13話 他責思考、姉妹

 先代魔法少女は元々5人グループだった。

 

 それが二人になったのは、魔法を使う代償知ったもなお魔法を使い続けられるメンタルがなかった人たちが脱退したからだ。


 残った彼女達は、恋の隣に住んでいた双子だ。


 そして、恋に被害者意識を植え付けた女でもある。


 自分達が幸せになれないのは他人せいであって私ではないと言う他責思考で、自身よりも弱いものには強い姿を見せては自己顕示欲を満たしていた。


 そんな彼女達にとって、夫名義で莫大な借金を作った後に浮気相手と駆け落ちするような母親を持つ恋は圧倒的弱者だった。


 これは、物語中盤になって発覚するのだが、姉妹と恋は姉妹だったのだ。恋の母親は姉妹の父親にも手を出していて、妊娠したら托卵したのだ。


 そんな彼女達は恋をかわいそうな人扱いをし続けた。

 作中名言はされていないが、これにより恋の性格がネジ曲がったのは明らかだろう。


 そんな扱いが嫌だったのか、恋は姉妹のことが苦手になってとよく遊ぶようになった。


 しかし、姉妹にとってこれは面白いことではなかった。彼女達は恋をしたに見ることによって自尊心を養っていたのに、その相手がいなくなってしまったのだ。


 そんなときだった、彼女達に魔法が使えることが発覚するのは。


 もう中学生になって、反抗期に入り自分とのつきあい方がわからなくなるときに与えられた万能な力は彼女達を更に歪めた。


 厨二病にも感染していた姉妹は、自身達を影のヒーローとして見ていた。

 そして、その立場にこだわった。


 魔法を使うときの代償を知ってしまったも、姉妹は自身の立場を捨てられなかった。


 それまで、曲がりにも人を救うために使っていた魔法を、ヒーローという立場に居続けるために使い続けた。


 しかし、そんな活動も彼女達はしなくなった。


 一つ目の理由は父親が借金を残して浮気相手と蒸発したからだ。

 今まで見下してきた相手と同じ状況にいるのだ。それが二人の心に重く響いた。


 二つ目の理由は恋が魔法少女になれてしまったたことだ。

 今まで見下してきた相手が自分達だけのの特別な能力を使える。

 それが一番彼女達を苦しめた。


 そして、ヒーローで居続けることを辞め、私利私欲のために魔法を使うようになる。


 しかし、彼女達の心は晴れなかった。むしろ、魔法を使って色々な完全犯罪を行うようになった。


 しかし、どれだけ犯罪を犯しても心が晴れることはなく、自尊心が破壊されるだけだった。


 これも、全部私以外にもヒーローがいるのがいけない。だって、他のヒーローがいなければ魔法の代償に自分達が不幸になることはなかったのだし、役割を取られずにすむのだから。


 それから、姉妹は世界から姉妹以外の特殊能力を使える存在を消そうとする。


 しかし、それには莫大な魔力が必要であり、それを集めるのに奔走していた。


 そして、その魔力が集まりきるのが明後日なのだ。


 さらに、主人公が姉妹を倒した後、原作の最終話で主人公が使った自身が神になるという奇跡に使われた魔力でもある。


 

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