第7話 初コラボ配信!②
「いや~みんな盛り上がってるね~!!でもうちの配信は変態が多いね~」
【健全です】
【ゆちゃすがエロイのがいけない】
【ゆちゃすにエロを教えられた】
「ユキさん…‥勉強になります!」
【ナツミちゃん染まらないで】
【ゆちゃすはマジでV4の中で清楚気取ってるけどめちゃ変態】
【はよ脱げ】
「こらこら~中の人はめっちゃ清楚だからね」
中の人か…‥由紀さんにあの言葉を言われた事を再び思いだす。
『私は私自身をアバターにしてるだから私は自信が持てるのよ』
(…あの言葉が自分に案外と刺さってくる)
「ユキさんは、本当に可愛いですよ……みんな知ってる通りアバターそのまま本人ですからね」
「え、あ、あ、ありがとう…」
【ゆちゃす照れてるのかわいい】
【助かる】
【ナツミちゃんナイス!】
【ゆちゃすのデレきたー】
「あ~もう!調子狂う!次々、ちょっと時間おしてるから最後の質問いくよ」
【はや!】
【一問しか答えないw】
「いや~!ごめんごめん!」
「あはは…‥結構盛り上がりましたからね」
「じゃあ~最後はこれで」
@2人はなんでコラボしようと思ったんですか?
「あぁ…これね」
そういえばコラボのお誘いは、ユキさんからだった。
「私から誘ったんだよね」
ユキさんは質問に答えた。
「……そうだな~恥ずかしいんだけど‥‥私……ナツミちゃんの大ファンなんだよね」
「えっ?」
まさかの発言にびっくりした。
「ちょっと待っててね~」
画面を一旦消したユキさん……そして画面が実写になりとあるものが映し出される。
「これ、ナツミちゃんのファンクラブの会員証!2番目の会員なんだ!」
「う、嘘…?」
【マジか】
【てかその会員証ゴールドじゃん!やば】
「そう!結構スパチャしてるんだよね!」
「え、えっ…」
私は、ファンクラブを作っている。
そのなかで、番号の振り分けがあるのだが一桁の会員は古参の中の古参である。
スパチャでは名前は表示されていてわかるが、会員証に関しては個人情報があるので配信者からはわからない仕組みになっている。
プライバシー保護の問題は当たり前だがそれと同時に会員証ではハンドルネームもわからなくなっている、それが今の配信時代。
これはVTuberとファンが恋愛に発展しないようにする抑止力の一つだった。
(う、ハンドルネーム見たい…名前知りたい……古参の中の古参だから名前は限られるし…う~)
‥‥…残念ながら会員証の名前の所が見えなかった。
「はい!おわり~」
【ありがと~】
【やさしい世界】
【上下関係などなかった】
「びっくりしましたが…‥ありがとうございます…‥嬉しいです!」
「あっ…あっ…ナツミちゃん…‥‥大好き!!ううう!!」
アバターは同士は触れられないが、ユキさんのアバターが私のアバターに寄り添う。
「んっ‥…」
触れていないのに思わず変な声が出てしまった。
【助かる】
【えっっ】
【あ~~】
そのコメント同時にリスナーのみんなはスパチャをする。
その金額はとんでもない額だった。
――――――――――――――――――――――――――――――
「はぁ!?あいつ!ナツミちゃんの2番目の会員なの?ふざけんなああ!!」
机をバンバン叩くあかり。
「お、おい」
「む!!!私だって、古参だし!!めっちゃ古参アピしたいし!!」
ごそごそとポーチの中を漁り、会員証をみせてくる。
「……あの……あかりさん…誰もみせてくれなんて」
「うるさ~い!……私…3番目なのよ…」
「す、すごいな……」
「うるさいわよ…‥1番目はわかってるんだから…‥あなたなんでしょ?」
「俺は、1番目じゃないよ」
「う、嘘でしょ?だって、あなたガチ恋勢でしょ!」
「が、がががガチ恋勢じゃないし!」
「じゃあ誰よ1番目の人…‥う、羨ましいぐぬぬ……スパチャして落ち着こう」
あかりは、スパチャをする。
金額は…。
「借金あるって言ってその金額はないんじゃないか」
「うう…そうしないと、私の名前忘れられちゃうでしょ?」
「お、お前…それ…自分の立場でも言えるのか……」
「……う、うるさいわね‥‥ちゃんといっぱいくれる人くらいの名前は…‥覚えているわよ‥‥あ、あと…あ、あなたみたいにや、優し…人‥‥」
「ん?なんか言ったか?」
「‥…こいつギャルゲーの主人公かよ」
――――――――――――――――――――――――――――――
「さて!質問コーナーはここまでにして!本題行こうか!」
「そ、そうですね!」
「じゃあ!私達に言って欲しい言葉!セリフ!対決いくよ~!」
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