ー過去の人物と電化製品ー5ー1
しかし全くもって世間や電化製品の事について何も知らない人物を放っておいて出掛ける訳には行かない。
さっき考えていた事を今度はお風呂の中で考え始める利之。
そうお風呂場というのは色々と考えている事が纏まるような場所のような気がするからだ。 こう逆に何も無い場所だから何も邪魔される事無く考える事が出来るからなのかもしれない。 部屋で考えているとテレビや音楽を消していてもスマホが鳴ったりして確実に邪魔されてしまう。 だが、お風呂場だとそういった邪魔する物は一切無いのだから本当に色々と集中して考え事が出来るのだから考え事をするには最適な場所だ。
しかし本当に司の事をマネージャーに話しても大丈夫だろうか?
いや、さっき部屋の中でそれを考えようとしていたのだけど、司が朝から叫んでしまい考えが纏まらなかった事を思い出す。
いや、マネージャーはそういう事を世間に話しないで黙っていてくれる人なのであろうか? そこはやはり他人なのだから信用出来ない。 信用出来るからマネージャーでもあるのかもしれないのだけど……。 いや、人間というのは分からないものだ。 いい人だって思っていても実際問題後からいい人では無かったって事もあるのだから。 見た目はいい人そうでも実際心の中というのは分からないもんだ。
テレビの中では素敵な言葉を言っていても、後ろでは何を言ってるかっていうのが分からないのが人間だ。
だが司を匿う為には利之以外に協力者が必要なのかもしれない。 利之は本当に休みが取れない位忙しいのだから。
家族?
いや家族に司の事を預ける事にするともしかしたら逆に迷惑を掛ける事になるかもしれない。 だって、もし司が新聞記者とか報道関係者とかに見つかってしまった場合には本当に大変な事になるかもしれないからだ。 しかも利之の実家となれば騒ぎがでかくなってしまう可能性がある。 それに実家の母や父がその話を信じてくれるか? っていうのも疑問な所でもある。
今現代において司というのは本籍も現住所も無い。 そういった場合、もし病気や怪我をしてしまったら病院にも行けなくなってしまうっていう事だ。
過去から来た司を連れて来たのはいいのだけど、問題みたいなのが次から次へと湧いて来ているような気がする。 いやそれでも困ってる人がいたならば普通は助けるだろう。 それがたまたま俳優をやっている利之だったという事だ。
これがもし一般人の誰かだとしたら? いや、例え一般人でも過去から来た人を助けるって事は大変な事なのかもしれない。
誰が助けても大変なのは間違いないのだから。
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