第3話
委員長も引き連れて、辰巳とゲーセン行って、2人の距離が縮んだようだ。この間のことは辰巳には言ってないのかな?よかったけど、ゲーセンに行ったことが先生にチクられてしまった。おそらく委員長の大ファンな
「
今日も遅れてきて、居残りしている。
「え、ううん。居残りだから…ゲーセン行ったのバレて」
「そうなの?春くんゲーセン行くの?誰と?友達?」
「うん、友達」
「私も行きたいなー」
「校則違反だけど、いいの?」
「んーだめかなぁ」
この人は同じ進学コースの
「春くん」
「あ、なに?」
「どこか痛い?」
「え…」
顔に出たかな…
身長が嫌に伸びて、足が痛い。でも新しいのはまだできてないから…もうちょっと待たないとなんだよね。
「具合、悪かったら無理しないでね」
「…大丈夫」
でも、最近けっこう痛いのが増してる。学校でも痛くて、保健室で具合が悪いと言って寝たり起きたり。もう放課後だ。居残り授業出ないと。
「春、顔青いよ?」
「そう?じゃ帰る」
辰巳に心配されたから帰る。でも、塾は行こう。勉強したいから。補習は出ないから、最初から参加できる。…だけど、痛い。だめだ、帰るしかないのか?
「春くん、大丈夫?無理しないで」
「帰る…」
まだ1科目しかやってないのに。あーなんで普通じゃないんだろう、俺。仕方なく、塾を出る。くそ、立ってるのも辛い。
「春くん。足痛い?」
肥後さん…なんで?まだ授業あるのに。
その辺のベンチまで歩いてたところを見られた。今の俺は、余裕なんて、ない。
「あ、痛いね、椅子座ろっか」
見られた。嫌だ。恥ずかしい。
顔も涙で濡れて汚いはずだ。
そんな俺に寄り添って、ベンチに誘導してくれた。
「…迷惑…かけ、て…ごめん」
「春くん、どうしたの?教えて」
嫌だ嫌だ。怖い。
嫌われたくない。
「それは、言えな…」
不意に抱きつかれた。
「春くん深呼吸しよ。落ち着いて。大丈夫だよ、怖くないよ」
「…」
「私がいるから」
「…肥後さん…俺、帰るから親に連絡する、から」
「うん」
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