第13話 初めての現地騎士団と”弟”の再会

森の出入り口付近にて、俺達は足止めを喰らっていた。


「拙い事になったな…」

「ああ。まさか騎士団の一部が来ているとはなぁ」


直幸らの勇者一行が帰還されず、行方不明になったことにより、この森から近くにある村に滞在していた騎士10人が、森に入る為に馬を待機させ、隊列を組んでいたのを目撃した。


その目先の村では、村人達が騎士団のを拝みながら頼んでいるのが目に見えていた…




「あの村人達…本当やな感じね」

「江崎…そういえば、お前らはあそこに滞在していたんだよな」

「そうよ。…もうね、感じ悪いというほどじゃないわ。何かしらあると、私達を直幸を離そうとしたり、各自に分かれさせようとしたり、挙句には森に入ろうとした時も半分は村に残れとか言ってきたぐらいだから…」


そう言いながら、江崎智子は身を振るわせながら俺に言ってきた。

その様子から、俺は改めて村人の面子を見てみて…納得した。


「お前ら、ある意味正解だったぞ。それ」

「んっ?どういう意味だ?錦治」

「あの村に子供が少ない。その上に、働き手の男達からは農作を扱っているほどの体付きじゃない。恐らく、あの村は人身売買が平然と行なわれているようだな」

「なっ!?わ、分かるのか!?」


直幸が驚くのは無理はないが…俺は男達の状況を見るに、あの村で真面目に農業で働いている男はほぼいないと確信した。


まず靴。

本来ならば、畑仕事をしているのであるなら、泥が付いてて当たり前。

洗うにしても、中世的な文明レベルで考えるなら、布靴か革靴に取れない泥汚れが少しでもあるはずだが…それが殆どない。


次に、服など身なり。

村の女達は質素な地味色のおしゃれの気もない黄土カーキ色のワンピースドレスのような服を着てるのに対し、男達の服は同じ地味な色であるが…女達よりも清潔で綺麗な服を着こなしている事。

その上、女性達が少し頬がこけてるのに対し、男達からは栄養失調が殆どない、がっちりとした体型であったから。


そして、最後に…

子供…それも若い娘の姿が殆ど見当たらない事。


その点を考え、この村の現状を考えるならば…男尊女卑の激しく、働き手のない子供、それも自分の娘を人身売買し、至福を肥やして生活をしてるに違いない。


その事を全員に説明をしたら、複雑な顔をしながら村人見ていた。


「…そこまで生活困窮しても、身売りはないだろ」

「言っておくが、戦前の日本でも平然と身売りはあったぞ。と言っても大半は丁稚奉公みたいな使用人目的で売り買いされていたか。ただ、どっちにしても豊かじゃない国の末路としては、人の労力を売り買いされ、弱者は強者に食い潰される事が多い。…あの村の場合は、男が女を食い潰し、女は男の為に食い潰される。よくある光景の一つだ。だが…」


俺はそういいながら、森に迫ろうとしていた騎士達の前に現れ、立ち向かうように出ようとした。


「それを覆すのも、俺達の役目でもあろう」


騎士団から悲鳴声が沸き立ち、村人達は恐怖の余り村の家の中へと逃げ込んでいく様子を、俺は目の当たりにした。






「で、出たな!神に冒涜されし亜人族よ!!我ら聖なる騎士団が貴様を浄化してやるぞ!!」

「ほう。口だけは立派なんだな。だが、そんな引け腰の剣で、どうやって俺を切ろうと思っているんだ?」

「う、五月蝿い!!お前と仲間達が、我ら神の使いし勇者様達を葬り、この国から勇者を無くした元凶の怪物め!!行くぞ!我ら王国騎士団に、敗北はない!!」


貧相なこの10人だけの騎士団の団長は、残りの騎士団員達に声をかけ、一斉突撃をしてきた…


「馬鹿か貴様ら…支援無しで全員突撃とか無能の他ならないだろ…」


そういう俺の後ろから…メイジ、つまりは魔法使いの素質を持った面子から放たれた魔法弾が騎士団に向かって飛び、陣形が乱れた所を飛び出した冴子が、迅速で大剣を振り回し、刃を当てないように人間の騎士達を峰打ちの勢いで叩きつけ、気絶させていた。


