春の家

第7話

金井友春は同じクラスで、隣の席のだったから最初に仲良くなった。


遠慮がちな性格でありつつも、ムードを盛り上げようとしたり、みんなになにかと気を使ってる。そして、俺のことをなかなか名前で呼んでくれなかった。そして、なにかと塾の話をする。


絶対塾になにかあるな。


それから、春には持病がある。

誰にも話さないが、なんとなく気づく。足が悪いのか、階段の上り下りが辛そうに見えるし、体育は毎回見学。

春は、知られたくないんだ。だから、言わない。


そんな春は、最近機嫌がよさそうだ。


「春、成績上がったんでしょ?いいね」


「なんとか。塾で勉強してるからな」


また塾だ。


「塾って、楽しい?」


「普通?」


そう言いながらも、嬉しそうにした春。好きな子がいるのかも。


いや、いるね。春は気付いてない。


だって、俺なんか…って思ってるに違いない!

春は勉強をよくしている。

趣味かな…?

明日から春休みだというのに!


「ねぇー春は、春休みどっかいく?」


「…え?」


珍しく動揺。いつも塾行くくらいって言うのにな?


「あー、まぁ、塾かな」


「ふーん、俺はデートする。家行って」


「へぇ、なんか仲良いな」


「ねぇ春は、女の子と付き合ったことある?」


「…は?なに」


「なんだよーデートスポット教えてよー」


「知らない」


「暇なときは、ゲーセンまた行こうよ」


「いいけど」


「彼女連れてきてもいいよー」


「…え、彼女」


え、春…どうしたよ?


「なに、彼女いるの?」


「…わから、ない」


顔赤いし、なんだこれ!春はかわいいとこあるな!彼女にしてもいいかも!


「告白したの?」


「…」


春、脳内パンクか?


「話したくなったら話してよ」


あとで聞き出してやるからなー!

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