第4話

迎え要請電話をする。

すると、すぐに来てくれたけど…


「春~大丈夫?真っ青じゃない!無理するからでしょ!」


母にしかられた。学校も休んでもいいと言われてたから。


「ごめん、勉強したかったから」


「ノート、他の人に頼んでるから、大丈夫だよ?まかせてね」


「あら、こんにちは?春の知り合い?」


「塾が一緒で、ついててくれた」


「すみませんね、春が」


「いえ、あの、私になにかできますか?」


「春、言ってないの?」


「…今から、言うから…肥後さん車乗ってもらっていい?」


「うん」


乗車次第すぐズボンを脱ぐ。もう痛い、無理!うちの車は、後部座席は見えないようになってるから、気にせず外せる。右足は膝より上しかない。


「はぁー痛かった…これ義足…。新しいの注文してるんだけどまだ届かなくて…」


「春くん、知らなかった」


幻滅したよね。でも、よくわからないけど、知って欲しくなった。


「春くんが困ってることあったら言ってね。だって私が困ってたらいつも教えてくれるでしょ?ね?」


「え、あ、うん」


手を握られた。


「春、よかったね」


どうしよう、肥後さんって、すごい…優しい。肥後さんは、それから普通に車から降りて塾へ戻った。

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