第2話 ゲーマー夫婦、チュートリアルを終わらせる。
ログインすると、涼しい風が吹く草原に立っていた。
旅道があり、その先に外壁に囲まれた街が見える。
『―『ファンタジー・リアル』へようこそ! ここは始まりの街に繋がるチュートリアルエリアです!ここでチュートリアルを行った後に、始まりの街に行くことができます。スキップする事もできますが、どうしますか?』
「いや、チュートリアルをお願いします。」
『かしこまりました!では、早速始めましょう!』
ロビーの時とは違う元気な声が聞こえ、チュートリアルが始まる。
『この世界は、所謂スキル熟練度制のシステムです。自身が行った行動がスキルとして習得でき、スキルの熟練度を上げる事でさらに強くなることができます。ロビーで選択したスキルは、初期スキルとして最初から一段階熟練度が上がってる状態で習得しています。』
スキルは熟練度を上げる事でスキル技、名称【アーツ】を使用可能になる。
この【アーツ】は、スキルに沿った動きに威力補正と強化が入ったもの。
≪剣術≫のアーツは、剣で斬りつける技【スラッシュ】。≪基礎魔術≫のアーツは、魔力で出来た球を相手に飛ばしてダメージを与える魔術【マナボール】。っと言った感じで、分かりやすく言うなら技に名前が付いた感じが【アーツ】だそうだ。
『実際に、【アーツ】を使ってみましょうか。自身が使える【アーツ】は、メニューのステータス画面から確認できます。』
「うむ、どれどれ?」
――――――――――――――――
PN「ツク」 合計スキルレベル:[10]
加護:『旅神の興味』『魔物神の理解』『愛神の推し夫婦』
セットスキル
:≪従魔術.Ⅱ≫≪召喚術.Ⅱ≫≪強化魔術.Ⅱ≫≪基礎魔術.Ⅱ≫≪回復術.Ⅱ≫
使用可能アーツ
・≪従魔術.Ⅱ≫
【テイム】【アタックオーダー】【ガードオーダー】
・≪召喚術.Ⅱ≫
【サモン】【コネクト】【ソウル】
・≪強化魔術.Ⅱ≫
【アタックアップ】【ガードアップ】【テクニックアップ】
・≪基礎魔術.Ⅱ≫
【マナボール】【マナバリア】【マナハンド】
・≪回復術.Ⅱ≫
【ヒール】【キュア】【ミニエリアヒール】
装備
・頭部
<旅人の帽子>
・胴体
<旅人の服><旅人のコート>
・両腕
<旅人の手袋>
・両足
<旅人のズボン><旅人のブーツ>
・武器
<旅人の杖><旅人の魔本>
――――――――――――――――
「おお、凄いな―って何時の間にか装備が付いている!」
『ふふ。ステータス画面を開くと、自動で初期配布されている装備が装着する仕組みになってるのです。この仕組みは色々と変更する事ができ、状況に合わせて自動で装備を変える事が出来るのです。例えば、街に入る時は武器を収めたり、部屋に入るとくつろげる部屋着に変えたりと言った感じで。』
とりあえず、例えにでた街の出入りで武器の自動装着を設定して画面を閉じる。
『ツク様のスキル構成上、直ぐに試せるのが魔術アーツになりますね。≪従魔術≫や≪召喚術≫は本職の人に教えて貰うのが一番ですし、此処で試せなかったスキルに関しては紹介状をお送りします。その紹介状を見せれば、より詳しく教えてくれるでしょう。』
―〘『導きの精霊』より、<導きの紹介状>が送られました〙
『では、的を出現させますのでそれに向かって【マナボール】を使用してください。』
少し離れた場所に、的を首から下げた案山子が設置される。
それに向かい、背負っていた杖を構えて魔術アーツを使おうとすると、詠唱ゲージが現れる。
詠唱が終わり、構えた杖の先に薄紫色の球体が出来る。
「―【マナボール】!」
球体が案山子に向かって飛んでいき、中心から少しずれた個所に当たる。
使ってみた感じ、狙った個所にドンピシャで当てるには練習が必要そうだ。
『お見事。では、他のスキルやアーツについては簡単に説明しますね。』
≪従魔術≫……簡単に言えばモンスターを従魔にして使役するスキル。アーツの【テイム】を使ってモンスターを仲間にする。仲間になったモンスターは従魔になり、パーティーメンバーの枠に入る。熟練度を上げる事で従魔にできる数が増える。
≪召喚術≫……簡単に言えばモンスターと契約して一時的に力を使用するスキル。【コネクト】で契約した契約獣を【サモン】を使って一時的に呼び出して力を借りる。モンスターと契約することで、そのモンスターを契約獣にする。熟練度を上げる事で契約できる数が増える。
≪強化魔術≫……簡単に言えば一時的に能力を強化するスキル。熟練度を上げる事で強化できる能力が増える。
≪基礎魔術≫……簡単に言えば基本の魔術が使えるスキル。熟練度を上げる事で属性の初級魔術が使える様になる。
≪回復術≫……簡単に言えば生きてるモノを癒すスキル。熟練度を上げる事で多種多様な癒しを施せる様になる。
こう見ると、今の攻撃手段が【マナボール】しかない為、従魔を増やす為にできるだけ早く攻撃手段を増やす事が優先だな。
スキルとアーツの説明が終わると、メニュー機能に関する説明が始まる。
聞いてみると、他のゲームと同じ様な仕様だったので割愛する。
『―以上でチュートリアルと説明を終わります。以降は、メニューのヘルプから説明やチュートリアルを見る事ができます。これまでで何か質問はございますか?』
「いや、大丈夫。」
『それでは、始まりの街の広場に転送します。―お疲れ様でした。ツク様にとって良い旅になる事を願ってます。』
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