第38話

昨日は2人で、にーちゃんの彼女のいるとこで、普通にデートした。あぁ…絶対に話されてるはず、と思って帰ってきたけど、にーちゃんは何も言わなくて…。もしかしたら気を遣ってくれてるのかもしれないけど…安心した。


しかしながら、翌日は頭痛が。あれだ、いろいろ考えたからだ。それだよ。全く、俺ときたら。考えすぎたら頭痛によくなる。


「ふーゆー」


「なに」


机にいるはずなのに、尚巳が前にいる。いや、席違うでしょ。


「冬、無視したー」


「いつ?」


「さっきからずーっと話しかけてるよ?」


「は?」


だめだ、なんだか眠い…


目が覚めたら保健室のベッドで寝ていた。

あまり来ない場所なので、たぶん保健室だろう。いつから寝て…


え、なんで尚巳?


椅子に座っているが、ベットに頭を伏せて…寝てる?とりあえず目覚めたし、起き上がってみる。


「尚…」


「冬、起きた?大丈夫?」


「え、うん…」


突然尚巳が起きてびっくりした。


「大丈夫?頭痛い?」


「えーっと」


思考能力が低下しているようだ。


「熱あるよ?」


「そうなの?」


「さっき先生が言ってた。尚巳もはかってみよーか?おでこをこーして…」


尚巳のおでこが、俺のおでこに当てられてる。こんなに距離が近い。


「うーん熱い、かも?…ん」


「好きだよ、尚巳」


「え、ちょっと!冬ー!風邪うつる!」


尚巳に離れられた。顔近くて、思わずキスしていた。

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