第229話 桜方無間町駅(無間ループトレイン)

 桜方無間町駅地下一階。

 ジョハリとポォーラとデニッシュとルミノルは、1番線と2番線がある駅に階段でやって来た。

 1番線の白い電車には、器に盛られたご飯ラッピングされている。

 2番線の青い電車には、何もラッピングされていない。

 すると、プンッと言う音が鳴った。

「ううん???? 」

 そして、伝言掲示板が流れ出す。


 無間ループトレインのルール


 この電車には、食べ物イラストラッピングされている。

 しりとり準備に、赤、青、白、黒全ての電車に乗れ。


「しりとりかぁ」

「オレ達は、魔法少女見習いの時から遊んでいたぞ」

「楽勝です! 」

 ポォーラ達三人は、1番線のご飯の電車に乗ろうとする。

「待て! 」

「ううん?? 」

「どうしたのですか? 魔王様? 」

 ジョハリが三人を止める。

 乗る順番を知っていそうだ。

「青い電車に乗りましょう! あたしの黒い左手がそう言ってるわ! 」

「うん。そっか! 」

「『盲点の窓~確認』ですね! 」

「結局、魔法の力かぁ。仕方ないなぁ」

 ジョハリ達は、2番線の青い電車に乗った。


 駅に着いた。

 デニッシュが駅の看板を確認する。

「また、桜方無間町駅ですね。しかも1番線です」

「デニッシュ、あれを見なさい! 」

「はい? 」

 デニッシュが看板の向こうを見た。

 2番線に黒い電車がある。

 しかも、ラッピングされているのはおにぎりだ。

「今、乗っている電車は、そのまま『あお』で『お』。次に乗るのは、おにぎりよ! 」

「なるほどぉ! 」

「やっとパズルらしくなったね! 」

「行こう、みんな! 」

「うん!!! 」

 ジョハリ達は、2番線のおにぎりの電車に乗る。


 再び桜方無間町駅の1番線。

 看板の向こうの2番線には、赤い電車。

 林檎のイラストがラッピングされている。

「行こう! 」

「うん!!! 」

 ジョハリ達は、2番線の林檎の電車に乗った。


 再び桜方無間町駅の1番線。

 看板の向こうの2番線には、最初に見た白い電車。

「次で最後ね! 」

「しりとり、簡単でしたね! 」

「デニッシュは、解いて無いだろう! 」

「そうでした! 」

「とにかく、ジョハリ、デニッシュ、ルミノル。最後の電車に乗ろう! 」

「うん!!! 」


 ジョハリ達は、最後の白い電車に乗った。

 しかし、無間ループトレインは、まだ第六関門。

 本当の最後は、白い電車が出発してからである。

「おお! 」

「視界が開けた! 」

「待て! 」

「ううん?? 」

 ポォーラとデニッシュとルミノルは、電車が進む方向を見る。

 そこにいたのは、灰色の軍服を来た魔法少女だった。

「ようこそ、わたくしの電車へ。わたくしの名は、駅長系魔法少女の鉄道娘ステップ。桜方無間町駅のボスでございます! 」


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