第230話 桜方無間町駅(駅長系魔法少女の鉄道娘ステップ)

 ジョハリとポォーラとデニッシュとルミノルは、桜方無間町駅の最後のボスと戦うことになった。

 灰色の帽子と灰色のマントと灰色の軍服。

 それと、ピンクのベリーショートとポォーラぐらいの大きさのおっぱい。

 そう、彼女は、駅長系魔法少女の鉄道娘ステップ。

 桜方無間町駅のボスである。 

「では、バトルを初めてましょう! 」

 ステップが、マントの下から槍のようなピンクのマジックハンドを出した。

 そして、ジョハリ達に向けてそのマジックハンドを伸ばす。

「ルーム! ルーム! ルーム! ルーム! 」

「うわっ! 」 

「はわっ! 」

「うっ! 」

「ううん!? 」

 ジョハリ達は、マジックハンドから放つ立方体の空間に閉じ込められた。

「やばい! 」

「これじゃあ、魔法が使えません! 」

「どうすりゃいいんだ! 」

 すると、ジョハリの立方体の空間がバリッと割れた。

「ううん??? 」

 そして、ジョハリは、他の三人の立方体の空間を赤い右手で触る。

「うわっ! 」

「はわっ! 」

「うっ! 」

 ポォーラ達三人は、ジョハリの右手で開放。

 四人は、再び戦闘態勢に入る。

 すると、再びステップがマジックハンドで魔法を発動する。

「大魔法『受付の窓』」

 ステップが正方形の空間に入った。

 そこへ、ポォーラがカッターの先っぽを向ける。

「ハートクラッシュ! 」

 しかし、何も起こらない。

「え!? 」

「どうやら、通常魔法は聞かないようですね! 」 

「オレに任せてくれ! 」

「お願いします。ルミノル様! 」

 ルミノルが、菜箸のようなステッキをステップに向ける。

「大魔法『血娘の雫』」

 しかし、これも何も起こらなかった。

「大魔法が、効かない? 」

「当然ですよ。今のわたくしにあなた達の魔法は効きませんよ! 」

「ううん…………」

 ステップは、笑いながらマジックハンドで透明な空間をつついている。

 しかし、ジョハリ達は、それでも諦めなかった。

「じゃあ、物理で行くわ! 」

 ジョハリは、長い両腕でステップ目掛けてジャンプ。

 そして、左右につぶすようにしてステップを殴る。

「窓娘ナックルプレスゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ! 」

 すると、透明な空間がバリッと割れ。

 ステップは、ストローのように体が潰れていった。

「ぐわっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」

 ステップは、口から赤い血を吐き出しながら電車の床の上に倒れこんだ。

 ポォーラ達三人は、ジョハリの戦い方を見て埴輪のように口を広げた。

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」

「バリアをナックルで壊すなんて…………」

「もはや、物理じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! 」

「さぁ、魔法少女駅まで電車に乗るわよ! 」


 その後、地下ギルドに戻ったジョハリ達はメタンに依頼書を渡した。

 そして、一人一億円ずつもらった。

「魔王様。稼ぎすぎじゃねぇのか? 」

「お金はおまけよ。いずれ、ステップより強い相手がいるはずだわ! 」

「はぁ。さすが、だよ。魔王の意地を感じさせるよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る