進級してから

第11話

「春、同じクラスー」


「まぁ、成績でそうなるよ」


辰巳は勉強しなくても、トップクラスに余裕で入れる。でも、一緒のクラスでよかった。


「それよりも、真矢と同じクラスってのは嬉しー」


「それも当たり前だよな」


「ふふん」


新学期。メンバーはほとんど同じ。成績が落ちるとトップクラスは落とされる。だから、何人かはクラス変わってる。


「花田さんを委員長に推薦したら?」


「真矢は自動的になるよ」


朝の朝礼で案の定、委員長となった花田さん。みんなが推薦したけど、嫌がらないし。


「私でいいならやるよ」


花田さん、さすが優等生だな。


学校が終わり、塾に行く。

みなみは今日はアルバイトの面接。どうだっかな…。メールするか悩んだ。

家帰って飯食ってぼんやりしていたところ


「兄ちゃんメール!鳴ってる」


勝手に鞄から携帯取り出したのは、秋だ。


「彼女だよ絶対」


冬は落ち着いて飯食ってる。


「そうかもね」


秋から携帯をもらい、画面を開く。

メールには、ハンバーガー屋さん受かったと書いてあった。よかったね…と返そうかなとしていたら、電話が鳴った。


「春くーん、電話しちゃったー」


「いいよ。みなみ、すごいね」


「ありがと。今度お祝いしてほしいな」


「どんな?」


「祝、アルバイター記念」


「いいね」


「春くん、学校どうだった?」


「前と変わらず。友達も一緒だったよ」


「よかったね。ねぇ春くん」


「なに?」


「呼んだだけだよー」


「ふふ」


「春くん」


「なに?みなみ」


「えへへ」


「いいなー彼女ー!楽しそー」

「彼女っていいものなの?」


弟がうるさくなってきたのが聞こえたのか…


「長々としゃべっちゃったね!じゃあまた。連絡、いつでもして」


「うん、ありがと」

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