無論、幾ら加減してると言ってもオーガの馬鹿力。

叩き斬られ、吹き飛ばされた騎士達は防具ごと吹き飛んで転がる様を目の当たりにするに、無傷で解決とは無理だろう。


そんな冴子とは裏腹に、俺は目の前の腰抜けた騎士団長の頭を手で掴み、力を入れるようにしていった。


「少なくとも、見せしめで誰かは死を晒さないと遺憾からな。悪いが俺の非道の贄となれや」

「こ、この野蛮な蛮族がぶぺぇ!?」


最後の断末魔を言わせる前に、俺は掴んだ人間の頭を自分の腕力だけで思いっきり潰した。

…正直に言えば、複雑すぎた。

敵大将を滅すれば、問題は無いのだが…いかんせん人間的ではなかった。

案外、心の中では亜人怪物に成りつつあるんだろう。


いや、むしろ…この異世界にある、この国の人間の屑さに、人間として見ていない結果なんだろう。


そんな様子で考えていた俺を、冴子は悲しそうな顔をしながら見ていた。


分かっている。

お前は普段悪ぶっているが、優しすぎるんだ。

だから、お前はお前のやり方でやれ。


そんな目で冴子に送った俺を、冴子は若干悔しそうな顔をして頷いた。


その様子に耐え切れなかったのか、残っていた面子全員が飛び出し、生き残っていた騎士団員達の戦意を喪失させていった。




「これで、全員か?」

「ああ。…子供達が酷いな」


あの後、生き残った騎士団員3人を捕虜にし、団長を含めた死んだ7人の遺体を並べ、村人達に投降するように呼びかけた。

その際に、村に居た老若男女問わず全員を中央の広場に集め、他にいないか調べていた…


すると、直幸が慌しく走って、俺の方に向かってきた。


「錦治!大変だ!!こいつを見てくれ!!」

「…!?蓮!!なんでお前がこの村に!!?」


直幸の両腕に抱かれていた、俺の高校の女子学生服を着ていた生徒…

C組の雲井蓮くもいれんが、村の穀物納屋に囚われていた。

無論、こいつとは俺がE組に入る前のクラスメイトで、そして…


「…その声?兄さん!?」


俺の大事な、異母兄”弟”であったからだ…


「お前!何故一人で禄に装備もせずに出歩いていたんだ!!」


余りの酷い再会に、俺は思わず怒鳴りながら弱っている蓮に問いかけてるや…蓮は泣き出しながら俺を見つめていた。


「ご、ごめんなさい…兄さん…兄さんが…兄さんがこっちの世界に居ると分かった上に、E組全員が亜人怪物になったのが信じられなくて…だから居ても居られず、一人でここまで旅をしてきたの…そして、ここの村人の人に襲われて…そして…」


