第3話
いざゆかん新世界へ。
ということでこの森の中を移動しようと思うんだけど、どの方向へいっこっかなー。
まあ今の所大した情報もないし今見てる方向に進んでけばいいか。
いやー。前世では草むらは邪魔だったけどいまの体はゴキブリだからね。するする進めますわ。
なんなら隠れられる分草むらは僕の味方まである。
ゴツンッ
え。
草むらで前が見えなかったせいでなんかでかいダンゴムシにぶつかったんですけど。
虫きもいなぁ。
って僕も今は虫なんだったわー。がはは。
これ虫ジョークね。
そしてダンゴムシくん少しは反応してくれてもいいんじゃない!?
虫ジョークだけに無視しますってか。
いやそもそも今声ないんだったわ。聞こえてるわけないよな。
というかなんかダンゴムシくんぶつかって結構ご立腹なのかめっちゃ敵意むき出しなんですけど!?
これはもしかしていざ尋常にってやつか。
こっちには『逃走』のスキルもあるしピンチになったら逃げればいいし、初バトルにはちょうどいいか。
さあ行くぜダンゴムシ野郎。
ゴキブリvsダンゴムシ ファイっっっ
先手はいただくぜ。
自慢の足の速さを生かした突進攻撃!
ダンッ
ってイッテ〜т т
あいつ硬いわ!頭突きしたらこっちの方がダメージくらってる気がするんだけど!?
そしてダンゴムシくんが攻撃準備してるっぽい!?
うわ!?
体丸めて回転してきやがった!
ホイールスピン攻撃ってとこか。
ッへ。やってやろうじゃねえか。
ここは真正面から向かい打って...は無理なのでかわしまーす。
おいしょー!
ヤツめ。多分あの攻撃は曲がるのはできないっぽいな。
横にかわしてもそのまま前に突っ込んでいきやがった。
そしてあいつの攻撃が通ったところの草が萎えてやがる。あれは食らったらまずそうだな。
とりあえず一旦状況を整理しよう。
まずおそらくだがこちらの攻撃はそのままの状態じゃ全く相手に通らず、逆に相手の一発を食らったらまあ一撃で瀕死にはなるだろう。
だがしかし、相手の攻撃よりは僕の全力退避の方がはやいので今のところは相手の攻撃をかわすことが可能だ。
ここで取れる選択肢は2つ。
1.勝てないし逃走。
2.何とか工夫してダメージを通す。
逃げることは後からでもできる。
今は相手にダメージをどう通すか考えるとするか。
っておっと。
またダンゴムシくんが攻撃準備始めやがった。
どんと来やがれクソ野郎。
相手のホイールスピン攻撃を多少大袈裟に避ける。
まあかすりでもして手足怪我したら嫌だからな。
ここは大袈裟に避けさせてもらう。
ということであいつの攻撃避けながらどうするか考えますかー。
まずあの硬い甲殻は無理だ。
こっちの体が先にぶっ飛んじゃうわ。
ってなるとあいつを倒すなら、ひっくり返して中身を叩くしかないか。
さてではまずはあいつをひっくり返すところから始めますかー。
ひっくり返す方法は簡単です。
まずはダンゴムシとそこら辺にある木の直線上に移動しまーす。
さあかかってこいダンゴムシ野郎!
キシャー!
お、来たねえ。
というかお前鳴けたのかよ。今頃だわ。
ダンゴムシのホイールスピン攻撃をギリギリまで引き付けて避ける。
そうするとなんとびっくり木にぶつかり止まった時に、半分の確率でやつの体が逆さになっているという仕組みです。
これ何回かやればいけるでしょー。
ダンゴムシが木にぶつかり止まり、ホイールスピン状態が解除されると、ダンゴムシは逆さになっていてもがき始める。
お、ラッキー。どうやら結構ついているようだ。
一発で逆さになってくれた。
ということでー。
あいつの中身にダーイブ!
ってキモ!!まじキモ!!
まじキモイんですけど!
ダンゴムシの中身思ったよりもキモかったわ。なんか足めっちゃはえてるし、もがいていて不規則に動いているのがまたキモイ。
というかキモすぎて一瞬ギャルになっちまったじゃねえか。
僕の中に新たな人格が生まれるところだったわ。
さてお待ちかねのダンゴムシ解体ショーといきますかね。
やつの足やらなにやらをもっている全力で噛みちぎっていきマース。
ムシャムシャ
マッズー。ゲロマズじゃねえか。
そしてダンゴムシ、いくらまずいって言われたからってもがくんじゃねえ。(そういうことじゃない)
食いにくいわー。
ま、まずい食いにくいなんてきにせず食っちゃうんですけどねー!
そこからは精神を無にしてダンゴムシを食いまくった。
というか精神を無にしないとまずいのなんのよく考えたら絵面がきもいのなんので、食えたもんじゃなかった。
「お、死んだか?」
こいつの体の3分の1くらいを食い終わったところでこいつの動きが停止した。
《レベルが上がりました。》
レベルが上がったってことはまさか!?
足元のダンゴムシをよく観察する。
「よっっっっしゃーーーー!!!!」
何とかゴキブリ生初戦闘勝利だぜ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます