第7話:ボイジャー1号の通信異常
■ボイジャー1号の概要
打上げ:1977年 観測対象:木星、土星
現在位置:太陽圏を離脱(2012年、人類史上初)
地球からの距離:240億キロメートル以上。通信に往復で45時間かかる
※今回は真面目そうな出だしから、最後は下ネタ系になりますので、
ご注意ください(^^;
■ボイジャー1号の通信異常
打上げから46年経過して、なお稼働中の宇宙探査機ボイジャー1号ですが、送られてくるデータに異常が発生しています。
・「テレメトリー変調ユニット(TMU)」と呼ばれる装置から、0と1を繰り返すだけのデータが、延々と送られてくるようになった
・3つのコンピュータのうちの1つ「フライト・データ・システム(FDS)」に問題が生じている模様。NASAは、FDSを再起動することにした
コンピュータの不調が再起動で直る。
これは「小さなソフト」のパソコンでも、経験することがありますね。
昨年12月に再起動が実施されました。
しかし、残念ながら修復せず。NASAによる調査が続いています。
■健気・ロマン
地球を遠く離れた場所で、稼働を続ける宇宙探査機。
なんて健気なんだ、と、つい擬人化してしまいます。
原子力電池の残量も減り、ヒーターも一部オフにして延命。
とてつもなく孤独で、寒そうです。
いつか別の恒星系にたどり着き、もう一度、陽の光で暖まって欲しい。
あるいは付喪神のように、長い年月で意識を持つんじゃないか、という想像も沸き起こります。
その意識は、人とは異なるものでしょう。
そして誰かに――異星人に出会ったら。
人に非ざる者同士の接触で、人類のことが、どのように伝わるのでしょうか。
■ゴールデンレコード
ボイジャー1号は「ゴールデンレコード」と呼ばれる、地球の文化を伝える金属のレコードを搭載しています。
表面は超高純度ウラン238。同位体測定で、製造時期が分かります。
ウラン238は地球上に豊富に存在している物質で、半減期も長く(45億年)、放射能は低いそうですが、うーんちょっと怖い。
自分が拾った時は、手袋を着けようと思います。
地球の位置と、115枚の画像、55言語の挨拶、音楽などが収録されています。
■出会ったら?
宇宙探査機のメッセージについては、
「これを見つけた、非友好的な異星人がやって来るんじゃないか?」
と議論になったそうです。フィクションでも取り上げられています。
私は昔、SF映画で、エイリアンが宇宙探査機を見つけて、円盤を取り上げる場面を見ました。
ずっと、インディペンデンス・デイの1シーンと思っていたのですが、Amazon Primeで観返してみても、そうしたシーンがない。
別の映画だったのか?
あるいは、米国で観たのでバージョンが違うのか?
予告編か何かだったのか?
もしご存じの方がいらっしゃったら、教えてください。
そして、もう一つ気になっているのが、
この幻のシーンで、エイリアンが取り上げた円盤の種類。
人間の絵が、描かれていた気がするのです。
■パイオニア探査機の金属板
宇宙探査機は、ボイジャーだけではありません。
ボイジャー1号・2号と、パイオニア10号・11号の計4台が、海王星軌道を超えて宇宙を旅しています。
パイオニア10号・11号も、地球外知的生命へのメッセージが刻まれた「金属板」を搭載しています。
そしてこの金属板には、ボイジャーのレコードとは異なる、特徴があるのです。
それは、「人間の男女が描かれている」こと。
しかも「全裸」で。キャー(,,> ꇴ <,,)ー!!
男性は、古鎮です(カタカナが入ります)。
女性には、地球が描かれています(同じ読みの別の漢字が入ります)。
■創作刺激
地球の位置がばれる、という心配だけでなく、
地球の文化を誤解される、という心配を、しなくて良いのか?
「お、地球人ってこんな感じなのか。
じゃあさっそくアンドロイドを作って」
コネコネ(粘土を捏ねる音)
「はろー地球人!」
「なんで裸なんですか?」
「え? みんな服を着ているの?
ひぃ~! だましたなぁ(涙)
地球人め、こうだ!」
パカッ(割れる音)
完。
こうして始まるハルマゲドン、あるいは地球文明の改変。
そういった物語も、あり得るのではないでしょうか!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます