて旅立った。
私も慌てて追いかける。
ゆかり『ナンパなんて無視するのが1番だよ。』
姉は綺麗時代にナンパ結構されたらしい。。
私はさっきより欲望を露わに肉主体で。
お姉ちゃんは肉、炭水化物、スイーツと自分に正直なチョイスだった。
『おいし!』
ゆかり『美味しいー!』
2セット目も美味しい!けど、もう限界が近い…。
男『ねえねえ!ここのお勧め教えてー!』
男『このあとさー?』
またナンパ来たの?
店内は確かに中高生の男女しか居ないとは言え…。
『いや…よくわからない…ですね。』
私はお姉ちゃんを追いかけるようにその場を逃げ出す。
『かおり、無駄だから無視した方が良いよ?せっかくのバイキングなんだし♪』
姉はご機嫌だ。
姉は今度はカレーとピラフ、ラーメンに天ぷらと欲望の赴くまま平らげる。
私はもう限界…スイーツ一個とウーロン茶でもうおしまい!
結局私はもうテーブルから動けない。
ナンパ来ても無視するだけ。
お姉ちゃんはと言うと…。
結局90分、時間制限ギリギリいっぱいまで、同じペースで料理を淡々と食べ続けていた。
最後の方はもう怖いほどだった。
お店を出て、お姉ちゃんは私に言った。
好きなものを好きなだけ食べてストレスフリーの良い笑顔で!
『ね?私草食系でしょ?』
ナンパ反応しなかったことかな?
肉食系なら異性にがっつくって事?
そうゆう問題じゃあない。それを伝えたいけど今のお姉ちゃんにはきっと伝わらない気がする。
見てて心配になる食べっぷりとダイエットからのリバウンドっぷり。
今の食欲と体重の増加率は本当に怖いよ!
かろうじて出た言葉は、
『お姉ちゃんは確かに草食系だよ…。
でも、草原を荒野に変えてしまうほど草を食べちゃう危険な草食系モンスターだよ…。』
お姉ちゃんは意味がわからず目をパチクリしていた。
そうゆうとこは可愛いんだけどなぁ。
残念な女の子なんだよなぁって妹は思うのです。
☆ ☆ ☆
@reiado21さんへのリクエスト作品でした!
ありがとうございます!
だいぶ明らかになってきたゆかりの生態w
かぅさんへの愛莉先輩との話しはもう少しだけ後。
新学期落ち着いた頃の話になります、よろしくね。
体重当てクイズにたくさんのご応募いただきありがとうございました!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます