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君が他のテーブルに移るや、即座に斬り合いが始まった。
傷の男の腕はなかなかのものだった。明らかに三人組よりも上だった。
だが三人がかりの数の差を覆すには至らず、最後には致命傷を負って崩れ落ちた。
しかしその時には、三人組は二人までもが息絶えていた。
最後の一人も深手を負い、青い顔をしながら呻き声をあげてよろよろと店を出ていく。
仲間の屍も置き去りにしたままで。
店の親父は顔色一つ変えなかった。
だが溜息はつく。
「今日は店じまいだ。全く、こんなに散らかしやがって。ワシが掃除するんだぞ、畜生めらが」
君は店を追い出された。
親父は屍を引きずり、次々と排水口に捨てている。
水音を背に、君は旅を再開した。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663030599833/episodes/16817330663184741376
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