第33話

「ふふーん」


尚巳はのんちゃんとしゃべれてご機嫌だ。


「尚巳、さっきの」


「ん?」


「俺の性格は好きとか?」


「ふんふん」


「じゃあ付き合ってもいいってこと?」


「えー」


「嫌なのかよ」


「だって付き合ってるよ?一緒にいるじゃん」


「そうじゃなくて。友達と一緒にされたら嫌だ」


「それじゃあ~手を繋ぐ」


「それじゃあってどういうことだよ」


嬉しいけど。そんなこと言えない。


「冬ー!おーい!」


後ろから声がする。聞いたことある…


「げ、秋」


「わー!秋くんだー」


普通に私服でチャリで外出してた秋。こっちにやってきた。


「あ!美少女の尚巳ちゃん?」


「ありがとー嬉しい」


「え!お!?」


しまった、手を繋いでた。けど、尚巳がせっかく繋いでくれたのを離すなんてできない。


「うるっせぇな」


「放課後デートかーすげーよ冬」


「友達の家に行ってきたんだよー」


「余計なこと言うな」


「冬も隅に置けないなー」


「だまれ秋」


「仲良しだね」


「そーとも」

「どこが」


「2人で一緒にしゃべってる!おもしろーい」


「はい、そーですか。尚巳、行くぞ」


「冬、まだデートすんの?」


「家まで送る」


「紳士!」


「私が迷子になるからだよ?」


「余計なこと言うな」


「冬さっすがー!」


まったく。うるさいなぁ。

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