その様子からするに…”乱暴”されたのだろう…

しかも、こいつの身なりを知っている俺の身としては、酷い以上の何か仕打ちを受けたに違いない。


ボロボロになった女子制服の上に、俺は羽織っていた上着を蓮に包み、直幸から受け取ってあやしていた。


「ごめんな…俺を心配する余りにこんな事を…」

「いいの…生きて、兄さんと合えたから…」

「そうか…加奈子。花子さんと共に連の手当てを、あと…こいつのアレは何も言わないでくれよ」

「は、はい…!?」


加奈子の返事の下、俺は蓮を加奈子に預け、村人と騎士達の前に立った。


「さて…お前達の処遇だが…」

「ひぃぃぃぃぃ!?お、お願いします…私を食べないでください…!!そ、そこの女達はいくらでも食べてもいいですから!お願いしまっ」


でしゃばって喋ってきた村の男一人を俺は服の胸倉を掴み、怒鳴り散らした。


「てめぇみたいな屑の人間の願いなど聞けるかよ!!村の女はこんなに粗末な扱いをした上に、自分の命は助けてくださいだ?まずは貴様からぶっ殺したろか!?ああぁん!!」

「錦治、落ち着きな…そのおっさん、ションベン漏らして気絶したよ…」


冴子の言う通り、掴んだ男の股間から不快臭漂わせ、泡吹いて気絶してるのを見て、俺は舌打しながら放り投げ、痩せ細った子供達を優しく抱いて、江崎姉妹のところへと連れて行った。


「江崎、この子達に今日の食料食わせてやってくれ。その後は村の女性達に腹いっぱいにさせてやってくれ」

「…分かったわ」


不安がる子供を全員降ろして、江崎姉妹達に優しく連れて行かれる子供達を見届けた後、今度は村の女達を前に立った。


「…お前ら、自分の子供達を何処にやったんだ?少なくとも、大きくなった子供達が見かけないんだが…」

「む、村の働き手のなる男以外の子供は全部王都に売りに出しただ!王様から若い娘を納めれば、大金が入ると男達が言っていただ!わ、私らは男達から言う通りに子を産み、娘は大きくなったら全部売りに出しただ!!」

「なるほど…だが、売りに出された子供の気持ちは考えてないのかよ」

「私らはそこまで薄情じゃないだ!だが、村の男に逆らえば、飯は食えず、挙句に私らの腹を焼かれ、魔物が居る野に放たれてお終いにされるだ…私らは逆らう事が出来なかっただ…許してくれだ、亜人様…」


…昨今の時代。

俺達の現代世界では、女尊男卑という言葉が出回るぐらいに女性が出張って男を蔑ろにする社会になってしまったが…それは、偏った男尊女卑が横行し、逆らえないという恐怖政治を与え続けた結果だと悟った。


