第3話:ビッグバン、ブラックホール、ホーキング
書名:「ホーキング、宇宙を語る」
著者:スティーヴン・W・ホーキング
出版社:早川書房
■ビッグバンとは
ペンローズとホーキングは、一般相対性理論から、宇宙の始まりには特異点があった、ということを証明した。
特異点があるということは、そこから先、つまり、それ以上の過去には、世界が存在し得ない。
よって、時間にも「始まり」があり、
宇宙は特異点=ビッグバンから始まった、ということになる。らしいです。
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「ホーキングと言えば、ビッグバン」と思っていたが、
その後にホーキングは、量子効果により、実は特異点=ビッグバンは無かった、と見解を変えた。これは、読んでいてすごく驚いた。
【追記】
大昔の宇宙はすごく小さく凝縮していて、それが爆発的に広がった。この流れは、宇宙観測の結果から「本当らしい」ということになっています。
ホーキングが言ったのは、
・相対論で考えると、小さく凝縮した状態には特異点がある
・特異点より先(過去)は存在し得ないから、宇宙はそこから始まったことになる
・でも、量子論的な影響を考慮すると、特異点はなかったんじゃないか
ということでした。「特異点は無かった」であって、「ビッグバンは無かった」は語弊があるかと思い、追記します。
■ブラックホール
ブラックホールは、量子効果によりエネルギーを放出し、蒸発する。
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これも、驚いた。
ブラックホールは、消えることなく、いつまでも存在すると思っていたから。
だって、ブラックホールに捕らわれたら、光すら逃げ出せない訳ですよ。
巨大化することはあっても、無くなりはしないイメージ。
だから、ブラックホールが蒸発すると聞いて、ちょっとほっとした。
世界が、ブラックホールまみれになることはない、ようだ。
■相対論の、その先に
一般相対性理論は古典的理論と呼ばれる。それはこの理論が、量子力学の不確定性原理を考慮に入れていないからである。
それにもかかわらず、一般相対性論が観測となんら食い違いを示さない理由は、我々が通常経験している重力が非常に弱いためである。
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相対論は、星の動きを計算できるが、量子の世界を記述することは出来ない。
量子論は、微小な世界を記述できるが、人間世界にも、星の世界にも合致しない。
どちらも、究極的な物理理論の、「良くできた近似解」なのだろう。
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相対論によれば、光より速く飛ぶことは出来ない。
究極的な物理理論が解明された時に、
「昔の人は、光速は超えられないって信じていたけど、あれ、間違いだったんだよね」
となってくれないかな~、と思う(願望)。
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