6ー2
テレビも大体の事が分かったのか司は今度、利之が簡単に説明して行ってくれたゲーム機へと手を伸ばしてみる。 コントローラーには色々なボタンがあって、それをあっちこっちからの視点から見る司。 確かに利之は出掛ける前に司に色々と物の説明をして行ってくれたのだが、数時間いや数分で流石に理解出来る訳もなく見るだけ見て司はそのゲーム機のコントローラーをガラステーブルの上へと置くのだ。 司はソファへと寄り掛かりながらテレビ番組とゲーム機のコントローラーを交互に見つめる。
そう司はテレビの使い方が分かったものの、ゲーム機の方はまだでもあるし、少しは気になっているからなのかもしれない。 人間というのは初めて使う物に関して色々な所を見るもんだ。 これはどうやって使うんだろ? とか。 これは何処にスイッチがあるんだろ? とかでだ。
ソファから少し起き上がると再びゲーム機のコントローラーを手にしてみる司。 そして今回はゲーム機のスイッチを押してみたようだ。 だがテレビ画面はテレビ番組のままで何も起こらない。 そう言えば、さっき利之が出掛ける前に言っていたようにも思える。 「ゲームをする時には、テレビの画面をゲームがやれる画面にしないと出来ないからね」と……。 その事を思い出したのか司はテレビのリモコンでゲームが出来る画面にすると、急に部屋内にどろどろしい音楽がかかってきた。
そう司がチョイスしたテレビゲームではなく、その中に入っていたゲームというのは利之が最後にやっていたゲームだったからなのかもしれない。
そのスピーカーから流れてくる音楽にビクビクとしながらも色々なボタンを押してみた途端にテレビ画面が替わりゲームが始まる。 そう利之の家のテレビからの音というのは天井から吊るされているスピーカーから聞こえて来るのだが、スピーカーから聞こえてくる音というのは本当に音がいい。 低音から高音まで体に響いて聞こえてくる感じでまるで映画館にいるような感じなのだから。 やはり、そこは俳優として音は気にしているのかもしれないし、映画館のように音質がいい方が迫力とかがあっていいとでも思っているのであろう。
確かに最初の画面からしてどろどろしい音楽にどろどろしい画面だったのだが、ゲームをスタートさせてみると益々怖い雰囲気になってきたようにも思える。
そんな中、司は適当に操作しゲームを進ませていく。 どうやらこのゲームは司の中では平気のようだ。 だが時折、体をもビクつかせ音に画面にと恐怖のあまり目を瞑ってしまうもののそれでもゲームを止めないでやっている所から怖がりながらも楽しんでいるという事なのかもしれない。
司は今日テレビにゲームにと利之の家のソファで一日を過ごしていた。 気付いた時にはもう太陽は西に沈み掛けていたのだから。
窓から見える太陽がビルとビルの合間に沈み掛けている頃、玄関の方で何か音がしたのだが、司の方はゲームに夢中になっていてどうやら気付いてなかったようだ。
そこに息を切らした男性が中へと入ってくる。 そしてリビングへと通じるドアを開けると、
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