正直に言えば、どっちもどっちと言えるんだが、今目の前の閉鎖的な封建を目の当たりにすれば、女達の心情は分からんでもない。


…だが、それは、人間に限った話だ。

亜人には関係はない。

そして、俺には…あれがある。


「女達よ…強くは成りたいか?」


俺は、早速村の女達に話を持ちかけていった…







「良いのかよ。錦治…」

「何がだ?冴子…」

「あの村人達だよ…村の女の人達全員亜人に変えるなんて…」


冴子が言うように、俺は村の女を全員亜人怪物に変え、男を支配し、豊かにさせると持ちかけた。


無論、村の男達と生き残った騎士団男女は大反対したが、破ればこのまま村を亡ぼすと断言したあたりで沈黙し、女達で話し合った。


だが、一つだけ亜人化させない夫婦だけはあった。

蓮を監禁し、奴隷商人に売り渡そうとした、初老の村長婆と取り巻きの小母どもである。


女の中で身なりが良いこいつ等は、王都に親族がおり、その伝手で人身売買する奴隷商人との交渉役をしていた。


ゆえに、こいつらには相応しい末路を与えてやる事にした。

その前に、蓮がそろそろ回復する頃だが…


「にい…さん…」


後ろから、服を仕立て直して綺麗になった蓮の姿があった…

制服ではないが、女性物の服を着こなして、魔法で消えた痣を確認した俺は、大事な肉親を抱きしめた…


「もう…無茶はするなよ…」

「兄さんこそ…」

「それと…お前に話がある…」


そう言おうとした時、美恵と良子の二人が真面目な顔をして、俺に詰め寄ってきた。


「…錦治君。一つ聞くわ」

「”彼”を、どうするつもり…?」

「…俺達の仲間にする。大丈夫だ、俺を信用してくれ。頼む…」

「なら、皆に彼を公表するべきだわ。男の娘なんて…今知ったぐらいだし」


良子の言葉に、蓮がビクッと体を震わせ、俺に抱きついてきた。

…ああ、そうか。

良子の奴、半分同情しておきながらも半分は嫉妬をしている。

男の身でありながら、”女”としてべったり近づくこいつに、妬んでる。



「分かった…だが、変化させた後で良いか?それと…すまない、良子」

「…別に嫉妬してないし、怒ってはないわ。でも、何故学校の時は、彼の事を教えてくれなかったの!?」

「…俺とこいつは、親父の私生児…婚外児だったんだ。特に、こいつは親父に捨てられた時から凄く心が傷ついて、男である事を捨てたんだ…。自殺して死んだ、もう一人のお袋を重ねてな…」


俺の胸で震えて泣く大事な”弟”をあやす俺を、良子は先ほどから一転して、凄く気まずい顔をして俺に見つめていた…


「ごめんなさい。私、どうかしていたわ。頭を冷やしてくる」

「いや、話さなかった俺が悪い。許してくれ、良子」

「…錦治君。そういった話は、私達以外にもちゃんと教えてあげないと、駄目。その子も、もしかしたら最初から私達の仲間になっていたはず」

「そうだな…だが、あの学校では駄目だった。加奈子や直子、冴子みたいに全くの血の繋がらない同士ならともかく、俺と蓮以外に、あと一人いる異母兄弟に知られたくなかったんだよ…」

