53
君がテーブルに近づくと、黄色い頭巾の三人組はニヤニヤと笑いだした。
「お前さんも勝負していくかい、若いの?」
賭けカードに誘おうとしているのだ。
だが君が返事をするより早く、店に入る客が現れた。
灰色の外套を羽織った、顔に傷のある男だ。
腰に剣を帯びており、その身のこなしから、腕に覚えのある戦士らしい。
男はテーブルにいる三人組をじろりと睨むと、大股で近づいて来た。
険悪な表情を見せる三人に構わず、傷の男はテーブルの上のカードを乱暴に払う。
「なんだ、オオ!?」
腹を立てて三人組の一人が立ち上がるが、傷の男は床に落ちたカードの一枚を拾った。
一見はただのカードだ。
だがちょっと引っ張ると、張り付いていたカードが剥がれて二枚になる。
細工しておかないとこう上手くは張り付かないだろう。
「こういうのを何枚か仕込んでいれば、三人グルになって好き放題な手が作れるわな。チンケなサマだ」
傷の男は剣を抜く。
「そのチンケな野郎どもに弟ぶんを殺られておいて、下を向いているわけにもいかなくてよ」
三人組の残り二人も立ち上がり、剣を抜いた。
「先日のガキの仇討ちか。あいつの後を追わせてやるぜ」
・ヤクザ者の乱闘に巻き込まれたくなければ、他のテーブルに逃げるべきだ。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663030599833/episodes/16817330663183705616
・ケンカを売ったのは傷の男なので、三人組に加勢する事もできる。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663030599833/episodes/16817330663183759224
・三人組は君をイカサマでカモにしようとしていたのだろうし、傷の男に助太刀するというのも有りだろう。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663030599833/episodes/16817330663183993302
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます