第2話「全社の共鳴」亮太と里美の夜の会話
初会合の後、夜が更けたオフィスで、亮太と里美は二人きりで残業をしていた。外の窓からは、都市の明かりがキラキラと輝き、それがオフィスの雰囲気をやわらげていた。
里美はモニターを見ながら、しばしの間、言葉を交わさない静寂が流れた。「今日の会合、良かったと思う。」と、里美が声をふるわせながら言った。
亮太は彼女の言葉に、ほっとした表情を浮かべた。「ありがとう、里美。君がサポートしてくれたおかげだよ。」
里美は微笑みながら、「でも、これからが本番だね。今日の会合は、スタートラインに立っただけ。」
亮太は深くうなずいた。「そうだね。これからの戦略や取り組みが、実際に結果として現れるまで、まだ長い道のりだ。」
二人はしばらくの間、それぞれのパソコンの前で作業に没頭した。時折、亮太が何かを打ち込む音や、里美が資料をめくる音だけが聞こえてくる。
しばらくして、里美が問題提起をした。「亮太、私たちが考えるデジタルマーケティングの戦略… それは本当に顧客の求めるものなのかな?」
亮太は少し考え込んだ。「確かに、私たちのアイディアや戦略が正しいかどうかは、実際に取り組んでみないとわからない。」
里美が続けて言った。「私たちは、顧客の声を直接聞くことができる立場にいる。それを生かして、彼らの本当のニーズを掴み、それに基づく戦略を立てるべきだと思う。」
亮太の目に驚きの色が浮かんだ。「それは、つまり…」
里美はニコッと笑い、「次回の会合で、私たちの提案として、顧客訪問を行い、直接フィードバックを得る提案をしようと思う。」
亮太は彼女の提案に賛成の意を示した。「それは良いアイディアだ。顧客と直接コミュニケーションをとることで、私たちの戦略が正しい方向に進んでいるか確認することができる。」
里美は窓の外を見ながら、遠くの星を眺めていた。「このプロジェクト、成功させるためには、常に新しいことに挑戦し続ける必要がある。だから、亮太、一緒に頑張っていこうね。」
亮太は里美の言葉に力強く頷いた。「もちろんだ。次回の会合で、その提案をみんなに伝えよう。」
そして、二人は新たな挑戦に向けて、その夜も熱心に作業を続けた。
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