season

第41話

「なんだよ」

「冬はね、尚巳のことちゃんと怒ってくれる。尚巳のせいじゃないこととか、ちゃんとわかってくれる」

「な」

「冬は！尚巳をよく見てくれる！」

「なんだそれは」

「尚巳に呆れたり、してないよ」

「で？」

「寂しいときに、いてくれる。うまく説明でにないけど…一緒にいたら楽しいもん」

尚巳は一生懸命言葉を探してる。

「…ごめん。話聞いてなくて…」

「聞いてよー」

「うん聞く」

「だからね、冬はもっとね、尚巳に甘えてよ！」

「…ほんと、尚巳はかわいいな」

抱きしめると柔らかい。寂しい気持ちが収まるような気分。

「冬はね、頑張り屋さん」

「…ありがとう」

抱きついたまま話すのはなんとなく嫌だったし、階段に座ることにした。

「ねー、冬の髪の毛白いのってどんなの？」

「あー、話してたなぁ」

「うん」

なんで自分からどうでもいいこと話してるんだろう。わからない。

「…牛ってどんなの？」

「牛？」

「いい、今のやっぱ！」

「胸のこと？」

「いや、ほんとごめん」

「見てもいいよ？」

「そんなのだめだろ」

「見てよ～見せたいー」

尚巳のお願いだし…困った。

どうする？屋上は見えるし…保健室は…？

とりあえず行く。先生はいた。