第8話

俺はなんにも話せなかった。

辰巳を嫌な気持ちにさせたかな?


「春くん、どうしたの?元気ない?」


「あ!…肥後さ…じゃなくて、みなみ…」


「はーい、こんにちは」


「あ…えっと」


「うん」


みんな、待ってくれる。優しい…

隣の席だから授業前に話せる。


「春休み…だけど、塾じゃないとき…アルバイトは…」


「バイトはまだしないよ。学校始まってからかなー?遊ぼっか」


「いい、の?」


「春くんがゆっくりできるところってどこ?」


「…みなみが行きたいところ」


「じゃあ春くんの家!」


「え、うち?」


ということで、翌日うちに来ることとなった。




「おはようございます」


「みなみさん、いらっしゃい。春がお世話になってます」


「こちらこそ、お世話になってます」


「ごめんなさいね、春は寝てるの」


「え?どうかしたんですか?」


「春休み入って気が抜けたのか。起きないの。まぁ、上がってください」


リビングに通された。

そこには2人の男の子が。


「あーー!兄ちゃんの彼女?」

「へー大人」


双子ちゃん?小学生かな?


「みなみさん!なにがいい?お茶?ジュース?」


「じゃあ、お茶でお願いします」


「俺やるよ!」

「俺がやるからいいよ」


ゲーム中断しちゃった。双子ちゃんありがとうございます。

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