第4話 清壱の異変

僕は今日も校門に立つ。

「おっはよー、実。」

「おはよう、清壱」

「なぁ、最近亜熊にダルがらみされてるだろ。あれ、嫌だったらすぐ言えよ。亜熊、意外と何言われてもケロッとしてるから。」

「うん。。。分かった。」

なんか、悪意のある言い方だな。まあ、別に気にしすぎか。

「あっ!おはよう、奏斗!」


でも、その後も、清壱の言動は直ることはなかった。

「なぁ、亜熊に、だるがらみやめろ、って言ってみたら?」

「亜熊のせいで疲れてないか?」

「亜熊となんかあったら言えよ。」

「亜熊が、」

「亜熊に、」

「亜熊」

「亜熊」

「亜熊」


ーーーーー亜熊。


はぁ、どうしよう。今日一日ずっと清壱に亜熊亜熊って言われてめっちゃ疲れたな。。。

「ただいま~」

・・・

「ただいま~」

・・・

どうしたんだろう。今日は姉さんが来ないな。勉強中でも飛んでくるのに。。。バイトでも入れてるのかな?

まぁ、姉さんが来ないならそれはそれでいいかも。

でも、夜ご飯はいつも姉さんが作ってたからなぁ。。。母さんも父さんも、平日は仕事で家にはほぼいないし。

「コンビニでご飯でも買うか!」


ガチャ。


買いすぎたぁ。。。おにぎり3個、アメリカンドック、アンマン、肉まん、箱アイス、中華めん、ジュース、ポテチ。。。レシートに金額に思わず絶句してしまう。

お客様感謝祭で5%OFFで浮かれすぎた。。。

まぁ、勉強したら姉さんと食べるか。


「よし、勉強はこれくらいにするか。」

ーーチン!

それにしても、姉さん、全然バイトから帰ってこないな。

部屋にい るのか?いや、まさかね。でも、念のため。

「姉さ~ん?入るよぉ?」

えっ、、、、、、、、、、、、なんで、、、、、、た、、、倒れてるの。。。?

「姉さん、姉さん!」

熱っ!

僕は姉さんをおんぶして姉さんをベッドまで運んだ。

保冷材は?体温計は?解熱剤?冷水?おかゆも作った方がいいかな?あとは、あとは、あとは、、、


「実。。。?」

「姉さん!よかった。。。。。」

「おかゆ、あり、、ゴホッゴホッ!」

「大丈夫、今は安静にね。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る