第20話
《レベルが上がりました。》
《レベルが一定に達しました、進化が可能です。》
き、きたあああああああ!!!!!
強くなることを決意したあの日から3日。
僕は毎日何体もの魔物を倒し続けた。
そして遂に待ちに待った進化可能のレベルまで来たということだ。
途中レベルが10になっても進化可能のアナウンスが来なかった時は結構気持ちが沈んだものだ。
だがそんな気持ちも今は有頂天。
早速ステータスの確認をしていこう。
「ステータス、オープン!」
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種族ランドデビルコックローチ(進化可能)
レベル13 所持SP10
名前:なし
称号:『容赦なき者』
HP96/110 MP35/61
筋力:65
耐久:49
俊敏:123
知力:42
魔力:57
器用:40
スキル:『しぶとい』『HP自動回復』『逃走2』『パワーファング5』『石化2』『鑑定2』『魔導3』『重力魔法3』『詠唱1』
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今時点のステータスはこんな感じか。
俊敏が脅威の123。
ステータスの中でもこの数値は頭1つ抜けて伸びがいいからな。
だが現時点のステータス自体はあまり重要では無い。
重要なのは進化後だ。
でもその前に進化先に何があるのかは確認しないとな。
《進化先を選んでください。》
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・グランドデビルコックローチ
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いや1個しかないんだったら選ぶもクソもないじゃねえか。
まあいいか。
とりあえず特徴を確認しよう。
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グランドデビルコックローチ
数少ないランドデビルコックローチの中でも特に秀でた個体。
魔法が得意で、その中でも地属性に関係するもの等が特に強力。
この種族には性格に難のあるものが多い。
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純粋にランドデビルコックローチ系統の進化で、地属性系の魔法が強いといった感じか。
『魔導』の感覚的にもおそらく『重力魔法』は地属性に関係するもの等に入るんだろうな。
それが強化されるのだったらかなりいい進化になるはずだ。
他に選択肢もないしさっさと進化してしまうか。
これで進化を..
ってあぶねえあぶねえ。
これ進化する時はとてつもない眠気に襲われるんだったよな。
進化を始める前に自分の身の安全を整えておこう。
一旦穴を掘ってと。
そして僕がその穴にすっぽりと入る。
これ進化したら体がでかくなっちゃって抜け出せなくなるとかはないよな?
前にあったビックなんちゃらみたいな進化先ではないし大丈夫だと思うけど...
念の為一回り大きく穴を掘っておこう。
よし、今度こそ進化を開始するか。
《グランドデビルコックローチで間違いありませんか?》
いやそれしかないからね!?
《確認しました。グランドデビルコックローチへと進化を開始します。》
またきたなこの眠気...
今回は準備もばっちしだし抵抗もする必要がない...
安心して眠るとしよう...
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っんあ!?
はあ、またこの起き方か。
この叩き起される感じ何とかならないのか?
でもそんなことよりまずステータスだ。
どれだけ強くなれたか。
それが最優先事項。
前回はかなり良かったし、今回も期待してるぜ進化さん。
「ステータス、オープン!」
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種族グランドデビルコックローチ レベル1 所持SP14
名前:なし
称号:『容赦なき者』
HP118/118 MP72/72
筋力:71
耐久:55
俊敏:133
知力:54
魔力:69
器用:46
スキル:『しぶとい』『HP自動回復』『逃走2』『パワーファング5』『石化2』『鑑定2』『魔導3』『重力魔法3』『詠唱1』
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さすが進化さん。
伸びが尋常じゃ無いな。
というかSP14て。
ただレベルを上げることだけに重点を置いてたからこれの使い道全く考えてなかったな。
丁度MPも増えてスキルを使える回数も増えたところだ。
そろそろなにかとってもいいだろう。
なんならステータスに全部注ぎ込んで僕自身をムキムキにしてもいいかも。
だけどせめて1つくらいは新しいスキルも欲しいよな。
新しいスキルの使い方考えるの結構楽しいし。
って言っても今こういうのが欲しい、というスキルが無い。
割と今のスキル内でバランス取れてるからな。
MPの問題もあるし取っても使うかどうか...
どういえば今回の進化を終えたら山のエリアに行くんだよな。
この森の中だけでのレベル上げだとあまり効率が良くない。
それなら更なる強い敵を求め新たな土地に行くしかないだろう。
ならば今回取るスキルは山で役立つスキルを取ればいいんじゃないか?
僕は前世では1回も登山というものほ経験したことがない。
登山初心者ならば登山初心者らしくしっかりと準備してからいくべきだ。
ん〜、山登りに適してそうなスキルで良さげなの...
『歩法』:歩くのが上手くなる。
これゴキブリに適用されますかね?
6本足ですけど。
効果あるか怪しいんで却下で。
『遠視』:視力が上がる。
山の上から綺麗な景色見るようね。
レジャーじゃねえんだ。
流石に要らんな。
『ふんばる』:踏ん張りが効くようになる。
いやふんばるて。
ちょっと可愛いな。
これには思わず僕も苦笑いだ。
でも何となく気に入ったしこれにしようかな。
1SPだし。
それにヘンテコスキルに見えて意外と役立ちそうじゃない?
登山中に風とか吹いた時僕のゴキブリボディだと踏ん張りに不安がある。
そこをこいつでカバーしよう。
なんかあんまり背中を預けたくないふわふわ感のあるスキル名だが頼んだぞ。
《1SPを使用して、スキル『ふんばる』を獲得しますか?》
イエスだ。
《スキル『ふんばる』獲得しました。》
よし。
せっかくスキルも取ったし初登山、挑戦しに行きますか!
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