05 宿に着いたエルフのひとりごと
あれから宿に行きました。
宿では、やっぱりそこらじゅうのひとたちがこっちを見ています。
この宿は人気のところなのか人が多いです。
え? これくらいは普通なんですか?
この時間帯は晩御飯を食べに来るひともいるので全員が泊まるわけじゃないと言われましたけどこの人数は多いですよ!
村だとこんなに人があつまるのは祭りのときくらいですよ?
町ってすごいですね。
すみません、田舎者だしずっと塔にいたので…
街… 都市… ちょっと想像がつかないですね…
給仕のひとや女性のお客さんはみんなこっちを見ている気がします。
これって彼がかっこいいからでしょうか、
それとも私がエルフだから?
昔もエルフは珍しいと言われていましたが、
この町に来てからほかのエルフに会わないので本当に珍しいんでしょうね。
彼みたいなかっこいい男のひとが私みたいなエルフといっしょにいるのって良くないんでしょうか…
宿の部屋なのですが、なんで2部屋取ろうとするんですか!
一緒の部屋じゃないとダメですよ!
だってこれからはずっと一緒なんですから、お金は大事にしませんと。
それに今夜は初めての夜なので… ね?
ちょっと! なんで微妙な顔をするんですか!
ずっと一緒って嘘だったんですか?
この約束はもう結婚ですよ?
結婚するならそういうことをするのは当たり前です!
私は経験ありませんが、大丈夫ですよね?
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