柴田尚巳
第29話
「おはよ」
「おはよー」
俺から挨拶してしまった。尚巳、昨日のこと忘れてないか?
「朝、誰と来てる?」
昨日のノリで聞きたかったことを聞けた。
「隣のクラスの子だよ!」
「ふーん」
「朝はねーいつも一緒なの」
「ふーん…で」
昨日約束…
「尚巳、昨日はごめんね」
くそ、教室ですぐに女子に話を中断させられた。
「いいよー。冬と帰ったから」
「は?冬…って金井?」
「うん、誘われた」
「た、ただ…1人でいたし、たまたま放課後いたからで…」
誘ったのはその後だよ尚巳…!
「へー?金井の委員長活動?」
「んなわけない」
「委員長は働き物だね」
「尚巳、金井って頭いいし、勉強教わりな!」
「勉強ー?冬いいのー?」
全然違う話になってるが…
かわいい顔で見られたら困る。
「うわー冬が懐かれてる」
「教えるの苦労すっぞー」
いつのまにか男子も混ざっている。あーうざ。
「尚巳、今日は?」
「え、まじで誘ってんじゃん」
「金井誘い方チャラっ」
「一緒に帰る。みんな一緒!」
「いや待て…」
みんな一緒って?
「まじ?うちら金井と遊ぶわけー?」
女子が大笑いした。
「いやいい。尚巳、お前…携帯持ってる?」
「あるよー」
「番号」
「えっとーどれ見たらわかるかな」
「ちょっと尚巳だめだって!誰でも教えたら」
「尚巳危ない」
女子に阻止された…
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