第6話:スペースコロニーの回転
連載中の作品で、スペースコロニーを登場させました。
「司令!海賊追うのはいいですが、暴力は控えていただけますか!」
https://kakuyomu.jp/works/16817330663878828214
第5-2話:宇宙ドーナツ
これを書きながら、考えました。
コロニーを回転させて、遠心力で重力を生み出す場合。
地球と同じ重力を発生させるには、どのくらいの速度で回転すればいいのだろう?
今回は、色々調べた結果をまとめました。
【コロニーの半径から、速度が分かる計算方法付き!】
■もくじ
①答え(半径1キロメートルの場合)
②計算方法:【コロニー半径→回転周期】
◆エスケープルート
③計算式の解説
④オニール・シリンダーで検証
「計算とか方程式とか嫌い」という方も、どうかご安心を!
「エスケープルート」を用意しておりますので、安心してご覧ください!
①答え(半径1キロメートルの場合)=約63秒
約63秒で1回転すると、地球の地上と同じような遠心力が発生します。
②計算方法:【コロニー半径→回転周期】
「いや、私は半径2キロメートルのスペースコロニーを作りたいんだ」
という方もいらっしゃるでしょう。
この場合は、以下の計算式を使います。
(1) 4 * 3.14 * 3.14 * 半径r ÷ 9.8、を計算
(2)上の結果を、√する(=平方根を求める)
→ この結果、回転周期T、すなわち、
1回転する時間(単位:秒)が分かります。
rの部分には、半径を入れます。メートル単位です。
もし、半径2キロメートルなら、rに入れるのは2000です。
(1) 4 * 3.14 * 3.14 * 2000 ÷ 9.8 = 8,048.653
(2) 上の平方根 = 約90
半径2キロメートルのコロニーなら、約90秒で1回転、で地球の重力になります。
◆エスケープルート
数字や方程式が嫌いな方も、いらっしゃると思います。
「俺はπのせいで、恋人に振られたんだ」
「方程式が原因で、一家離散しました」
そういったトラウマがある人は、応援♡を押してみてください。
漆黒のエスケープルート◆が出現します!
◆
◆
。。。嘘です。いや、冗談です。
すみません(_ _(--;(_ _(--;
③計算式の解説
興味がある方は、ご覧ください。
数学や物理が得意な方は、確認して頂けると、嬉しいです。
■遠心力f
・回転半径r[m], 回転周期T[s]の円運動で、質量mの物体が受ける遠心力fは、
f=mr(2π/T)^2
■重力F
・地球(地表)で質量mの物体が受ける重力Fは、
F=mg
※ここで、gは標準重力加速度(9.80m/s^2)
■遠心力が重力と同じ、なので、この2つの式が、等しくなればOK
・mr(2π/T)^2=mg
この式を変形すると、
T^2=4π^2r/g
円周率πを3.14、gを9.8に置き換えると、
T^2= 4 * 3.14 * 3.14 * 半径r ÷ 9.8 ・・・先ほどの(1)の式
・この式は「Tの2乗」という意味なので、
√する(=平方根を求める)と、
ただのT(回転周期、1回転する時間)が、出てきます。
■半径rが大きいほど、回転周期Tは大きくなります。
つまり、大きなスペースコロニーほど、時間をかけて、ゆっくり回ることになります。
④オニール・シリンダーで検討
・オニール・シリンダーとは、アメリカの物理学者ジェラード・K・オニールが提案したスペースコロニーです。直径5マイル、約28回転毎時という仕様。
・1時間に28回転なので、1回転は約128秒
・直径5マイルなので、半径rは2.5マイル=4023.36m
・上述の(1)(2)で計算すると、T=127.24秒
まあ、大体合ってるみたいですね (^^
■スペースコロニーを描く際は、上述の(1)(2)をご活用ください。
ちょっと役に立ったかな、と感じられたら、応援♥️やコメント、お星さま★やフォローで励まして頂けると、嬉しいです♪
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