第9話

双子ちゃんの1人がお茶を持ってきた。そしてもう1人が私に渡す。


「2人の、お名前教えてください」


「俺は友秋ともあき

「俺は友冬ともふゆ


「あ、だから春って呼んでって言ったのかー」


みんな季節なんだ。お母さんが夏さんかな?


「お母さんも、みなみちゃんって呼んでいい?」


「あ、はい」


「秋、冬。自分の部屋に戻って?お母さんみなみちゃんと話したいの」


「わかった」


物分かりのいいのは冬くん。


「つまんないのー」


なにかと言ってくるのは秋くん。

と言いつつも、退室。


「みなみちゃん、春がごめんね。あの子無理してるとこあるから、疲れやすくて」


「いえ。春くん、無理してるの言いたくないみたいです」


「強がりなの。でもいい子なのよ?春は作業療法師になりたくて。勉強頑張ってるの」


「そうなんですね。私は看護師になりたくて、勉強してるんです」


「そうなの。みなみちゃんに私注射されたいわー」


「頑張ります」


「おはよ…え、あ!」


春くんが起きた…!あ!義足じゃない!


「忘れてた…」


「おはよ、春くん」


「おはよう。ごめん…寝てて」


「いいよ。お母さんとお話ししてたから」


「…そっか」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る