「…そうだったの。…でも、いずれは全部話すべき、その時が着たら、全部話して頂戴」

「ああ、そいつを含めて全部話してやる。約束するよ、美恵」


俺がそう言うと、美恵は少し寂しげな顔をして、良子と共に他の面子の所へと向かっていった。


そして、俺は…


「蓮。すまないな…お前の事を…」

「良いの、兄さん…それに、兄さんみたいな亜人になれるなら、僕は…」

「その前に、二度と戻れないが、本当に良いんだな?」

「良いよ…もう、あっちの世界の事なんて気にしない。僕は、兄さんの為なら、なんだってするから…」

「そう…か…」


俺は蓮の頭を撫でながら、直子から教えてもらった分析魔法で、蓮の亜人素質を見出していった。


…分析の結果。


勇者の素質の他に、仕立て屋がある。

そして、何よりも昆虫属性…

仕立て屋、昆虫…

その結果、一つの亜人怪物が思い出した。



半人蜘蛛のギリシャ神話の亜人怪物、アラクネ。

またの名を、アルケニー。


だが、アラクネは、機織の娘が神の怒りによって、呪いを掛けられて生み出された怪物。

よって、本来ならば女にしか出来ない。

だけど、こいつにはその素質があった。

…一か八か、やってみよう。


「蓮。正直、俺のこの魔法は最終的に何になるかは分からない。

もし万が一とんでもない種族になった場合は…」

「大丈夫。どんな姿になっても、兄さんと共に…もう離れたくない」

「そうか…」


すまない…


俺は心の中でそう言いながら、亜人変化の魔法を発動させていった…


変化は上々だった。


最初に、脚部を中心に蜘蛛の腹部と八つの足が生え…


頭部の人間の目の中心に、蜘蛛の目が六つほど対に生えそろい…


白魚のように真っ白な手が、昆虫の光沢帯びた皮膚になり、五本の指が鋭い鋭利な爪を生やしていた…


そして、元々中性的であった容姿が、より一層に女らしく変化していた…



「はぁ…はぁ…に、兄さん…」

「…綺麗だ、蓮」


正直、今のアラクネと生まれ変わったこいつの容姿は、普通の女ならば嫉妬するぐらいに綺麗であった…


一部を除いて…


「…?兄さん?…!?み、見ないで!?」

「す、すまん…!?」


うん。やはり、運命は過酷であった。

蓮の下腹部…つまりは、人間で言うなら股間だった場所には…

ああ、うん…しっかりと生えていた。

しかも、玉付きで。


「蓮…見て早々に凄く申し訳ないが…一応、性別だけは確認させてくれないか?なんかこう…」

「…直接見ないって言うなら、良いよ」


アラクネの本能なのか、アラクネの糸による生成によって作られた腰巻を羽織った連の下腹部を…俺は蓮の心を傷つけない程度に

触っていった…


…あー、一応、女性のアレもあるな。

しかも…いや、これ以上はいえない。

蓮の尊厳に関わるから、俺はこれ以上追及するのはやめた。


「…詳しい事は後で自分で確認してもらうとして…推測からするとお前の半分は本物の女になった。俺が保障する」

「…本当なの!?兄さん!!」

「ああ。もう、お前をオカマとか言われる筋合いはない。正真正銘、女性亜人怪物、蜘蛛のアラクネになった。…ただ、アレが付いてるのだけは、こればっかりは言わないでおくわ」

「あっ、ああ…うん…やっぱり、あるんだね…でも、女性のアレがあるんでしょ?なら、兄さんと…」

「それは駄目だ。安易にそんな事をすれば、親父と俺らのお袋と代わらん。だから、あくまでもお前とは兄弟だ。その関係からは絶対に覆らないし、俺が覆させん。…その代わり、兄弟として、ずっと支えてくれ。良いな」


俺がそう断言すると、蓮は寂しそうな顔をしながらも了承してくれた。

悪いな…その先を越えたら、あの糞親父と代わらないからな…

その代わり、ずっと離れて暮らしていた分は、冴子達と共に歩ませよう。

そう思いながら、俺は蓮の頭を撫でてやった…






「…というわけだ。こいつとの関係を騙しておいてすまなかったな」

「うん…まぁ、良いよ。ある意味血縁者だと言うのは分かったんだし」


あの後、皆に集まって蓮の事を話していたら、冴子だけがなんとか了承していたが…次郎さん夫妻を除く学生の皆心情複雑であったからな。


学年のトップクラスの美女メンバーに入ってた女の子が、まさかの男で、しかも俺の異母兄弟の血縁者だと言う事に。

だが、今は蜘蛛娘のアラクネでもあるため、半分は正式に女に生れたからそれで妥協しようではないか。

というのが現状であった。

ちなみに、今は美恵に捕捉され、アラクネ特有の糸を裁縫用の糸として採取され、涙目になりながら堪えている様子である。


「…大量♪」

「ううぅ…やはり土呂口さん怖いですよぉ…」

「…関係ない♪関係ない♪そのうち、裁縫を教えてあげるから♪」


と言って、うふうふ言いながら、蓮の出した糸を持っていく美恵に、皆は飽きれていた…



「して、次郎さん。村人達の処遇はどうするんですか?」

「俺達としては、ここにいる面子全員の満場一致で、男は労働へ、女の一部は亜人化にさせることにするよ」

「そうですか…」

「問題は生き残った騎士達だが…全員とも頑なで交渉の余地もないんだ。中でも婚約者同士で来た騎士二人が厄介で、戦って死ぬんだと言うほど、やかましかったりする」

「うーむ…困りましたね。俺の魔法は同意無しでは発動しないんですよ」



俺のこの魔法での一番の難点は、同意無しの相手には一切発動しない事だ。


恐らくは、安易に亜人に変えさせないためのロック機能だと思われるが、いざとなると結構大変なものである。

特に、表面上は服従での同意はしても、内心が拒否の同意否定されてたら、その時点で発動は不可能であるからだ。


ゆえに、多少の脅しなどで心を折れば良いのだが、相手は騎士。

簡単には屈服はしないだろう…



「ねぇ。錦治っち」

「何だ?直子」

「今ね、加奈っちと話していたけどさ…蓮っちはアラクネじゃん」

「そうだ」

「ならさぁ…アラクネの蜘蛛毒で、村人を同じアラクネの亜人にしちゃえば、

いいじゃないかなぁと…」



直子の提案に、俺は期待を寄せていった…







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