第5話

次の日、ようやっと義足が届いた。ので、早退して病院へ。


友春ともはるくんは、身長伸びるの早いねぇ」


「おかげですごい痛かった」


「無理しないで、休んだらいいのに」


「勉強するから、塾は行きたい」


「あ、塾は?ってことは塾になにかある?」


「そういうことじゃない」


なんて言うけど、よく考えたら…

俺は肥後さんに会いたくて行ってる?

学校は行かず、塾には行く。


「春くん、調子はどう?」


「今日届いたから…もう、大丈夫」


「よかった」


いつもにこにこしてる、肥後さんに癒されている。


「もうすぐ入試だから、勉強頑張らなくちゃ」


「大丈夫だよ。復習でしょ?」


「もう、春くんのとこは1年で中3くらいでも、私は最近習ったとこを今復習してるの!」


「高校は、私立でしょ?たぶん大丈夫だよ」


「高校で遅れを取らないように頑張りたいの!」


「そっか」


「春くんはクラストップ狙うの?」


「それは、難しいかな…友達が結構頭いいんだよね」


「大丈夫だよ、春くんなら」


肥後さんってほんわかしてる。

そういえば最近、辰巳は委員長と手を繋いで登校なんてしない。別れた?


「辰巳、花田さんのこと嫌いになった?」


「なんでだよー。真矢まやは稲賀さんが大事だから、学校ではべたべたしないって決めてる!」


「…そう、なんだ」


辰巳ってすごい。俺だったらできるかな?


「学校終わったら遊ぶし、別にいいんだ!そういえば、春は最近いいことあった?」


「なんで?」


「いつもより、機嫌いいから」


「機嫌悪い?いつも?」


「いやーそうじゃなくて!雰囲気?」


「?」


あれか?義足新しいのにしたから?

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