9話 支配

 狐様から承った権能は支配。

 

 能力は半径10メートルの球体の中でよ1分間の出来事を自分の好きなように出きる能力。


 つまり、敵の半径10メートル以内に近寄れば勝ちが確定する能力である。一回しようするごとに2分のクールタイムが必要になるが十分強力な能力と言えよう。確かに、敵に使えれば最強の能力であろう。


「ありがとうございます。」


「よいよい。力を授けたからには分かるな。」


「はい。雑用なら任せてください。」


「では、この社を綺麗にするのじゃ。」


 この社は結構小さいから肉体労働でもできそうだけど


[支配]


 すると、頭の中に半径10メートルの全てが手に取るようにわかった。

 それを利用して、まず降り積もった落ち葉や石製の鳥居と本殿に積もった埃を消し、狐像と鳥居と石畳を磨き上げられた状態にする。腐っている本殿の木を腐食しにくい物と取り替え、破られた襖は新品にし、朽ちた賽銭箱は修復した。


「ふぅ」


「よくやるではないか。初めてにしては上出来だったぞ。」


 これ、''支配''を使って狐様がやればよかったのでは…


 「いやいや、使ったあとの疲労感がヤバすぎて嫌じゃ。」


 えっ、そんなの知らない。


「そうじゃろうな。だって俺、洗脳で教えてないし」


 使い方が手で取るようにわかったのは狐様の洗脳だったのか…


「俺は気に入ったぞ。ここまで綺麗になったのは13年ぶりじゃな!」


「気に入っていただけてよかったです。」


「まぁ、暫くはここに戻ってこないんじゃがな」


「え?どうし


 ぎゃぁぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!!!!!!


「言ったじゃろ。使った後は疲労感がヤバいとな。変位で病室まで運んでやるから大人しく寝るんじゃの」


 そんな言葉も途中で途切れてしまった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 そして、起きたら狐様が隣に立ちながら笑っていた。意味が分からない。


「言ったじゃろ、暫くは社に戻らないとな。」


 どうしてだ?


「それは、暇だからじゃな。そもそも、一人でできることはほとんどやったと言ったのは貴様じゃろ。どうして、俺をおいてこうとするのじゃ。」


 嫌、自分の家で寝た方がいいかなって


「阿呆、そんなことより誰かと一緒にいることの方が重要じゃわい。」


 …なんか可愛い。実際問題ビジュは良いし、紳士からの人気も高かっ「その想像は辞めい。デフォルメされた俺が犯されてるのを本人が見るのはなかなか心に来そうじゃからな」


 確かに。


「まぁ、そんなわけで今日からお前と共に居るし、貴様にも会話してもらうぞ。」


 いや、だけど狐様ってシャイだから基本姿を見せないじゃない。それって俺が極右に話しかけてるように「馬鹿者、今お前は口を動かし声帯を震わせているのか?」


 してないな。


「そもそも、俺は読心で貴様の心を読めるし洗脳で想いを伝えることができる。ただ、周りからはぼーっとしているように見えるかもしれんがその程度はいいじゃろ。」


 まぁ、その程度なら


「であれば、これからの計画を知りたいのぉ。如何にして貴様の言う災厄の魔女を倒すのかをな。」


 計画は何個かあるが、全てで共通して序盤にしなくてはならないことは


 不知火恋主人公の仲間の魔法少女を光堕ちさせることだ。

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