三月 第三週
第231話 愛妻埜弁道のNo.2
三月の第三水曜日のお昼。
守張大黒寺の宿坊でお葬式が行われていた。
亡くなったのは、不良集団愛妻埜弁道のトップの
ヘルの魔法による交通事故で亡くなった男だ。
「ふふうん…………」
「…………………………………………………………………………………………………………」
「ありがとよう…………塩道…………」
黒い学ランの男達は涙を流しながら、両手をギュッと握り締めている。
その男達を、赤いリーゼントを押した男の遺影が優しく見つめていた。
葬式が終わった後、守張大黒天のがある部屋の中で二人の男女が集まった。
学ランをした黒いショートヘアーの男と、赤いキャットスーツとオレンジのポニーテールをした爆乳の魔法少女だ。
「はははははははははははははははははははははははははははははははははははははは! まさか、No.3の頂天が女になっちまったとはなぁ! 」
「No.2だから、いっていい気になるなよ! 」
どうやら、頂天は愛妻埜弁道のNo.2とお茶をしているらしい。
頂天と話している男の名は、
黒いショートヘアーをした
「ゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴクゴク……プファァァァァァァ…………そいや、一年以上あんたと戦っていねぇなぁ。魔法少女の力を見てみたいもんだぁ! 」
「そうか? じゃあ、表にでようぜ! 」
「ああ! 」
頂天と米根夫がお寺の外に出た。
庭の桜は、まだ元気に花びらを飛ばしている。
地面はまるでピンクの絨毯だ。
「ふうぅぅぅぅぅ…………」
米根夫は、金属の棒を準備。
「よしっ…………」
頂天は、バットと黒いコートとペンダントとスペードのトランプを準備。
「腕がなるよ! オレの棒は、『あんたを殴りたい』叫んでいるぞ! 」
「それはいいなぁ。だが、あんた棒は一瞬で別れさせてやる! 」
「はぁ? ど言うことだ? 」
「こういうことだ! ダイズバァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ! 」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」
頂天は、バットを勢いよく振る。
しかし、バットは、腕一本以上離れていて届くことはなかった。
「ははあぁ。ただの厨二病かぁ? 」
米根夫が棒を握ったその時。
「うわっ! 」
棒がボギッと折れたのだ。
「ううん? 」
よく見ると、大豆の粒でいっぱいなっている。
そう、金属の棒は大豆バーになっていたのだ。
「これがオレの力の大豆魔法だ! 」
「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」
頂天に初めて負けた米根夫。
この後、米根夫は、叶と頂天を倒す方法を考えることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます