第59話 妙にエンカウントするのはクラスメイトである6名。
【ダンジョン】ダンジョン雑談スレ1510
102:名無しの探索者さん
すみません
ダンジョンっていくらぐらいで購入できるものでしょうか?
103:名無しの探索者さん
なんや? いま競売に出てるダンジョンつーと北海道のか?
104:名無しの探索者さん
え? あれってお金あれば個人で買えるものなの?
105:名無しの探索者さん
金だけあってもあかんで
落札した後もダンジョンを管理できるっていう信用が必要や
106:名無しの探索者さん
あと日本の企業か日本国籍ね
そんなセコイことせずエ連に開放すれば良いのに
私も同じ日本人として恥ずかしいね
107:名無しの探索者さん
国が民間にダンジョンを払い下げるのは
ダンジョンを探索して魔石を集めて欲しいからや
落札だけして放置されても困るし
海外に利益を持ち出されても困るからな
108:名無しの探索者さん
その信用というのはどうすれば良いのでしょうか?
私自身は善良で公明正大な聖人探索者なのですが
大丈夫でしょうか?
109:名無しの探索者さん
お前が善良かどうかは知らんが
個人で落札するなら探索者の方が有利やろうな
110:名無しの探索者さん
ダンジョンランキング上位ならいけるんちゃうか?
国としても宣伝になるだろうし
111:UR探索者さん
善良ww公明正大ww
そんなん自分で言うやつが善良なわけねーww
お前は陰で1人くらい殺してるやろ?ww
112:名無しの探索者さん
>>110
UR探索者さん
ダンジョンランキングいくつなんすかー?
113:UR探索者さん
アホかwww俺の強さはランキングでは測れんのじゃww
114:名無しの探索者さん
つまりランキングに入ってないと
115:名無しの探索者さん
>>112が本当にUR探索者ならランキング関係なく余裕で落札できるやろ
116:UR探索者さん
こちとら金がねーんじゃww
ネズミ肉やるからお前ら金よこせww
117:名無しの探索者さん
すみません
それで北海道のダンジョンは競売でいくらなのでしょう?
寒いし辺境のド田舎ですからやっぱり安いのですか?
118:名無しの探索者さん
北海道は辺境やないし結構な高値になる
10億以上はいくやろ
地下1階のモンスターがウシ獣とヒツジ獣やしな
119:名無しの探索者さん
なんか関係あんの?
120:名無しの探索者さん
大ありや
ウシ獣の肉は食ったことあるやろ?
あれが地下1階からドロップするんやぞ?
121:名無しの探索者さん
あーなる
ウシ獣の肉は高く売れるし自分で食べても激うまや
牧場を経営するよりウシ獣ダンジョンを経営する方が儲かるってことか
122:名無しの探索者さん
同じ日本人として率直な意見やけど
北海道のダンジョンは全てエ連に譲った方が良くね?
123:名無しの探索者さん
ダンジョンの値段は現れるモンスターによって変わるということですか?
124:名無しの探索者さん
後はダンジョンの環境やね
阿蘇山ダンジョンとか地下1階から火山ガスが充満してる
何の備えも無しに入ったら即死やで?
125:名無しの探索者さん
そんなダンジョン競売だからって落札する企業あるんか?
126:名無しの探索者さん
なかった
最低落札価格の1億円でも買い手がなくて
結局は公営ダンジョンになったそうや
127:UR探索者さん
アホすぎるww
そんな毒ガスで即死するダンジョン誰が入るんやw
絶対赤字やろww
128:名無しの探索者さん
税金の無駄遣いやな
落札価格を下げて無理矢理でも売った方が良いんちゃう?
129:名無しの探索者さん
だから次に同じようなダンジョンが見つかったら
値段も安くなるだろうし多少怪しい企業や個人でも売るやろうな
130:名無しの探索者さん
エ連なら毒ガスダンジョンだろうと
ガスマスク1つで人民を投入するね
やっぱりダンジョンはエ連に売る方が良いね
131:名無しの探索者さん
いっそ売りに出さずに自衛隊に任せればええのに
あいつら訓練つってダンジョン潜ってるだけやろ?
132:名無しの探索者さん
自衛隊は駄目ね
日本市民総出で抗議のデモね
133:名無しの探索者さん
こんな感じのデモがあってさ
民間にも開放しろってことで競売が必須になってるんよ
それに自衛隊も毒ガスダンジョンとか嫌やろ
134:名無しの探索者さん
みなさんありがとうございます
ひとまずお金を貯めるのとランキング上位を目指してみます。
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「それじゃイモ。お兄ちゃんは魔石を売りに品川ダンジョンへ行ってくる」
「あーい。そういえばおにいちゃんがお金を溜めるのって、自宅ダンジョンを新しく発見したダンジョンだよーって白々しく報告、競売に出した後で落札するっていう自作自演のためだよねー?」
「ま、まあ、白々しいか自作自演かどうかはともかく、そうだぞ」
「それでねー? 何かダンジョンを落札するには、お金だけじゃ駄目なんだってー。信用? そういうのも必要なんだってー」
そうか。イモもダンジョンについて調べてくれていたようで、なんと優しい……やはり天使としか思えない。
「さすがはイモ。良いアドバイスだが大丈夫。お兄ちゃんは当然に知っている。探索者ランキングで上位に入れば信用も得られるようだから任せておけ」
「やったー。さすがはおにいちゃんだ。それならもう安心だー」
まあ、匿名掲示板で得たにわか知識であるが、最新情報を得られるのがネットの強み。いくら俺の愛読書が100パーセント攻略読本といっても、紙媒体の情報は古いものとなる。
「それじゃイモ。無敵要塞は任せたぞ」
「いってらっしゃーい」
そんなわけで俺は2日ぶりに品川ダンジョンを訪れた。
まだまだGWで賑わう受付前ロビー。
「おう! 城やん!」
「城っちひさびさー」
妙にエンカウントするのはクラスメイトである6名。
R剣士の
SR強化魔導士の
N学徒の
他、男子3名である。
「どうも。みんな連休の間は一緒に探索してたのか?」
「うん。良かったら城くんも一緒に行こうよ」
「まあワイがおるから多少は足を引っ張っても大丈夫やで」
えーと。妙に自信たっぶりだが……誰だ?
「ワイは助田や! SSR聖騎士の助田やで」
実のところ男子の名前など覚えたくはないが覚えている。
SSRジョブの1つ。聖騎士。
攻略読本によれば10点満点中の10点。生意気にも俺を超える最高評価のギフトである。
「えーと、それじゃ俺もご一緒して良いだろうか?」
「うん。一緒に行こう」
「仕方ありませんわね」
別にパーティを組む必要はないが、クラス女子との親睦を深めるため。そして実際のところ聖騎士がどの程度のものなのか? 確かめてみるのも面白い。
「助田さん。今日はアンジェラさん一緒じゃないっすか?」
「おう。今日は用事があって来れないそうや」
誰だろう? 名前から海外の人だろうか?
「ほら。城くんもこの前、一緒に会った海外の女性の人」
「背も高くてちょー綺麗で大学生だって」
「エンパイア連邦共和国からの移住で日本国籍を取ったそうですわよ」
あの時の美人さんか。用事があって俺は一緒できなかったが、今日は居ないのは残念である。
「アンジェラさんはワイの恋人やからな? 手えだしたらあかんで?」
マジかよ? 助田の野郎。スケベな顔のとおり手の速い奴であった。
「いや。アンジェラさんがワイに惚れてしもうたらしくてな? 告白されてもうたんや。困ったもんやで」
まるで困った顔ではない。笑顔で話す助田の様子はまるで美女と野獣だが、やはり強い男はモテるというわけか。
「ほんじゃ。みんなパーティ結成すんで。アクセプトや」
こうして、助田+男子生徒2名
佐迫さん。只野さん。加志摩さん。
最後に俺を加えた7人パーティが結成された。
基本的には俺のジョブ。暗黒魔導士は秘密であるが……
仮にも6人は同じクラスメイト。やれやれではあるが、もしも危機となるなら力を使わざるをえないだろう。
結果。俺のあまりの強さにクラスの女性3人が惚れてしまわないか心配である。
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