『盗む』スキルで無双🤑!~クラス転移した僕を、雑魚アイテム収集スキルだとパーティから追放しただろ? ……もう遅い。僕を破滅へ追い込んだ君たち全員の尊厳破壊開始ぃいい!!~
第20話 僕は変態な友人を持って誇りに思う
第20話 僕は変態な友人を持って誇りに思う
カガリさんを倒した僕は、再び新聞社『転生したらスキャンダル追いかけてた件』、通称『転スキャ』に一人で来ていた。
「上出来だ加古!! サイドキックの一角を崩すとはな!!」
報告をすると黒田君は祝福して喜んだ。
「君の秘策のお陰でもあるよ! カガリさんの髪の毛を、君が収集癖爆発させて持ってたからこそ。いや~。持つべきものは変態だよね」
「おい。お前、それ褒めてんのか?」
ごめん。友人と言う認識の前に、変態だった。
まあ、そんな悲観しないでよ。この戦い、君と同盟を組んだことに間違いはなかったんだ。
「加古。喜ぶのは早いぞ?」
急に神妙な口調に代わる黒田君。
「いいか? 女王の側近は『二人』いるんだ。お前はその内、一人を倒したに過ぎない。まだ、もう一人いる!」
「瑠香の取り巻きって言ったら……
中学時代からのクラスメイトで、瑠香の一番身近にいた女子だ。男子にも食って掛かるおてんば気質。女王様のような瑠香の権力を傘にして打算的。虎の威を借るなんちゃらって奴だ。
二人目の側近。僕が容易に想像つくと、黒田君はこくりと頷いた。
「黒田君。僕は『正統派脇役ヒロイン』になんかよりも、瑠香の方が気になってる」
「瑠香かあいつは強ェ……」
強いなんて聞いちゃうと――俄然、やる気が出るね。
瑠香の高慢で高い鼻を挫いてやるチャンスじゃないか!
黒田君の心配をよそに、僕が胸を躍らせてると。
「しかし……」
黒田君の秘書である谷さんが首を傾げた。
「どうして加古君の髪の毛が敵に渡ったのでしょう……。加古君の計画とやらも漏洩してたのも気がかりです」
きっちり敵の動向を疑うと、
「……もしや、身近に『裏切り者』がいるのでは?」
かっちり疑問の解決案を提示してくれる。
君ってやつは実直で信頼があるよ。
それは君かもしれないってのに。
「谷ちゃん……やめてくれよ」
黒田君は迷惑そうに顔を引きつらせる。
そうだよね。
何んとなくわかってても、あえて口に出さないのが人間の良さであり、性根が腐ったところでもある。
機械的に精巧な谷さんと違って、君は実に薄汚れた人間らしい。
「委員長、ありがとう。でもいいんだ。裏切り者探しはしたくない」
「随分器がでかいじゃねぇか」
僕の毅然とした対応に、黒田君が感心していた。
「だって僕はすでに一度裏切られてるんだよ? また僕を手の平返すような真似、絶対しないよね!!!」
追放された事への恨みが含まれてる。
黒田君たちには圧として伝わったようだ。
「裏切るなんて気持ち、僕にはわからないからね」
「……おい、加古。そういえば――」
罰でも悪いのか、話題を変えたいように黒田君が尋ねてきた。
「――カガリのパンツ、どうした?」
「あ! そうだった!」
確かカガリさんを折檻してる時に頭に被せて、そのままだったんだ。
「ごめん。ギルドにある……」
「おいおい! しっかりしてくれよ! 貸したんだぜ? あれは!」
女子のパンツを借りるってシチュエーション、現実世界では絶対なかっただろうな。
「男と男の約束だぜぇええ!!!?」
「今、取りに行くよ!」
しっかりした男が、他人のパンツを収集してるものなのか。疑問は深まるばかりである。
――――――――
ストックを全て出し切りましたので、ここからは不定期での投稿になります。
拙いストーリーだったと思いますが、ここまで読んで頂きありがとうございました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます