09 ピアノが得意な年下少年二コラ・アンジュストーム
クリス=攻略キャラ疑惑を抱きつつも話を続ける。
パーティーの主役の情報を思い出す。
あの日に誕生日を迎えたのは、一つ年下の美少年。二コラ・アンジュストームだ。
得意はピアノ。
コンクールで何度も入賞した事がある。
けれど、入賞を繰り返すばかりで、目立った賞を取った事が無いようだ。
スランプに陥っているらしく、ピアノの腕を磨こうと焦っているとか。
「その二コラが、ええとげーむの登場人物?」
「ええ、そうです。彼は比較的温厚な人物なので、人格者として描かれてますね」
「そうなの」
「捨てられていた猫を拾ったり、落とし物を届けたりと」
「お人よしなのかしら?」
「物好き、ともいえますね。学校の中で、平民服を着ていじめられていたヒロインに一目ぼれしたというストーリーなので」
どういう状況?
「いじめで水をかぶって、着る物が無かったんですよ。それでマローナが手を回して、代わりに用意したものが、みすぼらしい平民服だったというわけです」
「陰湿すぎるし、やけに手の込んだいじめね」
「でも、そのおかげ、と言ったら彼女に悪いですが、それで二コラとのストーリーが始まるんです」
みすぼらしい恰好に萌えるなんて、変な人ね。
でも、ある意味、ヒロインのありのままを受け止めてくれるキャラとも言えるのかしら。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます